2023年3月4日
神奈川県横須賀市の田浦梅林から仙元山を経て、三浦アルプスを縦走しました。
田浦梅林(田浦梅の里)は、三浦半島で唯一の梅林であり、早春の3月には満開を迎えます。横須賀の港町や東京湾を一望できるロケーションにあり、開放的な雰囲気の中でお花見を楽しむことができます。
さらに、田浦梅林は三浦アルプスのコースに接続しています。
3月は梅の時期です、一人で梅を見に行くことは何だか格好つかないが、そこに「登山」を付け足すことで堂々とできます。以前、森戸川源流コースを歩いた際に田浦梅林の存在を知り、いつか梅の季節に訪れてみようと思っていました。
下山後の葉山グルメをご褒美に設定し、三浦半島を横断する旅をしてきました。
三浦アルプス(田浦梅林・南尾根コース)の縦走
コースタイム
- 9:00田浦駅
- 9:25田浦梅林(田浦梅の里)
- 10:52乳頭山
- 12:27観音塚
- 13:13仙元山
- 13:29仙元山登山口
横須賀線トンネルにハマる田浦駅から徒歩25分の田浦梅林
今回スタート地点となる「田浦梅の里」の最寄り駅はJR横須賀線の田浦駅です。前方車両はトンネルの中なので、下車できない罠仕様です。
駅から梅林までは徒歩25分です。京急線が並走しているけど、京急の駅からだと、より遠いです。ところどこに観光協会が設置した案内板があります。
朝ごはん用に小さなパン屋「サンエトワーレ」に立ち寄ります。「田浦トンネルサンド」なる名物パン的なものが販売されていました。田浦駅って有名なのかな?
ハムサンドが250円と安い。某セブンイ○ブンと違って具がしっかり入ってます。街のパン屋さんは経営が厳しそうだけど、無くなってほしくないですね。
京急の鉄道橋をくぐり、狭い道を進んでいきます。横須賀の山側は、道が狭く、多くのカーブがあるので、車の通行が大変そうです。
最後は坂道を進んでいきます。登山する気で来ているからいいけど、梅を見に来る目的だとなかなか大変かも。
田浦駅から歩いて20分、田浦梅林に到着しました。
田浦梅林は公園のように整備されていて、たくさんの梅の木が植樹されています。
街を見下ろせる丘の上にあるので、広い景色の中で、梅見ができます。京急線が真下を走っています。
様々な種類の梅が咲いていて、否応なしに春を告げています。
神奈川県内だと、小田原や湯河原の梅林が有名で、それと比べると小規模ですが、東京湾を眺めながら梅を見れるのが魅力です。
登山込みで出発しているので、梅林には早めの到着だったので、週末ですが人はまばらでした。東側にあるので、間違いなく午前中に訪れるべきでしょう。
梅の木の真下にはスイセンが花を咲かせていました。
上の方まで来ると芝生の広大なスペースがあります。ビニールシートを敷いて、のんびりする場所として最高ですね。
ベンチに座りながら、パン屋でかった惣菜パンを食べました。うまい。
三浦半島で唯一の梅林であり、2000本の規模らしく、斜面にある梅の木がびっしり花を咲かせている箇所もあります。
梅の里のてっぺんには、10メートル以上はある奇妙な形をした展望台がありました。
展望台からの眺め、まず飛び込んで着るのは横須賀の港です。この日は、横浜のビル群から都心まで見えていました。
満開のところもあれば、まだ蕾だったり、開花期間は場所によって異なりそうです。
展望台から下った場所に、巨大な「田浦梅の里」の看板がありました。看板周辺に梅の木を植えればいいのになと思ったり。
梅林の裏手から三浦アルプスのコース接続して乳頭山
梅の花見は終了で、ここからは本業(?)の登山へと移ります。展望台の裏手にハイキングコースの入口があります。
ハイキングコースを記す、小さな看板を見落とさずに進んでいきます。
梅の里から少しだけ降って、横浜横須賀道路に架かる「田浦橋」を渡ります。ハイキングコースなのに、こんな立派な陸橋を作ったのだろうか…。
対岸に渡ると、しっかり山道へと変わります。
ロープが張ってあるような急坂を登ると分岐点があります。ここからが、三浦アルプストレッキングマップに紹介されているコースになります。
まずは、分岐を乳頭山へ向かいます。
乳頭山に到着しました。山頂は樹林帯に囲まれていて、展望はありません。個人的には2回目の山頂で、以前、森戸川源流コースを歩きました。
山頂から3メートルの場所に、一部、海側が開けています。田浦梅林の方が展望が良かったので、特に何の感情も湧きません。
アップダウンを繰り返す三浦アルプスをの南尾根
乳頭山から仙元山を目指すには、まずは観音塚を目指します。ここからは、南尾根を歩くことになり、三浦アルプスの核心部らしいです。
三浦アルプスは、100m~200mのド低山ですが、細かいアップダウンが激しいコースです。高尾山よりずっと体力が必要となってきます。
展望のない照葉樹林帯ですが、ツバキが群生している場所がありました。
観音塚までのキロ数がなかなか減らない。低山だからといって舐めプできません。
「馬の背」のような細道が、尾根道上で唯一展望があったポイントでした。
トトロへと続く薮の道を進みます。
「大桜」というポイントがありました。その名の通り、大きな桜の木がありました。
乳頭山から2.8キロ進みましたが、想像以上のアップダウン繰り返しです。
木の根っこに完全掌握された尾根道。ここは見どころの一つかもしれません。
観音塚に到着しました。大木の下に小さな観音像がありました。特に、それだけです。
残り浅間山までは2キロなので、半分を切りました。道が広がってきて、マウンテンバイクで走っている人がいました。
ソッカ山頂がありました。西武鉄道が所有している山らしいです。「そっか…。」と、誰もが思うことしか、思いつきませんでした。
名前の由来があるらしいですけど、気になる人は調べてみてください。
ソッカ周辺は切り開かれていて、葉山の街が見下ろせます。昭和スターの邸宅があるイメージしかないですが、一般人が住むには電車がなくて、陸の孤島って感じです。
鎌倉方面には、相模湾に浮かぶ江ノ島が見え、富士山がうっすらと見えました。3月なので少し空気が霞んでいます。
250段の強烈な階段を降ります。逆コースだとこれを登らないといけないの大変です。
しかし、仙元山には最後の登り返しが待っていました。もうヘトヘトです。
相模湾ごしに富士山が見える仙元山
本日の最終ポイント、仙元山に到着です。山頂は特に何もない通路の一部です。
山頂から一段下がった場所が開けていて、ベンチが設置されています。トイレも整備されています。
ドラえもんが住む街に登場する理想的な”裏山”じゃないでしょうか。麓からは15分で山頂ですし。桜の名所のようなので、4月になったらお花見ができるようです。
12月〜2月の空気が澄んだ日に来れば、富士山がよりくっきり見えるんでしょうね。
苦しめられたアップダウンはもうありません。葉山の街へと下山します。
葉山教会の横に出ました。
交差点に降りたら下山完了です。
田浦梅林を出発して、3時間30分が経過して、現在は13時35分です。腹が減った…。孤独のグルメの如く、飲食店を探さなければいけません。
揚げ物✕揚げ物、葉山コロッケとミックスフライ定食
まずは、「旭屋牛肉店」を訪れました。創業100年以上、葉山の老舗です。
この店の名物とは言えば「葉山コロッケ」です。個人的に世代ではないですが、石原裕次郎が愛したコロッケとして有名です。昭和スターもこの格安コロッケを食べていたんですね。
ジャガイモの甘みが感じられる普遍的なコロッケです。コロッケにおける牛肉ミンチは、出来る限り少ないか、むしろゼロがいいと思っている人間なので、ジャストな分量でした。
前哨戦をコロッケで満たし、次にやってきたのは磯料理「魚佐」です。こちらも葉山の名店のようです。ギリギリ、ランチ営業に滑り込みに成功しました。
焼魚、煮魚の気分じゃなかったので、揚げ物がまさかの連投で、「ミックスフライ定食」を選択しました。
アジフライがなんとしても食べたかったのです。フライ一つ一つが、かなり大きいです。やはり、海沿いの街では、海鮮を食べるのは礼儀です。
行列店のため、山の格好はかなり浮くので注意が必要。
お腹を満たした後は森戸神社をお参りしまし。850年以上の歴史がある神社で、源頼朝の時代に起源があるのだとか。
裏手はすぐ相模湾の浜辺です。
湾越しに富士山が見えるので、絶景の神社として知られているのですが、ミックスフライでお腹を満たしている間に、富士山は空と同化していましました。
森戸神社にバス停があるので、逗子駅行きの路線バスに乗ります。葉山周辺は一本道なので、時間帯によっては渋滞して、生活しにくそうだなと毎回思います。
20分ほどバスに揺られ、逗子駅から再び横須賀線に乗り、帰りました。
三浦アルプス(田浦梅林・南尾根コース)を終えて
フラフープは一見簡単そうに見えますが、実際にやってみると意外と難しく、練習が必要です。三浦アルプスの南尾根コースもそれに似ていて、標高200m以下の低山ながら、予想以上にハードな歩行を求められました。もし自分が登山初心者だったら、開始30分ほどでギブアップしていたかもしれません。
登山、花見、グルメとパッケージとして完成度が高い旅になりました。田浦梅林は知名度は高くありませんが、海を眺めながらお花見が楽しめる貴重なスポットです。ぜひ一度訪れてみてください。
ちなみに、京急で行く場合は、「葉山女子旅きっぷ」を使うとお得になります。男子でも利用可。
コメント
こういう里山?歩きもいいですよねー。
都心から三浦半島って意外と遠くて思わず奥多摩とか大月エリアに気持ちが流れますが、海が見える景色はやっぱり特別感ありますね。
コメントありがとうございます。
自宅からそれほど時間かからず行けるので、三浦半島によく言ってますが、他県の人だとなかなか行きにくい山域ですよね。
海が近いと高度感が出てくるので、良いですよね。