登山中国

【山口】秋吉台(長者ヶ森コース) ハイキング 〜 カルスト台地のピークを巡る、草紅葉と石灰岩の旅

秋吉台ハイキング

2021年11月20日

山口県の秋吉台あきよしだいに行ってきました。日本最大級のカルスト地形で、山口県の代表的な観光地です。

標高300~400mの緩やかな山が連なり、トレッキングコースが整備されています。石灰岩が一番見られる「長者ヶ森コース」を選びました。地獄谷、冠山、北山の3つのピークを巡り周回するコースです。

秋吉台ハイキングコース

人生で初めて、そして47都道府県の最後、山口県に足を踏み入れました。登山を始めて、全国各地に行くようになりましたが、中国地方は縁遠く、本州西端にある山口県は行くきっかけが掴めないでいました。今回は、たまたま秋に長期休みが取得できたので、福岡を起点にして山口県の旅を計画しました。

直前になって秋吉台にハイキングコースがあることを知り、「秋の秋吉台」を旅してきました。

秋吉台について

地図

美祢市観光協会のホームページにあるトレッキングマップを参考にしています。

秋吉台の公式には5つのハイキングコースがあります。今回は、カルストの石灰岩がたくさんある長者ヶ森コースを選択しました。長者ヶ森駐車場を基点に周回するコースです。

秋吉台は山口県のほぼ中央にあり、美祢みねにあります。福岡からだと高速に乗って2時間弱ほどの距離です。

コースタイム

  • 10:40
    長者ヶ森駐車場
  • 10:54
    長者ヶ森
  • 11:36
    地獄台
  • 12:10
    冠山
  • 12:24
    北山
  • 12:45
    長者ヶ森駐車場

行動時間は2時間5分でした。

秋吉台(長者ヶ森コース)ハイキング

秋晴れの秋吉台、Karstarで情報収集

山口 角島
角島

山口県は、町と町が山で分断されているので、1泊2日だと全域の主要観光は不可能。今回は下関~長門~萩~美祢、西側を旅しました。元首相の安倍総理の選挙区なので、100m間隔でポスターを見たような気がします。

一日目は海沿いの観光をして、二日目に秋吉台の山側を観光しました。今回は、二日目の秋吉台を切り取った内容になります。

Karstar

秋吉台の拠点となるのが「Karstar」で、観光案内所兼カフェになっている施設です。前日は萩市内に宿泊し、1時間以内に秋吉台に来ることができました。

Karstarでは秋吉台についての資料や地図を配布しています。

秋吉台国定公園

Karstarからは秋吉台のカルスト台地が見渡せます。とても、広大です。

標高300mと、高尾山や東京タワーより低い土地ですが、まるで長野県の高原のようです。草原に点々とする岩は、プレート運動で隆起した石灰岩です。

ジオい
個性的なお土産が販売されていた

一日がっつり歩く予定ではなかったので、秋吉台トレッキングマップに記載の5つのコースの中から、どのコースを歩けばいいかを尋ねました。

ツアーが良く出ているコースが「長者ヶ森コース」らしいので、そちらを選択することにしました。

Karstar

カルスト台地を眺めるオープンなカフェがあります。ジェラートが売っていましたが、今日中に福岡に向かう予定だったので、急いでハイキングコースの入口に向かいます。

姉妹公園 台湾野柳地質公園

秋吉台は台湾と姉妹公園になっているようです。姉妹都市ならぬ公園なんてあるんですね。台湾行きたいなぁ…。

長者ヶ森コースのハイキング開始、草原にポツンとする長者ヶ森

秋吉台駐車場

Karstarから移動して、長者ヶ森駐車場に車を停めました。

関東近辺の紅葉ハイシーズンの感覚で言えば、未明に駐車場は満車御礼。ネットではマナーの悪い路駐を叩く発言が飛び交うのがスタンダードです。

が、駐車場には10台程度しか車が停まっておらず、ガランとしていました…。

秋吉台国定公園

山口県にはハイキング・登山文化がないのだろうか…。

そんなことを思いつつ、入口にあったトイレで用を足して、ハイキング開始です。

秋吉台 長者ヶ森ハイキングコース

ハイキングコースへは、カルストロードの真下にあるトンネルをくぐっていきます。

秋吉台ハイキングコース

まず最初の分岐点にぶつかります。トレッキングマップ通り、長者ヶ森方面の左回りに周回するとします。初めての山はマニュアル通りに進む、マニュアルハイカー。

入口付近にはカルストはなく、ものすごい数のススキの穂が揺れていました。ススキで有名な神奈川県箱根の仙石原なんかは、たくさん人がいるのになぁ…。

秋吉台ハイキングコース

ハイキングコースは車両を通れるほどに広く歩きやすいです。

秋吉台 長者ヶ森

樹木のないカルスト台地に、部分的に森があります。コース名にもなっている長者ヶ森です。

秋吉台 長者ヶ森

長者ヶ森は秋吉台唯一の原生林だそうです。

何故ここだけ森があるのかと言うと、1185年の壇ノ浦の戦いで敗れた平家が移り住み、なんやらかんやらあって江戸時代後期に植樹されたらしいです。

秋吉台 長者ヶ森

長者ヶ森の内部。

見た目はただの雑木林ですが、日が当たらないので気温が下がり、ちょっぴり異質な空間でした。

秋吉台ハイキングコース

秋吉台は中国地方に整備された中国自然遊歩道の一部のようです。島根県の三瓶山に登った時、看板を見た気がする。

秋の草紅葉と窪地になったドリーネ

秋吉台ハイキングコース

長者ヶ森を後にして、良悟松の方面へと歩いていきます。

秋吉台ハイキングコース

しばらくは平坦な草原地帯を歩きます。トレッキングマップに載ってない分岐がいくつかあるので、しっかりと道を把握してないと迷うかも。

秋吉台ハイキングコース

足元を見ると小さい花が咲いていました。これはリンドウ系の花でしょうか。

秋吉台ハイキングコース
秋吉台ハイキングコース

とても、開放感のある道なのです。

しかし、ほとんどハイカーがいない…。秋吉台は歩きに来るとこじゃないのだろうか…。感覚的には長野県の霧ヶ峰に似ているような気がします。

秋吉台ハイキングコース

秋吉台を写真で見ると、グリーンシーズンの写真がほとんどですが、黄金色に輝く秋も素晴らしい景観です。ススキが伸びてしまって、点々としてる岩が隠れちゃうってのはあるかもしれないが。

秋吉台ハイキングコース

ナデシコっぽい花が咲いていました。

秋吉台ハイキングコース

地獄台方面に近づいていくと、羊の群れのような石灰岩が出現してきました。あまり、登山では見られない風景です。

一度だけ、滋賀県の霊仙山でカルスト登山(このような言葉があるかは不明)をした経験があります。

良悟松

良悟松があるらしいポイントに到着しました。が、草むらにぽつんと看板はあるものの、周辺には何もありません。虫食いで枯れ、回復中らしいです。

かつては、道しるべとして松が植えられてたようです。確かに、広大な草原なので道迷いするかも。

秋吉台ハイキングコース

このコースで登る3つのピークの1つ目、地獄台を示す看板がありました。ここから道幅がギュッと狭くなります。

秋吉台ハイキングコース

足首ほどの背がある笹の道を登っていきます。地面は、早朝に霜が溶けたのか、少しぬかるんだ泥でした。

秋吉台のドリーネ

ハイキングコースから離れた場所に窪地があることがわかります。

これは石灰岩が水に侵食されたドリーネと言うらしく、この地下に洞窟が形成されます。場所によっては、蟻地獄のようになって、這い上がるのが困難な深い穴になっている場所もあるようです。怖っ。

秋吉台の石灰岩

石灰岩が間近で見られるようになってきました。

秋吉台ハイキングコース

地獄台と冠山の分岐がありました。

秋吉台はハイカーが歩いて、踏み固められた道がたくさんあります。なので、「ここがハイキングコースだ」って明確さがあまりなく、たまにある看板で判断します。

秋吉台ハイキングコース

「本線ここでいいのかな~?」と、迷ったりします。濃霧の日に登ったら、割と遭難しそう。地獄台の周辺は道がよくわからず、10分くらいウロウロしました。

カルスト地形が見渡せる3つのピーク、地獄台~冠山~北山

秋吉台 地獄台
簡素な看板の地獄台

草むらをかき分けて地獄台に到着しました。標高409mで、今回登る3つのピークでは一番高い山です(山なのか?)。石灰岩の裂け目に看板が刺さっていました。

なぜ、地獄なんて名前にしたのか。イギリスのバンドQueenの最大ヒット曲「Another One Bite The Dust」の邦題が「地獄へ道ずれ」くらい謎である。

地獄台からの眺め

ちなみに、秋吉台の最高峰は龍護峰りゅうごほうの標高435mです。登山者的には最高峰に惹かれるのですが、カルストを最も見られるのが地獄台らしいので、こちらを選択しました。丸一日かければ、どちらも歩けるみたいですけど。

秋吉台ハイキングコース

どこまでも続く日本最大級のカルスト台地にウットリ。

秋は草原の背が伸びるから、カルスト台地が隠れている気がする。カルストが剝き出しの状態は、早春だったら見れるんだろうか…。

秋吉台ハイキングコース

地獄台から2つ目のピークの冠山へ。途中の丘に巨大な石柱があり「天然記念物秋吉臺山ノ地獄臺」と書かれていました。「だい」の字が難しいな。

この丘から地獄台方面を見ると、大量の石灰岩を確認できます。

秋吉台ハイキングコース

余談ですけど、ウルトラライト系の「山と道」のザックを導入してみました。一般的なザックの半分の重さで、小さいながら容量が入るので気に入ってます。しかし、かけっこをした直後の子供を背負ってるんじゃないかと思うくらいに、背中がアツアツになります。

果たして真夏にこのザックは使えるのだろうか…。

秋吉台ハイキングコース

カルストって水に溶ける性質で、そのせいか表面はざらざらと鋭いので、腰かけたりできませんね。

秋吉台の周辺は360度、山で囲まれています。秋吉台のある美祢みねは、周囲を「峰」に囲まていることが由来だと言う説があるとか。

秋吉台 冠山

小高い丘から少し下った場所に、冠山のデカデカとした看板がありました。この冠山が秋吉台を代表する山頂なのかな?

秋吉台ハイキングコース

道幅が広くなるので、観光ハイキングする人は冠山までっぽいです。冠山から3つ目のピーク、正面に見える北山を目指していきます。

秋吉台ハイキングコース

秋晴れのいい天気なのに、ハイカー少なすぎるんだよな…。東京近郊だったらクラブ〇ーリズムの大型バスが乗り付けて、大量のおじいちゃんおばあちゃんが歩いてると思う。

秋吉台ハイキングコース

北山から地獄台を見るとカルストの石灰岩がびっしり。

トレッキングマップに「時間がない場合、北山だけでも登ってみてください」と書いてったので、その通りだなと思います。

秋吉台ハイキングコース

こうしてみると、秋吉台の周辺は山ばかり。さすが、県名に「山」がついているだけあります。だけど、全国の登山者に最もスルーされる都道府県は山口県な気がする(個人の感想)。

秋吉台 北山

北山の山頂に到着。

山頂周辺だけは狭いですが、手前の広場はサッカーコートくらいの面積があります。

秋吉台ハイキングコース

達筆で書かれた解説文がありましたが、う~ん読みにくい。

地獄台・冠山・北山の3つのピークを踏んだので、駐車場へと帰ります。正午に差し掛かる時間ですが、駐車場は3~4割しか埋まってませんねぇ。

秋吉台ハイキングコース

3つのピークを周回して、2時間5分で駐車場に戻ってきました。

長者ヶ森コースは短時間ながら見どころ満載、新鮮な風景を堪能できました。時間があれば、別のコースもハシゴしたかったです。

秋吉台の地下にできた広大な空間、秋芳洞を観光する

秋芳洞

秋吉台を後にして、もう一つの観光地、秋芳洞あきよしどうに移動しました。移動と言っても車で10分くらいです。駐車場の料金争いが激しい観光地で、なぜか一番遠い県営が500円で高かった。200円の個人宅?の駐車場に停めました。 

山口県 瓦そば
河童そば

ハイキングでお腹が空いたので、「観光会館 安富屋」でお昼にしました。名物として売っていた「河童そば」。山口の郷土料理「瓦そば」と同じ。

アツアツの瓦の上に茶そば、そして、牛肉、錦糸卵、青ネギがトッピングされています。もみじおろしとレモンで味変する蕎麦です。見た目が鮮やかで、独特な蕎麦です。

長州鶏の唐揚げ
長州どりの唐揚げ定食

脂っこいものが食べたくて、つい頼んでしまった唐揚げ定食。ご当地も減ったくれもないメニューだけど、長州どりのブランドを謳っていました。このメニュー以外には、ごぼう蕎麦を名物にしていました。

お土産店と一緒になっているレストランの割に、めちゃくちゃ美味しかったです。

秋芳洞

ちょっとだけ秋芳洞の観光の様子をご紹介。

部分的に廃業している感が否めないお土産ストリートを抜けると、秋芳洞の入口があります。入洞料1300円かかります。登山界のステータス、モンベルカード提示で100円引きになりました。

秋芳洞

写真で何回も見たことある秋芳洞の入口。紅葉色づいていて、いい感じです。

秋芳洞

秋芳洞の内部。

カルスト台地から雨水で浸食されて出来た洞窟です。思ったよりも広くて、かなりのハイキングを強いられました。洞窟内は年間通して17度と一定の温度。

「どうせ、寒いだろうな」と厚着してきたのが裏目に出てました。湿度があるので秋吉台より、汗をかいてました。

秋芳洞 洞内富士

洞窟の中にも「洞内富士」と名付けられた富士山がありました。

それ以外にも、鍾乳石、石段、石柱が無数に存在し、ライトアップされています。

秋芳洞 黄金柱

秋芳洞のシンボルになっている「黄金柱こがねばしら」は、高さ15mのフローストーンです。途方もない時間で作られた自然の造形物に感動しました。

秋芳洞

秋芳洞は奥まで続いていて、秋吉台(Karstar近く)と繋がるエレベーターもあります。バスをうまいこと利用すれば、「Sea to Summit」ならぬ「Underground to Summit地下から頂上へ」が出来ますね。やろうと思えば…。

洞窟内は坂道も多く、秋吉台のハイキング後は結構疲れました。

Be秋吉台

秋吉台と秋芳洞のハイキングと観光は完了。駆け足気味でもっとゆっくりしたかった気持ちはありつつも、次の旅のために福岡へ向かいました。

福岡から車で2時間弱なので、辺鄙なところにある山口空港より近かったりするかも。

秋吉台のハイキングを終えて

秋吉台のまとめ

カルスト台地という日本でも希少な地形。短時間のコースながら、満足のハイキングができました。行列と渋滞が起きる秋行楽シーズンに、心穏やかに観光できたもの良かったです。なんで、ハイカーが全然いなかったんだろう。トータル20人くらいしか見なかったような気がする。

草紅葉とススキの「秋の秋吉台」も良いですけど、白い石灰岩が際立つであろうグリーンシーズンにも来てみたくなりました。

秋吉台ハイキングコース

山口県は自然散策より、歴史探訪に魅力が偏る県だと思います。しかし、全国知名度こそないけど、たくさんの山がある山口県。歩いてみれば、いい里山があるんだろなと思っています。調べた限りだと、東鳳翩山と右田ヶ岳は登ってみたい。

錦帯橋などの東側の観光地を回れなかったので、また山口県を訪れたいと思います。

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