2023年9月16日
インドネシアのバリ島にあるバトゥール山に行ってきました。標高は1717mです。
世界中から観光客が集まり、バリ島では日々、バトゥール山のツアーが開催されています。特に、日の出のトレッキングツアーが人気です。バトゥール山は現在も活動中の火山であり、バリ島の住民にとっては信仰の対象とされる神聖な山です。
バリ島旅行の際、最初は全く登山を考えていなかったのですが、バトゥール山がある「キンタマーニ高原」について知り、興味を持つようになりました。
バリ島の人気ビーチリゾートや森の古都ウブドから離れて、バリの火山地帯を旅してきました。
バトゥール山 トレッキング
コースタイム
- 4:00登山開始(駐車場)
- 5:25バトゥール山頂上
- 5:58~6:29日の出
- 7:36下山完了(駐車場)
旅行アプリから申し込み、ウブドからキンタマーニ高原へ
旅行アプリ「Klook」を通して、バトゥール山の日の出トレッキングツアーに申し込みました。
- 2日前にアプリで申し込み
- 支払いはクレジットカード
- ツアー会社のドライバーとはWhat’s appで連絡
- QRコードのバウチャーが発行されて、ドライバーに見せる
いちいち、現地のツアー会社カウンターに行く必要もなく。全く便利な時代です…。
前日はウブドのホテルに宿泊していました。
2:30にピックアップがあるので、指定された集合時間にホテル前で待機しました。23時くらいまで騒々しい、ウブドですが、深夜はゴーストタウンのように静かです。
集合時間を15分くらい遅れて、ツアーの車が到着しました。
同行するのは香港在住フランス人のカップルで、所構わずチュッチュ、イチャイチャするし、話しかけてくる陽キャでした。
ウブドからバトゥール山のあるキンタマーニ高原までは、40キロ、1時間30分くらいの道のりです。新宿~八王子間くらいです。
真夜中のバトゥール山トレッキング開始
駐車場に到着すると、現地のガイドに引き継がれ4:00登山開始です。ヘッデンの貸し出しありで、それと水のペットボトル一本をもらいました。
常夏のバリ島とはいえ、標高1000mの高原の夜は肌寒いです。
序盤は樹林帯を歩きます。登山道は火山らしく、砂礫の道です。関東周辺だと、栃木県の那須岳とかの道に近いかな??
チェックポイントが設置されていて、ガイドが簡易的な手続きしていました。
トレッキングツアー以外にも、4WDやオフロードバイクのツアーがあり、歩いている横を通り過ぎていく光景は、日本では経験したことない。
中間地点の休憩所は早朝から売店が営業していて、ドリンクや軽食が売っています。
樹林帯を抜けたので、展望スポットからは街の灯りが見えています。中央にはバトゥール湖があるはずです。
前日までの疲労と寝不足のダブルパンチにより、そこまで暑くもないのに汗だくになっていました。ツアーの足を引っ張る形に…。
また、フランス人からドラゴンボール、ナルト、ブリーチなどジャンプアニメの話題を振られまくったけど、まともに応えることができず。自分の体力と英語力の無さに情けなくなったり…。
中間地点より先は、道幅が狭くなり、岩岩しい斜面を登っていきます。ここからは、ちゃんとした登山って感じです。
しばらく登ると、人がたくさん集まっている場所に出て、ガイドにここで待機するよう言われました。どうやら、ここがゴールのようです。半袖Tシャツだとさすがに寒く、人によってはダウンを着ています。
登山時間は1時間20分くらいなので、高尾山をケーブルカー使わずに登山するくらいのコースタイムでした。
ガイドが温かいお茶を用意してくれました。ありがてぇ⋯。東南アジアの国って、日本の感覚の1.5倍の量のドリンクが出てくる気がする。
世界中のツアー客が集う、バトゥール山のサンライズ
徐々に明るくなり初め、東の空が赤く染まってきました。
キンタマーニ高原に雲海が広がり、上空は快晴、これ以上ない日の出環境です。
正面に見える山は、バトゥール湖の対岸にあるアバン山で、わかりにくいですが、奥にはアグン山があります。アグン山はバリ島最高峰で、標高3014mの火山です。
ガイドに雪降るのって聞いたら、「インドネシア、No Snow」と答えてくれました。ちなみに、ニューギニア島にある4000m峰では雪が降るそうです。
日の出の待機中、朝食を準備してくれました。
バナナをその場でペーストしたバナナサンドとゆで卵、チョコバー、みかんでした。
そして、いよいよサンライズタイム。東の空から太陽が昇り、バトゥール山を照らします。山頂に到着して30分ほど待っていました。
明るくなって周囲の状況がわかりましたが、想像以上のツアー客が日の出を待っていました。200人以上はいたんじゃないかな…。
7割以上は白人で、残りはアジア系です。日本人は自分の範囲ではいなかったかな。
「じゃ、日の出も見たし、下山する」ってなりました。
山頂の看板とか、お鉢巡りのコースいかないの?と思いましたが、ツアーによって内容が異なるのかな…。なので、バトゥール山自体の雰囲気はよくわからず。
少しだけお鉢の周りを歩きました。活動中の火山ですが、火口は緑が茂っていました。
バトゥール山は信仰の山であるため、バリの街なかでもよく見かけるお供え物の「チャナン」が備えられていました。
即下山するのが勿体無い…。しっかり歩いてみたい気持ちはあるけど、素晴らしいサンライズが見れて満足です。
アグン山を見ながら、登りと同じ道を辿って下山します。
アグン山のトレッキングは標高差2000mくらいあるらしいですが、6~7時間くらいで登れるらしいです。まぁ、バリ島まで来て、ガチ登山する気は自分にはないかな。
結構、傾斜がきついところを登っていたんだなと…。
キンタマーニ高原に朝が来る。
人前でこんなに「キンタマ、キンタマ」言える場所なんて、世界広しといえ、ここだけです。
下山中、民家の庭に鶏が入った籠が等間隔に置かれていたので、ガイドに尋ねてみたところ、どうやら闘鶏用だということでした。インドネシア政府的には違法らしいですが、文化として残っているのだとか。ちなみに、賭け行為もあるとか。
闘鶏の動画を見せてもらいましたが、なかなか激しかったです。フランス人のお姉さんは衝撃的だったのか、顔が青ざめていました。
人里まで降りてきました。観光地もいいけど、外国の田舎の日常風景も良いものです。
駐車場まで戻ってきました。なんの看板もないけど、ツアー用の駐車場だったのかな?ガイドには僅かばかりチップを払ってトレッキングツアー終了です。往復3時間40分のトレッキングでした。
トレッキングツアーのオプションで申し込んでいた温泉へと向かいます。
バトゥール湖畔の温泉とジャコウネコのコーヒー農園
バトゥール湖畔にある「トヤデヴァシャ」で入浴です。
日本の温泉とは違って、水着着用のプール施設って感じです。口コミにロッカールームが汚い、蝿が多いとか書いてあってビビってましたが、意外と綺麗な施設でした。
バトゥール湖畔の望めるインフィニティプールは爽快でした。別にたくさんのプールがありましたが、温水になっているのは一部で、早朝は寒くてとても入れなかったです。
ちなみに、バトゥール湖は世界遺産の一部です。
ロケーションはいいけど、施設の世界観が雑すぎる。
温泉でさっぱりして、バトゥール山とキンタマーニ高原を後にしました。
キンタマーニ高原の外輪エリアは、素敵なカフェやレストランがあり、高原リゾートの開発が進んでいるようです。
温泉の後、コーヒー園の見学がツアーに組み込まれていました。キンタマーニ高原はコーヒーの産地です。
無料でコーヒーと紅茶の試飲をさせてくれます。超絶ストロングなバリ式コーヒーやアボガドコーヒー、マンゴスチン紅茶など、珍しい体験ができます。
この後、しっかりお土産の販売が待っていますが…。
世界で最も高価なコーヒー、ジャコウネコの糞から採取したコーヒー豆を使う「コピ・ルアク」を別料金で飲むことができます。
「キンタマーニ高原のウンチコーヒー」。コロコロコミックみたいで良い。
前日、別のツアーでもコーヒー園見学があったので、そういう仕組があるんだろうなと…。
バリ伝統の豚料理「バビグリン」
12時半にウブドに戻ってきました。ほとんど会話が理解できなかったけど、フランス人カップルと握手して、ツアーを解散しました。
昼ごはんを食べるため、ウブドにある「イブオカ(Ibu Oka)」に行きました。インドネシアは最大のイスラム教国家で豚が禁忌ですが、バリ島はヒンドゥー教のため豚が食べられます。
迷路のようなウブドの路地を抜けていくと店がありました。店内はスパイシーと生臭さが、8:2の割合で匂いがします。
「バビグリン」と呼ばれる、まるで医薬品のような名前のバリ伝統の豚料理です。「豚の丸焼き」という意味で、内臓にスパイスを詰めて、丸焼きする料理だそうです。
ライスとスープのセットで注文しました。世界の料理が食べられる東京でも、この料理を出しているところは無いんじゃないだろうか。
インド料理屋で食べるタンドリーチキンを豚にして、スパイスの粒感をマシマシにした感じ。ハーブやエビを発酵させた独特の調味料を使っていたり、複雑でかなり辛口の味わいです。好みは分かれると思うけど、個人的には好き寄りの料理でした。
豚皮を揚げたものは、バリ島ではよく見る食材。時間が経っているからか、かなり硬かったです。大豆の発酵食品のテンペも気に入りました。
朝の2時から活動していたため、昼食後は十分にホテルで眠りにつきました。
バトゥール山のツアーを終えて
送迎付きでガイドが同行するトレッキングツアー(オプションで温泉付き)。内容が充実していて大満足でした。料金は日本円で一人7500円程度と、とてもお得に感じました。
日本の火山と自然や山容が大きく異なるわけではありませんが、インドネシアでは特にバリ島において、ヒンドゥー教の独自の山岳信仰の側面に触れることができ、非常に貴重な体験となりました。
バリ島は、今や地獄のような日本の猛暑の夏よりも涼しく快適で、特にウブドからキンタマーニの高原エリアは楽園のようでした。
かつては日本人で賑わうリゾート地だったようですが、最近ではその光景は見る影もないですが、何度も行きたい場所になりました。
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