2012年10月14日
秋田県と岩手県にまたがる八幡平に行ってきました。標高は1614mです。
平と名前についてる通り、山頂一体の地形は緩やかに形成されているのが特徴です。東北地方の霧ヶ峰という表現が正しいでしょうか。岩手山のような独立した山ではなく、いくつかの山をまとめて八幡平と呼びます。
東北登山旅行2日目。
先日の登山とは違い、草紅葉が目を楽しませてくれる高層湿原をトレッキングをし、山の斜面に萌える紅葉を楽しんできました。
八幡平について
地図
八幡平登山口から山頂と八幡沼を周回するコースを歩きました。
八幡平ハイキング
八幡平アスピーテラインで登山口駐車場へ
昨日、登山したとは思えない疲れの抜け方で清々しい目覚めです。
先週は標高2300mの涸沢でマイナスの気温でごつごつした岩の上でテント泊。かたや、今日はパリッと糊の効いたシーツでベット。
天と地ほどの環境の違い。
岩手の朝といえば、そう南部せんべいですね。
岩手県内のお土産屋では、豊富な種類の南部せんべいが置いてあります。本日の朝食は、林檎チップが乗っている南部せんべいです。とても硬いフルーツタルトだと思えばいいですね。
登山をするには7時起床と遅く起きた朝、八幡平を目指し出発します。八幡平アスピーテラインで頂上付近の駐車場まで行きます。
八幡平は、楯状火山(アスピーテ)で非常になだらかで広大な山なのです。
低気圧は北へ去り、青々とした快晴の空です。高原ドライブにはこれ以上ない天気ですね。
昨日、登った岩手山もその姿をくっきり現していました。
昨晩、山小屋に泊まった人たちは素晴らしい景色が見れたんだろうなぁ。
八幡平温泉郷を出発してから40分くらいで、見返り峠駐車場に到着しました。
駐車料金は410円でした。ちょっと前のジャンプコミックスみたいな値段設定。
標高1541m地点の駐車場なので、外に出るととても寒かったです。
秋田県と岩手県の県境の標識がありました。
秋田県で、東北6県の山に全て足を踏み入れたことになりました。まだまだ、東北の山は登り足りないんですけれどもね。
登山口ではなく頂上入口って。
そう八幡平は、美ヶ原や霧ヶ峰、蔵王山同様に、簡単に登頂可能な山なのです。
コースの選択によっては本格登山を味わえるようですが、今日中に東京に帰らなければならないので最短ルートです。
山頂までたったの20分、八幡平の山頂へ
なんという事でしょう。
匠もびっくりのコンクリートで整備された遊歩道でスタートしました。
そのうち木道に変わりました。
広大な緑地帯と中央に大きな八幡沼が広がっていました。
こちらはガマ沼の畔。
水が透き通るように綺麗でした。
360度まっ平らな山頂が不思議です。
山頂を目指して進みます。
展望台が工事中だった八幡平の山頂
駐車場から標高差わずか71m、20分程で頂上に到着しました。近いな、おい。
そして、この頂上は…
なんとッ!
工事中だった!
その時の自分はこんな顔をしていたでしょう。
頂上は展望が効かない場所なので、展望台を作っているみたいですね。それとも改修かな?
仮設トイレと重機が置いてある頂上も、なかなかメモリーに残りますね。三角点とかどこにあるの状態でした。
八幡沼をぐるりと草紅葉の木道トレッキング
山頂を後にして、再び池に戻ります。
バタバタと騒音がして、ヘリコプターがやってきました。
資材の荷揚げをしているみたいで、何度も往復していました。
八幡沼の傍らにひっそりたたずむ稜雲荘。
冬季の避難小屋になるのかな。勢いよく中をのぞいたら団体が焼肉をしていて、目があって気まずい思いをしました。
起きぬけの主人公がシャツ一枚を羽織って外に出て、部屋の中では裸のヒロインが寝ているシーンで使われそうな小屋でした。
ヘリコプターが真上に飛来して、爆風で吹き飛ばされそうになりました。
ここからは静かで広大な高層湿原へ。
これから来る冬に向け黄金色に輝く草、静かに流れる風に晒されてサワサワと音を立てています。
早朝のため、人が少ないのが良かったです。じいさんばあさんのツアー団体に歩かれたらたまったもんではない。
冬にはこの八幡沼も凍り付いて、雪に埋もれてしまうんでしょうね。
蔵王同様に、この八幡平も樹氷が素晴らしいようでいつかは見に来たい。
八幡沼から流れ込む水の音と草が鳴らす風の音を聴きながらのんびり歩きます。
源太森とかすごい気になるんですけど。
と、こんな感じで色々巡っていたらとても東京まで帰れないので見返り峠駐車場に向かいます。
八幡沼をぐるっと一周する感じです。
たぶん、頂上も含め40~50分で周回できます。
逆立ちで歩くと5倍の時間が掛かるのでやめておきましょう。
湿原のど真ん中で、道の駅で買ったくずまき高原牧場プリンをパクつきます。
瓶入りのプリンとかすごい贅沢な気分です。バニラビーンズが入っていて、とても香り豊かなプリンで美味しかったです。
湿原のど真ん中でプリンを食べる男二人という図も如何なものか。
山荘の対岸から。
混雑するのか、先ほどの荷揚げの整備なのか警備員さんが出動していました。
こんな寒い山頂でご苦労様です。
見返り峠駐車場の全景が見えてきました。要塞っぽい。
時計の針は10時を過ぎていたので、どんどん登る人が増えてきました。
北アルプスの涸沢の紅葉が局地的なものだったのに対して、八幡平の紅葉は山全体といった感じで見事です。
秋田県側の更に山深い樹海方面にも行ってみたかったけれど、時間がないことが悔やまれます。
これは源太岩です。
登りたくなる岩ですが、登れるような場所じゃなかったです。
去年見れなかった紅葉成分は十分に補給しました。
名残惜しいですが八幡平を降ります。
インターに向かう途中にあった岩手山の資料館。無料です。
岩手山をとても学べます。
朝、南部せんべいりんご味だけだったので12時まですがお腹が減りました。
団体ツアーに組み込まれていそうな、大きな蕎麦屋で食べることにしました。探すのも面倒だったしね。
広い座席を貸切です。
テーブルには団体名が書かれた札が置かれていたので、このあとたくさんの観光客が来るみたいでした。
天ぷら蕎麦をいただきました。強いこしがあって好みの麺かも知れません。
天ぷらは特になすが瑞々しくて美味しかったです。
岩手山SAでゴミ捨てついでに立ち寄り。
岩手たのはた牛乳ソフトクリームを食べました。今回の旅は、どこかに寄る度に何かを食べていた気がします。
美味しそうなものがありすぎて、つい食べちゃうんですよね。(東北復興支援のためにお金を落とすことが大切ですからね。)
本音と建前が逆だッ!
ソフトクリームは甘さ控えめで酸味が利いてさっぱりした味でした。ちょっと好みが分かれるかもしれませんが、自分は好きな味。
高速道路に乗って南下します。
世界遺産の平泉観光
東北道の平泉前沢ICで途中下車、世界遺産の平泉を観光する
山ばかりしかいかない脳筋と思われたくないので、神社仏閣巡りをして多少なりともインテリアピールをしておきます。
2011年、つまり去年に世界遺産指定された平泉を訪ねました。
世界遺産指定された平泉は岩手県南西部の地域を指します。その平泉を代表する中尊寺(ちゅうそんじ)に行ってみました。
高速を降りたら10分くらいで到着です。
はっきり言って、歴史的な背景は全くわかりません!
誠に申し訳ありませんがなんとなく来ただけです。本当です。世界遺産があるとしか知りませんです。なんちゃって観光です。
表参道は日光杉並木のように10数mはある杉が並んでいます。
世界遺産ということでひっきりなしに観光バスが到着しては、客を降ろしていきます。
狛犬。
歴史を知らないからほとんど何もコメントが残せねぇ…。そして、その場で学ぶ時間もなかった…。
登山がメインのブログなので、雰囲気だけお楽しみ下さい。
歴史を勉強したいと思います…。
庭園の一角に、綺麗に曼珠沙華が咲き乱れていました。
早池峰(はやちね)の文字が背中に書いてある半纏を来たグループが獅子舞(?)を披露していました。
来年の初夏に早池峰山は絶対行きたいと思っています。
中尊寺といえば金色堂が有名ですが撮影は不可。
中尊寺の入口に金色堂を模した、花で作成された金色堂がありました。粋な演出ですね。
そんなわけのわからないまま平泉観光を終え、再び東北自動車道で宇都宮へ。
宮城県の運転が辛すぎる。
福島県に入り安達太良サービスエリアにて、爆弾玉こんにゃく(辛子つけすぎ)を食べ、目を覚醒。
18時半には宇都宮に戻ってこれて、宇都宮女子高近くのラーメン屋で晩御飯。
そのまま、たちとは宇都宮駅で別れ電車で東京に帰りました。
八幡平の登山を終えて
日本百名山の中で、一番簡単に登頂できるのではないでしょうか?
美ヶ原は雨で敗退しているので正確ではありませんが、霧ヶ峰よりは断然楽でしたね。
ドライブするだけでも十分紅葉を楽しめますね。ところどころ停車できるスペースがあって、みんな写真を撮っていました。山頂付近の周回コースしか行けませんでしたが、地図を広げてみてみると面白そうな箇所がいっぱいありますね。いつかは八幡平から岩手山への縦走「裏岩手コース」を登ってみたいものです。
高山植物も楽しめるので初夏に訪れてもいいかも知れませんね。
今回一番印象に残ったことは、ババヘラアイスを売っているおばさんは偉大だってこと。
どのようにしてこんな山の中までやってくるのでしょうか。不思議でなりません。
東北登山旅行いかがでしたでしょうか。
夏はアルプス中心に登山をしていました。3ヶ月ぶりに東北の山にきて、改めてその良さを感じました。
日本アルプスのどこまでも続く山々、自然も良いのですが、東北の山は人の暮らしに根付いていますね。岩手山に初雪が降ったその日、Twitterではかなりの話題に上がっていました。山頂に雪が降ることで、麓の人たちは季節の区切りを感じているのかもしれませんね。
来年、再来年も東北に来ることでしょう!
まだまだ行ってみたい東北の山がたくさんあります。来年もまた東北の山を登りに来ることでしょう。
コメント
今回はいつものストイックな登山と違って
のんびり穏やかでしたね。
もう、冬がやって来るんだなぁ~
東北の風景は心が安まります。
>すんこさん
別にストイックな登山は好きじゃないのですが、自分の無計画さで陥っている気がします。
八幡平は、緩やかな山なのでのんびり歩くにはとてもいいところです。
今年は山ばかり行っていたので、冬の足音が早く感じますね。
東京で暮らしていると、なんだか寒くなってきたな~とか厚着しようかなといった具合に冬をゆっくり感じますが、山だと登るだけで冬になりますからね。
やっぱり東北っていいんですね~
気付けば東北には行った事がないので(北海道や仙台の七夕祭りは幼い頃にありますが)
自分の足で、日本の自然豊かな東北へ行ってみたいと思いました。
頂上が工事中!
度胆を抜かれました(笑)
ワンコ(笑)
>heartさん
周りの友達は高山が密集するアルプスを好むのですが、自分はなんだか栃木以北の山々が肌に合うような気がします。
東北の面積は広く、山と山の感覚は離れています。
なので、旅気分で登山をすることができるんですよね。
見知らぬ土地で見知らぬ自然に出会うことができる魅力が詰まってます。
仙台の七夕祭りは自分も子供の頃に行ったことがあります。
とある料理屋の玄関に白いものが乗っている皿が置いてあり、気になってつかんでみたらバラバラに砕けてびっくりしました。
それは「盛り塩」だったんですね。今でもその店に、厄が来ていないか気になっています…。
初めまして。
まだ登山靴も持っていない登山超初心者です。
東北の登山で検索したら、こちらに着きました。
八幡平はドライブしかしたことないのですが、
とても紅葉きれいですよね。
ヨーロッパの紅葉みたいなメルヘンを感じます。
(行ったことないけど)
栗駒山(岩手・宮城)の紅葉もきれいですよ!
登山口に白いお湯の温泉もあって、東北!温泉!って感じです。
>東 北子さん
初めまして!コメントありがとうございます。
大変ユニークなお名前ですね。
登山靴を持っていないのに登山を検索するとはやる気十分ですね。
八幡平は、車のドアを前回で風を感じながら走ると気持ちいいですね。時期的にもの凄く寒かったですが。
栗駒山!
紅葉が素晴らしいと常々噂には聞いています。
一泊する予定だったので、今回は候補から外れてしまいましたが、来年は行きたいと思っています。
東北は温泉に恵まれていていいですよね!他にもオススメのスポットがあれば教えてください!
初めてコメントします。妻と二人で爆笑しました。一度でファンになってしまいました。^_^私は、岩手県の花巻で、温泉ホテルで働いています。ぜひ、機会があれば寄って下さい。
>キリンさん
コメントありがとうございます。
ご夫婦で楽しんで頂きありがとうございます。岩手県には何度も訪れております。
花巻と言えば早池峰山ですねー。2回訪れています。
岩手は岩手山に再び登りたいのと姫神山、五葉山などまた訪れる機会があるかと思うので、その時はよろしくお願いします。