2019年2月10日
神奈川県の三浦富士に行ってきました。標高は183mです。
三浦半島の南にあり、三浦富士〜砲台山〜武山の3つの山を巡るハイキングコースを歩きます。武山の方が高く、びったり標高200mです。京急線の駅から駅へ縦走でき、山頂からは東京湾と相模湾の展望が広がるコースになっています。
ガッツリ登山という気分はなく、小旅行的にどこかへは行きたい。でも、最近体を動かしてないなぁと思うときにストックしている山リストがあります。それが、三浦富士〜砲台山〜武山のハイキングコースでした。
京急線に揺られて、ちょっぴり冬でも暖かな三浦半島を旅してきました。
三浦富士〜砲台山〜武山について
地図
横須賀市のハイキングマップがあります。
このマップには掲載されていませんが、京急線の長沢駅から津久井浜駅に縦走するコースを歩いています。
コースタイム
- 10:12長沢駅
- 10:53三浦富士
- 11:26砲台山
- 11:44武山
- 12:45津久井浜駅
休憩をはさみながら、行動時間2時間33分でした。登山自体はすぐ終わってしまうので、三浦半島の南端までせっかく来ているので、食事や観光と一緒に計画すると良いかもしれません。
ベストシーズン
- 武山のツツジシーズン(4月下旬〜5月上旬)
- 津久井浜の苺、三浦海岸の河津桜見頃(2月中旬頃)
三浦富士〜砲台山〜武山 登山
京急長沢駅から団地を抜けて三浦富士へ
三浦富士に登るスタート地点は京急線の長沢駅です。品川駅からは京急線の一番速い快特に乗って、1時間10分〜20分の距離で、三浦半島の南端に近い場所にあります。
三浦富士に登ろうと思わないと、まず降り立たない駅ですね。
三浦富士の登山口まではGoogleMap上では徒歩6分、住宅街のゆるやかな坂道を登っていきます。駅前にはコンビニもあるので、手ぶらで来ても問題なし。
歩いていると苺大福を全面に売り出している「できたて屋」という和菓子店がありました。
超プレミアム苺大福?!
牛丼一杯分の値段する苺大福が売っていました。値段に躊躇しましたが、いちごにはうるさい栃木出身の自分としては興味深く、山頂で食べるために購入してしまいました。
朝採れの苺を使っているらしいです。
三浦富士と名がつく和菓子があるくらいには、この街に根付いている山のようです。
海沿いの街なので街路樹が南国。
団地が建ってましたが、三浦半島の南端地域は過疎してて、空き家が多いというニュースを見た。若者の移住を推奨しているのだとか。この土地から山に行くのはかなり大変だなぁ…。
水仙の花壇の中に三浦富士の登山口の案内がありました。平和の母子像ってなんだ?
この階段は団地の敷地内に入っていくんじゃないだろうか?
ちゃんと登山道っぽくなったので、ここから登山が開始されます。
登山口に入ったら、「解放戦士の碑・平和の母子像 入口」と書かれた石碑がありました。字面だけ見ると意味不明。
んで、これがその像。
「鳩よよみがえれ」
呪文か?
この像の説明書きが横にありました。
1977年に米軍機が墜落し、9名死傷する事件があった。2歳の男の子、1歳の女の子が亡くなり、母親も全身火傷を負い、1982年に亡くなった。
このような悲惨な事故をゆるさない、米軍基地もない日本をつくりたいとう願いで、1985年に建立した。
要約するとこんな感じで、この事件は「横浜米軍機墜落事件」というらしいです。
解放戦士とか、ゆるさないとか、平和像の割に物騒なワード使うなと思い事件の内容みたら、当時のアメリカの対応が、かなり悪かったらしく、納得がいった。
さて、三浦富士を登っていきます。
山の好みに関して守備範囲の広い自分でも、標高183mは中々の低さです。登山道はしっかり登山道。
神奈川県とか千葉県とか、太平洋側の海岸沿いの山にありがちな根っこの張り出した常緑樹の森です。富士を名乗るくらいなので、急斜面です。
看板はしっかりと設置されているので安心。
YRP野比駅からも登山道があるらしい。YRPは横須賀リサーチパークの略で、その正体は謎です。
特別語るようなポイントもなく、山頂の賑わいが聞こえてきた。
東京湾と相模湾の2つの海、海上の守り神の三浦富士
三浦富士の山頂に到着しました。
登山口からは30分かかりました。とても、お手軽ですね。
展望は南側しか開けておらず、三浦半島の先っちょ、三浦市内の町並みを見ることが出来ます。また、東京湾と相模湾の2つの海を同時に見れる。
富士山方面は雲がかかっており、残念ながら本場の富士山は見えなかった。
富士山は見えないが、何故か富士山の看板があった。一応、3776mと書かれている。
富士山の登山が捏造可能です。
妙に混雑する三浦富士。
コースにないルートで走ってくるジャージを来た中学生もいて、部活のトレーニングルートになっている模様。
数分後に登山者の波は去り、ガラガラになった。
山頂には浅間神社奥宮があります。三浦富士の見え方によって、漁場の位置を把握していたようです。GPSやレーダーやまともな地図がないころはよくある話のようです。
三浦富士を後にして、砲台山を目指します。ここからは稜線になるので、道幅は狭く、ちょっとだけアップ団があります。
途中に展望スペースがあり、ベンチがありました。
三浦富士より三浦市がよく見えるが、そこまで、展望に変化がない。相模湾の奥には伊豆大島が見えました。
東京湾の防衛ライン、砲台山の砲台跡
途中、3方向に分岐しています。寄り道するように砲台山に向かいます。ちなみに正式には大塚山というらしいです。
森の中を登っていくと、コンクリートの柱がありました。これも砲台に関係する遺物?
特に砲台山を表記する看板はないが、直径5mくらいの砲台跡がありました。昭和初期に建設されたもののようです。
地図で見ると、三浦富士あたりは東京湾の入り口で、東京の防衛には重要な場所。どれくらいの大きさの砲台が設置いたんでしょうか。側面に空いている四角い穴は、砲弾を保管していたとか。
砲台跡の隣りにあるパラボラアンテナがたくさんある施設は、海上保安庁の受信所らしいです。
砲台山を後にして、武山を目指します。距離にして700mくらい。「ご自由につえ」コーナーがあったが、どう見ても物干し竿でした。
標高200mの海の展望台、武山山頂と武山不動
フェンスで囲まれた建物が見えてきたら、武山の山頂に到着。しっかり、開発されちゃってる系の山頂なのです。
山頂はお寺の敷地内、山頂になっている展望台を目指す。
山頂は展望台というパターン。展望台はAZALEA HOUSEと名付けられていました。アゼリアは「ツツジ」のことです。4月〜5月頃がツツジが咲く、ベストシーズンのようです。
展望台からの眺めは東京湾がよく見渡せます。
のどかな風景にそぐわない黒一色の無骨な建物は、NTT研究施設のようです。国家機密に関わるヤバいものを扱ってそうな雰囲気がある。
歩いてきた三浦富士の方面。海を挟んで千葉県の房総半島が見えました。
三崎方面。
京急で発売されているみさきまぐろきっぷを利用して旅をすると充実した一日を過ごせること間違いない。
駅前で買った超プレミアム苺大福をここで食べます。
なにこれ、うっまぁ。
苺のフレッシュ感、甘さがすごい。あんこは気持ち程度に入ってます。苺大福のイチゴ食べて炭酸のようなシュワとした感じ、あれが好き。
山頂の周辺を散策します。
「ここは標高200メートル」人の家の敷地内に手書きの標高が記されていました。
展望台から数分の場所に武山不動があります。武山山頂の一角にある小さなお寺です。
書き置きの御朱印が3種類販売されています。三浦半島の一番札所になっているようです。三浦半島って霊場なんですね。
境内に筆塚というものがあり、2mほどの巨大な筆の石像がありました。
余談ですが、身長より大きい筆をぶん回して戦う筆キャラって、ファンタジー系の漫画や格闘ゲームで、見かける気がするけど、これといって名前が出てこない。
一株だけツツジが咲いてました。2月だけど、早咲きの品種とかあるのだろうか。ツツジ祭り開催の時期に来るべきだった山かも。
武山の山頂(お寺の境内)散策を終えて、ハイキングコースの案内に沿って下山を開始します。京急線の津久井浜駅を目指します。
武山から下山するルートはちょっと険しいくらいで、特筆すべき点はなし。お寺の参詣道になっているので階段が整備されています。
20分ほどで下山し、後は駅を目指すだけです。
駅までの道を歩いていると、いちご狩りの幟りが目に付きました。山頂で食べたプレミアム苺大福の苺農場でした。ビニールハウスのいちごを全て狩ってやろうと、息巻いて受付に行きましたが、超絶混んでいて諦めました。無念。
後は住宅街の間を歩いていきます。
津久井浜駅の漁火亭で金目鯛、ちょっとだけ咲いていた河津桜
津久井浜駅に到着です。
長沢駅出発が10時12分、津久井浜駅の到着が12時45分なので、一駅分を2時間30分で歩きました。登山だけならここで帰りますが、昼食のために海沿いに向けて歩いていきます。
駅から数分歩くと海に出ました。三浦海岸です。冬なので砂浜にいるのはウェットスーツを来た、ウィンドサーファーくらいなものです。
海沿いの酷道沿いに溶岩窯(?)のパン工房があり、珍しいなと思いパンを2,3個買いました。富士山の溶岩を使った窯で焼いているらしい。尚、違いはわからなかった。
珍光景がありました。
砂浜に大根が大量に干されていました。海藻類はわかるが…。たぶん、三浦大根というブランド大根だと思います。潮風に当てながら干すと、美味しくなるんだろうか。
漁火亭の金目鯛煮定食とフライ定食、ちょっとだけ咲いた河津桜
海沿いの山に来たら当然、魚介を食べたくなるのは自然なことで、「漁火亭」を訪れました。
低価格でボリュームある新鮮な海鮮ランチが食べられるお店。人気店なので、行列が出来ていました。冷たい海風の中で30分くらい並ぶのは、雪山の山頂にいるくらいしんどかった…。
フライ定食(850円)
アジフライの他に、イカやしこいわしのフライがゴロンとしています。いずれも三浦半島で取れた新鮮な魚フライ。コスパ抜群。
金目煮魚定食(1200円)
金目鯛をまるごと煮ている人気メニュー。見た目の豪華絢爛さで、1200円という安さは、申し訳なさも感じるくらい。+50円でサザエご飯に変更できるらしいが、時間が遅かったので終了していました。残念。
漁火亭で大満足の海鮮ランチを堪能した後は帰るだけで、三浦海岸駅に向かいました。
三浦海岸の河津桜は有名ですが、この日は開花直後で見頃はまだ先でしたが、一足早い春の息吹を感じました。
お祭りが開催中だったので、お土産店で冷凍マグロを数種類購入して、京急線に乗り家路に付きました。
三浦富士の登山を終えて
三浦半島の南端に位置する三浦富士〜砲台山〜武山は海を眺める穏やかな里山ハイキングでした。
都心からはちょっと遠いので、観光プラン、例えば三崎のまぐろを食べに行くとか、城ヶ島観光するとかを合わせるべきですね。自分は三崎周辺を何回か観光しているので、のんびり朝遅く出発し、帰りましたが。
本音を言うと一番印象に残っているのは、山頂で食べた超プレミアム苺大福でした。
コメント
このブログを参考に、三浦富士に登ろうと思い、京急長沢から向かいました。
しかし、平和の母子像の横の林道から登ると、危険な山道となり三浦富士にたどり着けませんでした。
これ以上行くと本当に命が危ないと思い引き返しました。
ブログ主様は、本当にこの道で三浦富士に向かいましたか?
日帰り登山のガイド本で調べてみると、このブログの写真の登山口ではなく、もう少し東に行った津久井小学校の左側のルートが案内されていました。
コメントありがとうございます。
確かに平和の母子像があるコースから登りました。ただ、木の根が張り、急斜面ではあるものの、コースを示す看板はあり、人も多く通っている道でした。
もしかすると、脇道に逸れてしまった可能性があります。
ご無事で良かったです。
改めて調べましたが、津久井小学校〜キャベツ畑のコースもあるみたいですね。山頂にいたら階段を駆け登ってくる中学生を見ました。
登山道ではなく、手の入ったルートのようでした。
ブログ主様
ご返信ありがとうございます。
そうでしたか、写真の登山口から行かれたのですね。
私の憶測ですが、もしかしたら2019年の台風19号の被害で道の様子が変わってしまったのかも知れないですね。
倒木が多くてヒヤヒヤしましたし、私達以外に誰も人が見たらなかったです。
日帰り登山のガイド本は、台風19号以後に編集されたものなので、
安全なルートとして小学校の方の道を載せているのかもしれません。
ご返信ありがとうございました。
トキママより
トキママさま
ご連絡ありがとうございます。
確かに台風19号で、鎌倉のハイキングコースなど太平洋沿岸沿いのコースがダメージを受けていました。
三浦富士もそうだったとは知りませんでした。
最近のレポートを参照してみましたが、確かに倒木が多いようですね。
念のため本記事に注釈を入れておきたいと思います。
コメントありがとうございました。
本日、三浦富士まで登りました。コースは平和の母子像の横の林道です。
数ヶ月前に登った際は荒れていましたが、現時点は整備され登りやすい道でした。
地元の方の話では、近隣の有志の方で林道を整備しているとのこと。時期次第で当たり外れがあるようです。
通りすがりの者さん
情報ありがとうございます。
私自身も冬にまた歩いてみたいと思っているので助かりました。