2020年2月9日
神奈川県の鷹取山に行ってきました。標高は139mです。
横須賀市と逗子市にまたがり、JRと京急線に囲まれた場所に位置するので、気軽に歩けるハイキングコースが整備されています。岩々しい山頂は、ロッククライミングのスポットしても有名。100mの低山ながら、山頂から東京湾と富士山を眺めることが出来ます。
遅い時間に起床。その理由だけで、山登りの選考落ち、問答無用でふるい落とされます。しかし、「うちは午後からでも大丈夫だから」と、とても度量の広い山が三浦半島にあります。
今回はJR横須賀線の東逗子駅をスタートして、京急線の追浜駅がゴールのコースを旅してきました。
鷹取山について
地図
JR東逗子駅から京急線の追浜駅に縦走するコースです。
鷹取山の地図は逗子市のハイキングマップがあります。
コースタイム
- 10:59東逗子駅
- 11:31神武寺・本堂
- 11:59鷹取山 山頂
- 13:01追浜駅
のんびり歩いて2時間のコースタイムでした。
鷹取山ハイキング
東逗子駅から鎌倉時代に建てられた神武寺へ
本日のスタートは横須賀線の東逗子駅。
一つ、二つ前の逗子駅と鎌倉駅に比べると極めて小さな駅で、ハイキングの予定が無ければ降りることはまずない駅。
電車でくると、新宿駅でも東京駅でもだいたい1000円前後の片道料金なので、観光とかレジャーで+αしたいところですね。
登山前に軽くチルっていこうと思い、商店街の先にあるカフェ「FATCAT COFFEE」に立ち寄ります。太った猫、汚い言い方だとデブ猫という風変わりな名前。錆びたガレージっぽい外観に味があります。
太ましい猫がデザインされたケースが可愛らしい。ちなみに猫カフェではないので、本物の猫はいない。普段は業務用スーパーで買った豆で、下品にじゃぶじゃぶ飲んでいるので、たまに飲む本物のコーヒーの美味しさに驚く。
味の違いがわからない男の感想でした。
手作りの焼き菓子も販売しているのでブラウニーを食べました。美味。
さて、コーヒーで脳を活性させ、いざハイキング開始。線路を渡り、神武寺を目指して歩いていきます。
坂道をしばらく歩いていくと、神武寺の参道を見つけました。鷹取山の登山口であることを示す看板があるので分かりやすい。
既に登山道のような雰囲気がある参道。森の中にあるお寺で、湿度が高いせいか、苔やシダ類が見られる。放置しておけば、すぐに自然に還っていきそう。
JRと京急線の2路線、3つの路線に囲まれ、デルタ型の中央に位置しています。京急線の駅名になっているくらいなので、敷地はかなり広いです。
強大な杉の中に建てられた赤門が現れました。近所にある小さなお寺を想像していたので、その巨大きさに圧倒されました。
しかし、その奥にある本堂の薬師堂は素朴で簡素。天台宗で、本山は比叡山延暦寺。西暦724年、聖武天皇の時代に建てられたそうです。
聖武天皇と言うと、もっと仏教を日本中に広めようぜってことで、奈良の東大寺の建設を命じたことで有名。後、長くても語感が良いので覚えてしまう墾田永年私財法。
境内には「なんじゃもんじゃの木」と名付けられた大木があります。同名のカードゲームが流行っていて、つい買ってしまったな…。
巨大な岩と鎖場が待ち構えるハイキングコース
境内の脇から鷹取山の登山道に入り、登山開始。
基本的に樹林帯ですが、たまに富士山~丹沢の山々の展望が見えます。冬は空気がクリアで、富士山のシルエットがくっきり判ります。
ところどころで、赤い椿の花が咲かせていました。
ちなみに三浦半島のハイキングでありがちですが、外国人のファミリーがよく歩いているんですよね。たぶん、横須賀の米軍関係だと思います。近場だと外出申請が緩いのかな?
さて、鷹取山に近づくにつれて、登山道は変化していき、巨大な岩が出現し始めます。
岩を削って作られた階段や鎖場なんかも登場し、何ともアドベンチャー感のある道です。
キレッキレの斜面に鎖。死ぬことはないだろうが、なかなか試されるハイキングコースです。
頑丈そうな手すりが付いた階段が出現すると、ハイキングコースは終了です。上の方から、独特の用語が飛び交う声が聞こえてきました。
クライミングウォールが目の前にありました。鷹取山の山頂は、垂直に切られた岩壁になっていて、都内近郊からクライマーが訪れるみたい。
使用する場合は、申請が必要なのかな?
クライマーを横目に回り込むように進むと、テニスが余裕で出来そうなくらいの広場にでました。そう鷹取山は、山と言っても公園なので、別に歩かなくても車で来れる山なのです。
山頂へは広場の奥にある階段を登ります。
いわゆる天然の山頂はなく、展望台が実質的な山頂になっています。
国際色豊かな鷹取山の山頂、東京湾と富士山を展望
手摺に引っ掛けられたコースターより少し大きいくらいの山頂看板。標高139mは、過去で2~3番目にくらい山頂かも。
東逗子駅からはぴったり1時間で到着しました。
低いながらも展望は一級品です。
東側は軍港の町、横須賀が見えます。さらにその奥には東京湾を挟んで、千葉県の房総半島が見えます。鷹取山の周辺は「湘南鷹取」と言われ、横須賀市の高台にある高級住宅地らしいです。正確には、ここ湘南じゃないけど。湘南ってつけると土地の価値が上がるんですかね。銀座みたいに。
遠くには横浜や東京都心のビル群が見えました。
西側は富士山の展望が広がります。が、風景は電線ともろ被りでちょっと残念。これはこれでアートかもしれない。電線のある風景が、日本っぽくて好きって言う外国人も多いし。
たまたまだったかもしれないけど、英語の方が多く飛び交ってました。
山頂を降りてきて、クライマーたちをちょっとばかり見学。縦にも横にもロープが張られて、あみだくじ状態。
これを見ていると、某コングのように壁の上から樽を投げたくなっちゃうよね?
8mの磨崖仏を見て、追浜駅へ下山
車で来れる山なので、管理棟とトイレがありました。こんな岩々した公園、自分が子供の頃だったら大興奮してただろうな。
山頂を後にして、下山を開始です。京急線の追浜駅に下ります。
( ゚∀゚)o彡゜おっぱま!おっぱま!
湘南妙義と呼ばれる岩場と巨大な磨崖仏
なにやら、横須賀市の公式では、鷹取山は「湘南妙義」と別名があるらしい。妙義山と言えば、群馬県にある険しい岩山のことだ。ここにも、シレッと「湘南」の実績を付けたい横須賀市の思惑があるような気がしてならない。
妙義山と言うより、千葉県の鋸山みたいで、垂直の岸壁にダンジョンを感じて男心をくすぐる。
ロッククライミングで開けられた無数のハーケン跡が銃創みたいです。囚人を壁際に並ばせて、処刑するシーンがナチュラルに撮影できそう。
ロッククライミングにチャレンジ。登りだすポイントに辿り着く前にちびってしまったので断念。
不意に現れる磨崖仏に驚かされる。
高さ8mあるらしく、山の中でこんな巨大な磨崖仏があったら、それなりの文化財になっているのでは?と思ったのですが、昭和35年に制作された彫刻作品らしいです。
周辺には山岳会によって、桜が植えられたようです。なので、春に来たらお花見を楽しめるのかな。
「人が好き!山が好き!」って、似たような言葉を北アルプスのどこかで見たことあるんですけど、気のせいか…。
ゾルディック家の門を空けている感じで、下山開始。
一人分の狭い道を下っていきました。
鷹取山公園の入口に到着です。
横須賀の高台にある公園は、これくらいの急斜面の登りはスタンダード。
追浜駅までは住宅街を下っていきます。商業施設が京急沿いの低い位置にあるので、生活するには車が必須なようだ。
駅前までやってくると、お腹が猛烈に減りました。駅前で目に入った、みんな大好き磯丸水産で海鮮丼を食べて、ビールを飲んでフィニッシュ。
京急線の追浜駅に到着。
JR横須賀線の東逗子駅からの鷹取山ハイキングは終了です。
そういえば、京急線と言えばのドレミファインバーターの車両は、2021年7月で完全引退してしまいました。あの音、好きだったな…。
鷹取山のハイキングを終えて
鷹取山は、住宅街の近くにありながら、遺跡のような山頂は非常に珍しい。鎌倉アルプスや三浦アルプスの陰に隠れて、素晴らしい低山でした。運動不足を解消するにはちょうど良いコンパクトさで、近くにあったら、昼ご飯を食べてから歩きに行くのになぁ。
低山ながらも見どころが多く、駅から駅に縦走しても2時間程度。
他県から来る場合、この山だけの登山は勿体ないので、鎌倉観光などを併せたり、がっつり歩きたい人は三浦アルプスなどをハシゴすると良いかもしれない。
三浦半島の旅はこれからも開拓を続けていきたいと思います。
コメント
早起きに失敗した週末でも、軽い山歩き出来ちゃう場所って魅力的ですよね。
お昼前の高速はどこも渋滞してるし、電車で行けるところは更にポイント高いです。
そうなんですよね。電車オンリー、バスを使わないってのが一番のポイントですよね。日の短い冬には重宝しそうなエリアです。
今回はハイキングコースを調べていてこの記事に行き当たりました。以前はクライミングもしていたので、懐かしいなぁなんて思い写真をズームアップしたら、なんと自分が写ってました(笑)
ありがとうございます!!!
喰らいまーさん、コメントありがとうございます。
まさか、あの時間登っているとは。あの壁登るのは、楽しそうです。