2020年1月13日
神奈川県の衣張山に行ってきました。標高は121mです。
関東地方屈指の観光地の”鎌倉”の中心より少し東にあり、鎌倉幕府を創設した源頼朝と北条政子に由来のある山です。苔の階段で有名な杉本寺のバス停から下車し、市街地を歩き、山道を15分から20分ほど登れば山頂と言うお手軽なハイキングコースです。
年末年始にそこまでエンジンが掛からず、雪山からも遠ざかっているので、ふらりと歩ける鎌倉の山をこの日は選びました。2019年の台風の影響があり、結構なハイキングコースが通行不可にしているのですが、衣張山はそこまで影響もなく、登れるようでした。
年始で賑わう鎌倉を旅してきました。
衣張山について
アクセス
JR鎌倉駅東口から京急バスに乗ります。バスターミナルに向かって右側の4番乗り場。「杉本観音」バス停で下車します。バスは1時間で結構な本数が出ています。駅から歩く場合は、徒歩25分かかります。
衣張山ハイキングコース
苔の階段の杉本寺バス停から行く、平成巡礼道
衣張山の登山口に行くには、鎌倉駅から5番乗りのバスに乗り、杉本観音バス停で下車します。拝観料が300円ほどかかりますが、苔の階段は一度見ておきたかったので立ち寄りました。
公式通りに解説すると、天平6年に建設された鎌倉最古の寺院です。天平6年は西暦734年。鎌倉時代以前に存在するお寺です。
良い国作ろう鎌倉幕府で覚えた年号は、今や開始が諸説ある状態になって、あの頃の教えは何だったのか…。
茅葺き屋根が有名な山形県の羽黒神社のようなお堂も見応えがあり、訪れた甲斐がありました
苔の階段はパンフレットのような瑞々しさがなく、開封して3日経ったバームクーヘンくらいにパッサパサでした。雨降った時に来るのがいいのだろうか。
肝心の衣張山の登山道は住宅街を抜けていきます。途中に看板が設置されているので迷子にはならないと思います。
住宅がだんだん少なくなり、雑木林に向かって歩いて行きます。
台風の倒木が道を塞ぐ、衣張山の登山道
住宅街が途切れると、そこが衣張山の登山道です。平成巡礼道とも言うらしいです。
子供の頃に虫取りに入った雑木林がフラッシュバック。カブトムシが集まる木にスズメバチの巣が出来てて、追いかけられたのは良い思い出だな。
登山道は2019年台風15号の影響でかなり荒れてました。倒木をくぐったり、乗り越えたり、限りなく普段着で来たので大変でした。
杉の林をゆっくり登っていきます。距離は短いけど、ちゃんとした登山道ですね。
登山口を出発して20分で山頂に到着しました。山頂は狩り払われていて、それなりに広いスペースがあります。眺めも素晴らしく、鎌倉の街並み、そして由比ヶ浜と富士山を展望できます。
山頂の看板らしきものはなかったので、この白い看板がそうだったのかも?妙本寺の敷地なのかな?
鎌倉の街を見下ろし、空に浮かぶ富士山の眺め
鎌倉の西にある丘陵地域の奥に雪をまとった富士山がドーン。海も山もあって、富士山の展望に恵まれてる神奈川はチート県ですね。
さて、衣張山の名前の由来ですが、以下のような伝説があります。
鎌倉幕府を創設した源頼朝と妻の政子がこの山に衣を張って、雪山に見立てて涼をとったとされる
伝承なので本当かどうかは定かじゃないですが、風流なことをしますね。言いつけられた家来はたまったもんじゃないな…。昔、某バラエティ番組で「エビアン」が飲みたいってことで、現地までに汲みに行かせる罰ゲーム企画のような無茶ぶりを感じる。
この衣張山の山頂は鎌倉を舞台にした「海街diary」という映画のロケ地で、出演している綾瀬はるかと広瀬すずが汗を流しながら登ったと思うと、山頂の土が貴重なものに思え、持ち帰りたk…。
山頂からは進路は南下していくコースを歩きます。稜線(になるのか?)は、1人分の道幅で、緩いアップダウンがあるので、ニューバランスのスニーカーで来たことをちょっと後悔しました。
由比ヶ浜と三方を山に囲まれた地形、鎌倉が天然の要塞であることがわかるコースです。歴史好きに推奨コースかも知れない。
山頂から緩やかに下っていくと、「子ども自然ふれあいの森」という公園の中に入ります。少し高台の公演は地元民の憩いの場になっているようです。
木造の柵に「関東の富士見百景」という看板があり、「鎌倉市からの富士」というポイントがありました。国土交通省の選定のようで、関東地方(なぜか山梨と長野を含む)で128地点もあるらしい。
公園には椿が咲いていて、1月ですが早春の雰囲気すらありました。
鳥のさえずりが聞こえる公園内を歩いて行きます。路地の狭い鎌倉の街もいいけど、自然が近い高台の場所もいいですね。最寄駅からすごい遠いけど。
「パノラマ台」と表示を見つけ、若干それまでとは険しい道を進み、階段を登るとベンチがある展望台に出ました。ちょうど先客のおじさんが、おばさん二人に展望の解説していました。
展望はという点では、コース上で一番かも。
由比ヶ浜と鎌倉市街がバランスよく見下ろせます。海がより近くに感じ、奥の方には江ノ島が見えました。薄っすらですが箱根の山々と、そこから続く伊豆半島の稜線も見えました。
600年~700年前の石切り場、鎌倉の歴史を残す史跡群
パノラマ台から降り、「名越切通し・法性寺・大切岸」へ進んでいきます。「お猿畠の大切岸」という場所に出ました。
一見地層のようにも見えますが、石切り場が800mの距離に渡って広がっていました。
14~15世紀の鎌倉市内の基礎工事に使われたようで、風化によって丸みを帯びているようです。歴史ロマンあふれるコースです。
コースから少し逸れますが、まんだら堂やぐら群、名越切通しも見て置いて損はないでしょう。ここでは紹介しませんが。
史跡群を見終わったら鎌倉市内方面へと歩いて行きます。結構、この辺りは本格的な登山道で、岩に苔が生えていたりと、滑らないように気を付けました。
登山道が終わると線路の真上に出ました。逗子方面へと向かう横須賀線のトンネルがあり、正面に富士山が映るし、鉄道フォトスポット的に良好な場所ではないだろうか。
トンネルが見える踏切まで降りてくると、なんだか見覚えがある。
そうか!大雪が降った日に、雪景色の鎌倉を撮ろうとしたけど、鎌倉の交通がマヒして、仕方なく逗子まで徒歩移動を余儀なくされたときに通りかかった場所だ!!あの時は遭難しかけたなぁ…。
鎌倉のはずれにあるレストランと小町通りの豆柴カフェ
10時半くらいに登り始めて、12時半。ちょうどお腹が減ってきたので、鎌倉駅に向かう途中にあった「zebrA」という店でランチにしました。
カジュアルなイタリアンのお店で、1700円でランチセットを注文できます。駅から結構離れていることもあるのか、混雑せずにすんなり入れました。
たまたま入った店ですが、どのメニューも美味しく、素敵な雰囲気の店でした。自家製と思われる生パスタがもちッと美味。大盛りで食べたかった…。
観光客でごった返す中心地の店を選ぶより良いかもしれません。
鎌倉市内まで戻るとさすがの混雑。成人式のイベントが開催されているようで、振り袖姿の女性が多く、鶴岡八幡宮へ続く道は、いつもより華やいでいました。
小町通りに戻ってきて、以前に話題になっていた豆柴カフェに寄ってみました。
柴犬はかわいいな。子供の頃はなんとも思ってなかったけど、大人になってみると柴犬ってなんと愛らしいことか。犬同士で全力で遊んでいるので、人間を構ってる暇が無さそうでした。
長老な豆柴がずっと同じ方向を見続けていたが、そこは何もない空間。何か見えているんだろうか…。
衣張山ハイキングコースを終えて
東京から1時間の鎌倉。そこは山に囲まれた土地で、海だけでなく山も楽しめる場所です。高尾山くらいに登山にでかける閾値が低いところです。お年寄りもハイキングで利用していたり、米軍基地が近くにあるからか、外国人ファミリーを見かけたりします。
運動不足解消という大義で行っているのに、鎌倉には誘惑が多く、キャラウェイのカレーのテイクアウトしたり、お気に入りのジャム店で春イチゴのジャムを買ったり、がっつりカロリーを持って帰る結果になってますけどね。
鎌倉は台風の影響でまだ歩けないところも多いですが、ハイキングコースを網羅するまで歩こうと思います。
衣張山の動画(Youtube)
Youtubeでこの衣張山の動画を公開しています。
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