2021年4月18日
神奈川県の真鶴周遊ウォーキングコースに行ってきました。
神奈川県の南端に飛び出た真鶴半島を周遊するコースで、森林あり、海ありの2時間~3時間で回れるコースです。フランスやイタリアの地中海沿岸の街に似ている(らしい)港町歩きも魅力の一つです。
一応、半島最高峰の灯明山に登ります。標高は96mです。
伊豆、箱根、湯河原へ登山に行くときに通過、神奈川県の南端にちょびっとだけ飛び出した真鶴半島は何があるんだろうと気になっていました。調べてみるとウォーキングコースがあることがわかました。
巨大な森林と海沿いの遊歩道、独特な雰囲気のある港町、まだ暑くならない4月に真鶴半島を旅してきました。
真鶴周遊ウォーキングコースについて
地図
PDFの地図が公開されています。ちなみに山と高原地図(箱根編)にも掲載されています。
コースタイム
- 10:38真鶴駅
- 11:29明灯山
- 12:03三ツ石
- 12:33琴ヶ浜
うに清で食事
- 14:10貴船神社
- 14:32真鶴港
- 14:53真鶴駅
行動時間は4時間15分です。
真鶴周遊ウォーキングコース
神奈川県の南端、真鶴半島の周遊コースを行く
スタート地点は、東京駅から東海道線で1時間半弱の真鶴駅です。
ローカル感のある1階建ての小さな駅舎です。
地図はネットでダウンロード可能ですが、観光案内所で地図がゲットできます。ちなみに、山と高原地図にもルートが記載されてます。高原じゃないのに。
桜の名所らしい荒井城址公園は散っていることもありスルーして、真鶴半島公園線の車道を歩いていきます。ちなみに、コース全体のの8割は車道です。
漁港の街だけあって、海産物を提供する料理店が多いです。かくいう、自分も散歩が目的ではなく、真鶴の食事がメインなのです。
真鶴半島から見える三浦半島。神奈川県は海に恵まれた土地ですな。
反対を見ると伊豆半島が見えます。熱海の街は木に隠れて見えない。
階段の下には真鶴港があります。後半は海岸に沿って戻るコースになっています。
階段のある港町よい。
魚介類ばかりが真鶴半島ではなく、高台ではみかんが栽培されているようです。みかんの無人販売所がありました。
琴ヶ浜を見下ろすポイントまで来ました。少しだけ緑がかった青色の海をしています。
中川一政美術館まで来ました。
小学校時代、動物図鑑のキリンの写真を絵にして、絵画コンクールで賞を獲ったアーティストの自分ですが、美術史には疎いです。明治生まれの画家で、この真鶴にアトリエを持ち、活動していたようです。代表作の一つに「駒ヶ岳」があります。
巨木に囲まれるお林遊歩道、標高96mの灯明山
美術館のちょっと先に、お林遊歩道の入口がありました。ここからが真鶴の自然が最も濃いエリア、奥真鶴(自分が勝手に名称した)になります。
登山道っぽさがありますが、実際は自然公園のような道です。
しかし、ウォーキングコースだと思って侮るなかれ、入った瞬間にむせ返るような緑のパワーに圧倒されます。
高さ30mは超えそうな巨木が生えています。
その昔、真鶴半島は木々の生えない土地だったそうです。江戸時代に植林され、300年が経ち原生林のように成長したのだとか。ちなみに植林された理由は、江戸で大火(大火事)があって、木材が必要となって幕府が命じたからだそう。
入口から5分ちょっと歩いたら、十字路にぶつかります。山頂である「灯明山・琴ヶ浜」方面に歩いていきます。
落ち葉がザックザックな道。
ちなみに入口から山頂までの標高差は40mあるらしいです。
木のランドマークタワー(神奈川県で一番高いビル)かい。と、思ってしまうくらい大きな木。神奈川で最も自然がある西丹沢エリアでも見ないような大きさです。
散歩開始11分で山頂である灯明山に到着しました。登る前にわかっていたことだが、道の途中にある感じだし、展望は一切ないです。
標高96m、100mの以下の山は、初めての登頂です。
2000m級、片道4時間くらいの山頂でするガッツポーズ。
灯明山の山頂を後にし、十字路まで戻りましす。今度は、「番場浦・亀ヶ崎」方面に向かいます。
ここからは道の名称が変わり、番場浦遊歩道になります。
この写真にモザイク処理をするか迷いました。石像がどう見ても、そそり立ったおチン○ンです。
波の音が聞こえるけど、海がチラッとしか見えません。
大きな駐車場に出ました。
風が強く眺めのロングコートを来た女性が歩きづらそうにしていました。
海岸に降りていく階段。ここからは、車でも来れる観光地です。
海沿いを歩く番場遊歩道と真鶴のシンボル「三ツ石」
番場浦海岸に降りてきました。
真鶴半島は良質な小松石(安山岩)が採れるので、戦国時代〜江戸時代に石材業が盛んだったようです。その名残が、この海岸では見られるようです。江戸城、鎌倉の大仏にも使用されているのだとか。
強風が吹き荒れる日で、風にのって海水の飛沫が飛んできます。
番場浦は、江戸時代に黒船が一度訪れ、その1年後の開港するまでの間、番をしていたことに由来するのだとか。
崖っぷちで海釣りをしている人。
また、この海岸は知る人ぞ知るシュノーケルスポットなのだとか。
海の向こうには伊豆半島が見えます。天城山の万二郎岳〜万三郎岳がどれかはよくわからない。
コンクリートの道で舗装されているので歩きやすい。
正面に真鶴半島の先端にある三ツ石が見えてきました。
三ツ石にできるだけ近づいてみようと思いましたが、行けなくはないけど、海藻びっしりの岩の上をあるかなきゃいけません。風も強かったので、途中で撤退です。
2つの岩にしめ縄が付けられ、左の岩には鳥居が設置されています。
三ツ石は初日の出の有名なスポットでもあるので、場所はわからずとも写真や映像を見たことがある人は多いかもしれません。
地理上は三ツ石は島なので、笠島と呼ばれているようです。海の向こうには伊豆大島が見えてきました。
海風が強すぎて、干物になってしまうので、さっさと撤退です。
かながわの景勝50選の石碑を発見。
神奈川県を歩いているとたまに見かけます。直近では三浦アルプス歩いたときの塚山公園で見つけました。
駐車場にはケープ真鶴って名前のお土産屋がありました。
真鶴半島は小さいエリアなので、小田原と熱海のお土産が多いのですが、中国色が強い。オーナーが中国人7日、中国のお土産が4~5割締めてました。
真鶴半島の先端から琴ヶ浦方面に歩いていきます。先ほど歩いていた森の遊歩道に沿っていきます。
道沿いに「山の神」の祠があり、漁師が豊漁と海上安全を祈ったのだとか。
海越しに見える丹沢を見ながら、琴ヶ浜で食べる海鮮料理
琴ヶ浦に出ました。湾曲した海岸と青い海。海沿いでは、家族連れが海遊びをしていたり、バーベキューで酒盛りをしている人がいます。離島みたいな雰囲気があります。
琴ヶ浦に面する「うに清」で、お昼です。天皇陛下も来店したことある真鶴の有名店。
さっそく、サッポロラガーでアルコール消毒(ドン引きの寒いオヤジギャグ)です。烏賊の塩辛がおつまみで付きます。ぷちぷちしたとびっ子が入ってる塩辛好き。
2階の座席からは相模湾が一望できる絶好のロケーション。
海を挟んで見る丹沢は新鮮です。
身近にある山だけど、遠くから見ると立派な山脈に見えます。他の山はどれがどれだかわかりませんが、ヤビツ峠を挟んでいる大山はわかりやすい。
ちなみに真鶴半島からは富士山は見えない。
歩るきに歩いた(そんなに歩いてない)ご褒美の海鮮定食タイムです。
アワビの刺身、海老味噌焼き、季節の魚の刺身、アジのお造り、焼き魚、サザエのつぼ焼き。全ての海が集結したようです。これがオールブルーか。
どれも新鮮でとてもうまい。真鶴のアワビは極上品なのだとか。
メニューは段階に分けられていて、今回頼んだのが竹のセット(3500円)。絵的には舟盛りが良かったけど、5500円という価格に怯んでしまった…。伊勢海老と金目鯛の煮付けがプラスされるが、フードファイトの量になりそう。
店の看板でもあるウニ。カスタードプリンのようなとろける食感、北海道で食べたものと同じくらいに美味しかったです。
ちょっと値段は高いけど、大満足の昼食でした。
島のような時間が流れる港町、海上安全の貴船神社
食事の後は貴船神社を参拝しました。
京都にある貴船神社とは無関係のようです。京都の貴船神社は、行ったことないんだよなぁ…。
「うへぇ…。」と声を上げた、急勾配な階段を登らないとなりません。アルコール入って、満腹の身にはこたえる。昔の人はなぜ神社を高台に作ってしまったのか。
白塗りでシンプルな色合いですが、大きな神社でした。夏に開催される貴船まつりは、無数の飾り付けされた船を沖に出し、見ごたえのあるお祭りだそうです。
足を踏み外して、転がり落ちてしまったら、男女の体が交換してしまいそうな階段です。「海沿いの街っていいな」と、いつも思う海なしの栃木県民でした。
本殿の隣りにある社務所は空いてなかったのですが、幼稚園の中のさらに民家に入ってくと、お守りや御朱印の購入ができます。なかなか、獲得難易度が高い。
貴船神社を後にして、真鶴港に移動しました。
港に面して、山に住宅が立ち並ぶ感じは、思い描く港町の風景です。とある紹介サイトには「日本のリベリア(フランス・イタリアの地中海沿いの港町のこと)」と呼ばれているとか。
魔女がホウキに乗ってパンを届けてくれる地中海の街の風景に見えるだろうか…。
「日本のベニス」、「日本のブルックリン」とかあるけど、世界でも「イタリアの真鶴」、「アメリカの新宿」とか言われたりするのかな。ないか。
真鶴港の中心にはまなづる里海BASEがあり、観光案内、お土産の購入、外のテーブルで磯焼きを食べられる施設がありました。
真鶴の観光は一通り終了、目の前にバスが来たので、そのまま真鶴駅に乗っていきました。
真鶴を周遊して4時間ちょっとでしたが、極上の散歩道でした。
隣駅の湯河原で温泉に入っていこうかなと思いましたが、風が強く汗をかかなかったので、東海道線に揺られて帰りました。
真鶴周遊ウォーキングコースを終えて
神奈川県は全くもってチート県です。
横浜のような港湾都市、1000年以上の歴史ある古都鎌倉。海もあれば、山もある。山に関して言えば、丹沢と箱根の2大登山エリアを保有し、三浦半島や湘南にひろがる丘陵地帯のハイキングコースの充実っぷり。電車のバスのアクセス網も完璧に揃った神奈川は、日本で一番登山に恵まれた土地なのではと思っていたりします。
海に挟まれた小さな真鶴半島は、伊豆諸島の島々のような離島の空気感がありました。
ほぼ、車道歩きではありますが、充実した内容のコースでした。登山をするほどでもないけど、少しは歩きたい。そんでもって美味しいものが食べたいって人には最適なコースです。そして、12月から4月にかけての登山オフシーズンに行くのがいいかも。
今度は4人くらいを集めて、舟盛りをオーダしちゃう宴会ウォーキング、そこからの温泉プランを企画したい。
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