
2020年9月26日
沖縄県の宇良部岳(うらぶだけ)に行ってきました。標高は231mです。
日本最西端・与那国島(よなぐにじま)の最高峰です。山頂付近まで車道が通っており、容易に登頂して島全体を見渡すことができます。また、山麓は世界最大級の蛾「ヨナグニサン」の生息地です。
日本離島センターの「しま山100選」の100番目の山でもあります。

日本の端をすべて訪れることを目的に与那国島へ来ました。調べてみると、島内には山があり、比較的気軽に登れることが分かったため、せっかくの機会なので登ってみることにしました。
与那国島滞在中はあいにく天候に恵まれず、その魅力を十分に味わうことはできませんでしたが、日本最西端・国境の島ならではの風景を旅してきました。
宇良部岳 日帰り登山
石垣島からプロペラ機に乗って与那国へ

与那国島は地図上で見ると、西表島と台湾の中間にぽつんと浮かぶ孤立島です。島へのアクセスは、沖縄本島や石垣島からの飛行機のほか、石垣港から出ているフェリーです。
黒潮の流れが早い場所なので、石垣〜与那国のフェリーは通称「ゲロ船」と呼ばれているようです。


この時は、石垣島から1泊2日のプランで与那国島へ向かいました。国内だとこんな小さく、そしてプロペラ機は初めての経験です。

1時間かからず与那国島に到着。体育館くらいの大きさの空港です。それでも、造りは重厚です。

ドラマ「Dr.コトー診療所」のロケ地なので、空港内はポスターが飾られていました。吉岡秀隆は、北海道富良野で自給自足生活したり、沖縄の孤島で医者をやったり大変ですね。

与那国島は1〜2時間おきに路線バスが周回して、回れないことはないですが、やはり不便なのでレンタカーを借りました。最初に訪れたのは比川集落にある「わかなそば」です。

与那国島を訪れたら、絶対に訪れるであろう店です。与那国島は人口1600人(2025年時点)、3つの集落しかないので、店自体がそもそも少ない。
ここでしか食べられない「与那国そば」が食べられます。

白濁した濃厚豚骨スープにストレート麺。肉厚な三枚肉の野性味と刻み生姜のアクセントが、石垣島主流の「八重山そば」とは一線を画します。海で働く人のためのガツンとくる一杯、最高でした。

ちなみに、徒歩数分の場所にDr.コトー診療所のロケ地があります。既存の建物を改修したのではなく、ドラマの撮影のためにゼロから建設されたオープンセットです。


無人でしたが料金払って見学しました。漫画は読んだことあるけど、ドラマは見たことなく、感動は特になかったけど、よく作られてますね…。
三大海沿いにあるオープンセットは、「北のカナリア」の礼文島にある麗端小学校、「Dr.コトー診療所」の与那国島にある志木那診療所、「ビーチボーイズ」の房総にある民宿ダイアモンドヘッドです。自分調べ。
草が生い茂る車道、階段を登って宇良部岳

宇良部岳は、「アヤミハビル館」や「酒造どなん」がある島の中央部に入っていきます。畑にサギが大量にいるのが気になる。

案内板に従って進んでいきます。

ただし、山道は車1台がやっと通れるほどの細さ。時期が悪かったせいか両サイドの草木が茂りすぎて、車体を擦っていました。
この道路は山頂にある電波塔の整備用です。

2台分くらいの駐車スペースが辛うじてあります。(ストリートビューで事前確認しておくことを推奨します。)
そして、こちらが山頂への入口です。案内が何もないです…。

この日、9月下旬の湿度が高い日で、登山口に結構な蚊がいて、ダッシュで登ります。ハーフパンツで来てしまったのも、葉が擦れて気持ち悪かった…。

虫に刺されるんじゃないかという不快感に耐えつつ登ってきます。石垣島の於茂登岳に登った際に変な虫に刺されて太ももがしばらく被れました。

草がしげる空間で道が行き止まりました。見渡して「何もないな…。」と足元を見ると、草の中に三角点がありました。どうやら山頂のようです。

山頂からは与那国島が広範囲で見れます。自衛隊の基地ある方角はよく見えなかった気がする。もちろん、この日は台湾は見えませんでした。

日本最西にある山なのに、何も飾り気がなく、山頂看板くらい欲しい…。東西南北の日本の端で、一般人が許可なしで唯一行けるのは与那国島の「西」だけなのに。
これで最西の島にある最高峰に登ることはできました。一応…。

さっさと引き返しました。入口に謎のカゴがぶら下がってました。「ウリミバエ不妊虫放飼カゴ」と描かれていました。なんか不気味。
不妊化させたハエをこのカゴ等から大量に放ち、野生種と交尾させることで子孫を途絶えさせる画期的な大作戦。その本格的な実証実験が始まったのが、他でもない与那国島でした。
沖縄以外で、ゴーヤやパイン、マンゴーなどの沖縄産が食べられるのは、このカゴのおかげでした。それが与那国島から始まったと考えると凄いプロジェクトです。

こちらが、最大級の蛾である「ヨナグニサン」です。島では「アヤミハビル」と呼ばれていて、「アヤミハビル館」で鑑賞できます。夜中に目の間を飛来したら泡吹きそう。

下山後は、日本の西の果てである「日本国 最西端之地」へ行きました。台湾を見る気満々できたのに、天気が悪く残念です…。

碑がある久部良港からも宇良部岳が見えます。まぁ、島のどこからでも見え、「与那国富士」と呼ばれているとかいないとか。


島の南東部は野生の馬(ヨナグニウマ)がそのへんを歩いて風景もまた珍しいです。

牛もまた自由に草をはんでいました。
最西の居酒屋「海響」や漁港食堂で食べる与那国の魚

与那国島のホテルで進められた居酒屋「海響(いすん)」にやって来ました。最西端にある居酒屋では、どういうメニューがあるのか気になる。

ジーマーミの揚げだし豆腐で開幕スタート。クリームみたいにとろとろの豆腐が香ばしくて美味しい。

長命草のかき揚げ。長命草は与那国島で自生するセリ科の植物で、一株食べると一日長生きするとか。正直味は覚えてないけど、与那国島ならではの食べ物。

カジキが有名だとこの日はなくて、カツオの刺身。与那国のカツオもウマい。

近海魚のマース煮。海の味をダイレクトに感じる塩味で美味しい。何の魚かはわからない。

焼きそばで締め。
日本は最果てに行っても料理が美味しくて良いです…。

こちらは翌日に行った「漁協食堂」で、与那国で採れるカジキ料理が並びます。NHKでのど自慢が流れている平和な食堂です。

刺身定食を注文しました。みそ汁ではなく、長命草そばが付属します。

カジキの刺身他、マグロ、カツオ、イカの刺身が並びました。釣り人にとっては与那国のカジキ釣りは憧れらしいです。わざわざ、山を登りに来る人はいません。
登山を終えて

天気の悪い与那国島では、1泊2日もするとやることが尽きてしまい、空港の駐車場で2時間ほど昼寝をするような時間もありました。ただ、天気に恵まれれば美しいビーチが点在し、何日でも滞在を楽しめる島だと思います。釣りやマリンアクティビティを楽しむのであれば、1週間でも飽きることはないでしょう。

宇良部岳は、与那国島を訪れたら必ず登るべき山というわけではありません。しかし、日本最西端の山として、登頂スタンプラリーしている人あるいは、島で少し時間を持て余したときに訪れてみるのも良いかもしれません。
ああ、与那国島から国境を超えて、111キロ離れた台湾が見れると思ったのにな…。

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