2014年4月19日
埼玉県の秩父にある美の山に行ってきました。標高は587mあります。
秩父の独立峰である美の山は、桜をはじめとして、あじさいやつつじが植栽されています。4月中旬は山頂にソメイヨシノを初めとする8000本の桜が咲きます。
秩父の市街地にある羊山公園は芝桜の名所です。
「山に咲く桜」と「里に咲く芝桜」を欲張りに同時に味わえる週末を狙って、「秩父桜祭り」計画を実行に移しました。
登山と花見と温泉とグルメ、桜だけでなく春の花満開の旅スタートです。
美の山について
地図
秩父鉄道の親鼻駅から和銅黒谷駅に縦走するコースです。
美の山登山
親鼻駅から歩く、美の山ハイキング
2013年の12月に棒ノ嶺、年明けて2月に宝登山とコンスタントに秩父に通っているので、秩父方面に行くのは手慣れたものです。
池袋からレッドアロー号に乗って、秩父に向かいます。
西武線の改札内にあるドトールで朝食とコーヒーを購入する。車中で飲むブラックコーヒーの一口は、旅の余裕を感じる一時である。砂糖とミルクを断るのに失敗した。
レッドアロー号は飯能でスイッチバックし、進行方向が逆になります。所沢からは田んぼや畑が増え田舎なのだが、それに山並みが加わる。
秩父の盟主「武甲山」が見えてくると秩父はもうすぐ。
羊山公園の芝桜目当ての観光客は「横瀬駅」で降りて行きました。
西武秩父駅で下車して、秩父線に乗り換えます。
本日のプランを以下に記します。
今回のプランは2月の宝登山を踏襲し、登山と観光と温泉とグルメを一日に詰め込んだ日帰りの旅です。
仲見世商店街を抜けて、5分ほど歩くと御花畑駅に到着します。期間限定で芝桜駅に変わっていました。
秩父線で数駅揺られ、親鼻駅で降りました。
親鼻駅からちょっと離れたデイリーヤマザキにて買い物をしました。
コンビニ前に産直があるのが地方にきた感があります。
さてさて、乗り換え失敗するメンバもいましたが無事に集合。親鼻駅から美の山を目指します。
駅の周りには水仙が咲いています。
うんうん、春だねぇ。
見事な枝垂れ桜が咲いていました。
春だねぇ。
鯉のぼりが風に揺られていました。
都心部ではなかなかお目にかかれない大きさです。
登山口より、美の山の山頂を目指します。
山に入ると芽吹きはじめの木々に迎えられます。
中には花が咲いています。
春だねぇ。さっきからそれしか言ってないな。
葉っぱ一枚一枚が折り重なって、下から見上げると複雑な模様を作っています。
芽吹き初めの花。
新緑の山は生命力に満ちあふれています。
雪山が続いたので、改めて山の木々、緑の美しさを感じます。
「スミレ」
だと思われる花。スミレは種類が多いので、ピンポイントで言えないのが89
「ニリンソウ」
だと思われる花。春先に長く出たした柄の先に白い花を2輪つけることから名付けられた花。
先週に登った残雪がまだまだ残る守門岳とはまるで別世界です。
同じ月で季節の差を体感する旅が出来るのは、登山の楽しみの一つだと個人的に思っています。
地図は持っていきましたが、看板通りに進んでいたので、どのコースを歩いていたのかよく覚えていない。
よっぽどのことがない限り迷う心配はないので大丈夫かと。
秋には実をつけ、それが開いて種をまき散らしたんだろうと思われる植物。この植物の正体はいまだつかめず。
展望台を発見。
秩父名物「みそポテト」でおやつ休憩。
ポテトフライに甘い味噌だれが掛かっているB級グルメです。ただ、みそポテトは天ぷらの衣をまとっているはずなので、これはフライだしまがい物ではないだろうか...。
親鼻駅を出発してから90分ほどで、美の山公園に到着しました。
桜が満開です。
いや、葉桜も目立ちますけど。
そんなわけで、登山後に花見をするという初めての体験を敢行。
様々な種類の桜が咲いていて、花びらの色形ともに気によって異なりを見せています。
ふと「花咲じいさん」ってどんな話だっけって思いました。
「枯れ木に花を咲かせましょう」
とボケてしまったおじいさんが生えてもいない木に灰をまき散らし、おばあさんから「やめて下さいおじいさん。そんなことをしても桜は咲きません。」と言われる内容でしたっけ。
来年は桜を鑑賞する能力を身につけたいところです。
「関東の吉野山」と言われている美の山。
「日本のナイアガラ」「日本のマッターホルン」と世界の自然に対して日本の自然に名を付けるのはよくあることですが、関西の山に対して付けるのはどうなのかと思う。吉野山の桜がどの程度の規模なのかは実際に見てみたいとわかりませんが。
通天閣に対して関西の東京タワーと呼ぼうものなら、リンチに遭って、道頓堀川に投げ込まれるでしょう。
この色合の桜を見ると桜餅が食べたくなります。
都心から離れた秩父、そして山の上ということからか花見客の層は高めであり、馬鹿騒ぎをしている若者はいません。
山頂には立派な展望台がありました。
展望台から秩父市街の霞に浮かぶ武甲山が見えます。
石灰の発掘により山肌は削られ、自然破壊を象徴とする悲しい山ですが、遠くから眺める武甲山の綺麗な三角形は富士山のように目を引きます。
さて、美の山の山頂はどこにあるかというと電波を中継しているであろう施設がある横にあります。
だいぶ雑な場所にある美の山山頂
「取り合えず設置しておくか」と言う気概が感じるポイントに山頂の標識がありました。
晴天下の下、 春の陽気と微風。
絶好の花見日和です。
「花より鮎の塩焼き」
とはよく言ったもので、公園に立ち並んだ売店から芳しい匂いが漂ってきて食欲を刺激します。
芝桜もちゃっかり咲いていました。
レジャーシートを広げ、みんなが持ち寄ったお弁当を食べる。
というような悠長なスケジュールは我々に許されておらず、山頂の花見にもうけられていた時間をすぐ消費したので、黒谷駅に下山を開始します。
柴犬が可愛い。
というのは自明の理ですが、柴犬と桜は相性が抜群である。
この人懐っこさのある柴犬を堪能させてもらいました。
犬にかまっていて余計に時間を浪費したので、少し焦りながら黒谷駅に向け歩きます。
途中、真紅の色をした桜が咲いていました。
桃の花かもしれません。
地面を見るとオオイヌノフグリが咲いています。空を彩る桜も良いですが、地面に咲いているなんてことない花も春めいていてイイですね。
そこらじゅうに無造作に花が咲いていて、写真にどれだけの花そして色が含まれていることか。
昔はどこにでもありふれていた里の風景ですね。
のんびり歩きたいところですが、電車の時間が更に押してきたので駅まで小走りです。
花見をしにきたつもりなんだが?
途中の民家にいた柴犬が日向ぼっこをして気持ちよさそうでした。
表情から伝わる「何見てんだよ、てめぇ」感。
電車が来る前に何とか和銅黒谷駅に無事到着しました。
日本で初めて流通した銭貨(せんか)である和同開珎(わどうかいちん)の和銅が採掘された場所ということで、1m~2mの大きさの和同開珎が飾られていました。
秩父鉄道に乗車し、和銅黒谷駅から秩父駅に移動します。
秩父駅の売店で小腹を満たすため、「恋するいちご大福」を食べました。秩父はいちごの産地です。
大福が唇っぽい形しているので、自分が口づけをする素振りをしたら、メンバからドン引きされたのは内緒です。
秩父駅からの送迎バスに揺られ、やってきたのは星音の湯。
宝登山の時と同じ温泉です。
新し目の施設なので、申し分ない内容。露天風呂が広々していて、真っ昼間から入るお風呂はイイですね。
照明がうさぎの形をしています。
送迎バスで今度は西武秩父駅。
朝早くに集合しているので、後半戦に備えての仮眠の時間でもあります。
秩父羊山公園の芝桜祭り
秩父駅→星音の湯→西武秩父駅と移動し、西武秩父駅から羊山公園へと徒歩で向かいます。
大体、10分~15分くらいで到着します。
羊山公園にもたくさんの桜が咲いていました。
一組のカップルが桜の花びらが落ちるのに「うひゃー花びら落ちてるー!」「うわマジだ!!やっべえ!!」と爆笑しながら、いちゃこいていました。何が君たちのツボをついているというのか。
名物のバーゲンセール状態。
秩父は山に囲まれ完結している街なので名物が多いのかもしれません。どれも地元の店が出張して出展しています。いわゆるテキ屋系の店はありません。羊山公園までの道中にはいたかもしれませんが。
メインイベントのホルモン焼きが控えているので、軽めに秩父産いちごのカップ売りとジェラートを買い食い。
ミツバチによって造られた蜂蜜にオオスズメバチが漬けられている理由とは一体。
美の山からは霞んで見えていた武甲山も目の前にその姿を晒しています。
本日2度目の花見です。
誰かの家の軒先や路上の植え込みに咲いているのは見かけますが、一面に咲いている芝桜は見応えがあります。
金平糖みたいに小粒で彩り豊かに咲く芝桜。
絵筆でピンク色の絵の具を塗ったような芝桜は「多摩の流れ」という品種。
多摩の流れに乗るムーミン。
絵画的風景と称された。
撮っている人はピンク色のパーカーに青いサンダルと情緒の欠片もない格好をしていました。
徐々に日が傾くとまた違う色合い。
桜とは言うもののハナシノブ科であり、ツツジなんですけれどね。
秩父以外には、富士山の麓で開催されている芝桜祭りが有名です。富士五湖周辺の登山後に訪れたいです。登山後に訪れるという発想が既におかしい気もしますが。
芝桜を堪能し、西武秩父駅へと戻ります。
高砂ホルモン打ち上げ
秩父の旅の恒例となった「高砂ホルモン」で打ち上げです。
棒ノ嶺、宝登山に続き3回目。店舗はそれぞれ違いますけど。他にも豚肉の味噌漬けやわらじカツ丼とかあるのにも関わらずです。
会社帰りのオフィスレディーがブランド物のトレンチコートで入店できない燻された店内。
豚ホルモン盛り合わせ。
先ほどまで心ときめく花の画像を載せていたのに、突然モツの画像を載せるというデリカシーの無さ。
テーブルに七輪が設置され、炭火で焼きます。
一日を振り返りながらホルモンをひたすら頂きました。
すっかり夜も更けて、仲見世商店街は昼間の賑わいと比べるとガランとしていました。
ホルモン焼き屋に入る前に買った秩父のいちごをデザート代わりにして東京へ帰りました。
美の山の登山を終えて
美の山の桜の見頃は4月上旬から中旬、羊山公園の芝桜の見頃は4月下旬から5月上旬です。時期が一致していないので、同時に楽しむには4月中旬すぎを狙うのが良いでしょう。
春を満喫しに秩父ハイキングに出掛けてみては如何でしょうか。
武甲山の記事
秩父の名峰「武甲山」の記事も併せてご覧ください。
コメント
お久しぶりです^^
私も去年に秩父の芝桜は見に行きましたよ!
先日には宝登山のロウバイを見てきました。
山と観あ光が楽しめる秩父地方は何気に充実した旅を楽しめますよね。
ところで、まだあの植物の答えがわかっていなかったようなので。
あれは百合の花のあとですね。
今回のは房が割れて種が飛んだあとになっていますね。
モヤモヤスッキリしましたか?w
>sakuyaさん
お久しぶりでございます。
芝桜見に行かれましたか!
例年ですとGWが見頃のようですね。自分が行ったときは7分といったところでした。
秩父は魅力的な町です。まだまだ楽しめる山とイベントがあるので、掘り出していこうと思っています。
百合の花だったのですね!
また一つ詳しくなり、スッキリさせて頂きました。
美しい花、花、花、
そして、美しい女の子と一緒でとっても嬉しそう、後ろ姿がそう語ってます。
話は変わりますが、私が利用するJRの駅は、電車がホームに入るとき、「宇宙戦艦ヤマト」のメロディーが流れます。さて、どこでしょうか?
>やま子さん
花は愛でるものですからね!
すごいですね。銀河系の宇宙にお住まいなのですね...。大和は神奈川県にありますが違いますしね。JRじゃないし...。
そうです、私は宇宙人。違う(‘ε’*)
瀬戸内の温暖な気候の町に住んでいます。宮島も近いです。暇な時にまた考えて下さい。 では、またね
>やま子さん
広島は昔行った記憶があるのですが、今ひとつ覚えてないんですよね…。
今年かもしくは来年に行ってみたいです。
宮島の弥山は絶対登りたいです。
記憶の薄い広島へ是非とも来て下さい。宮島はいつ行っても良い所です。いろいろな食べ歩きも楽しいですよ。
>やま子さん
了解しました!
揚げたもみじ食べます。