2017年9月30日~10月1日
富山県北アルプスの奥大日岳に行ってきました。標高は2611mです。
立山連峰~剱岳から西側の富山県側にある山で、大日連峰の主峰です。大日岳、中大日岳、奥大日岳の3つで大日三山と呼ばれています。
今回は、大日平山荘に宿泊し、称名滝から室堂に縦走してきました。
奥大日岳は二百名山に指定されています。その為か、立山や剱岳の「ついでに」雷鳥沢キャンプ場から往復して登る人が多い印象でした。しかし、コースと睨めっこしていると、山頂の先には稜線が続き、湿原や称名滝があることに気づきました。
「ひょっとして、往復コースではなく、縦走すれば名コースになるのでは?」
と、閃いたのが今回のきっかけでした。
その予感が当たった、秋の北アルプス縦走の旅スタートです。
大日三山について
地図
称名滝から出発し、大日平山荘に宿泊します。翌日は大日三山(大日岳・中大日岳・奥大日岳)を経て、立山の室堂に縦走するコースです。
スタート地点の立山駅~称名滝は、往復路線バスが出ています。
コースタイム
- 12:39大日岳登山口
- 13:53牛首
- 15:02大日平山荘
行動時間は2時間23分です。
- 5:13大日平山荘
- 7:31~8:30大日岳
- 9:03中大日岳
- 10:32奥大日岳
- 12:58~13:55みくりが池温泉
- 14:10室堂
行動時間は8時間57分でした。
大日三山縦走(1日目)
落差日本一の称名滝で、富山名物の鱒の寿しを食べる
車で都内から富山へ移動するのは過酷な重労働で、長野県松本市から北アルプスの山中を走り、7時間~8時間かかりました。まぁ、助手席ハイカーなので、運転はしていませんけど。
まずは、市内で昼食用の富山名産「鱒の寿し」を購入します。朝7時から営業している「まつ川」というお店で購入しました。売店などで、1ピースは購入したことがありますが、ちゃんと店で買うのは初めてのなのでお昼が楽しみです。
この週末はスカッと秋晴れ。市内からは立山連峰がくっきりと見えていました。
立山に向かう途中にある「立山あるぺん村」で、準備を整えます。初めて知ったけど、ここから室堂行きの直通バスが出ているんですね。
フードコートが営業していたので、朝ラーを食べます。ブラックホールのような黒々しいスープ、富山名物のブラックラーメンです。
以前、富山駅構内で食べた本格派ブラックラーメンはしょっぱ過ぎて、麺からスープを剝がすように食べましたが、ここは食べやすい塩分濃度に調節されていました。
立山駅の無料駐車場に停めて、少し離れている称名滝に移動します。これから北アルプスの登山をしようと言うのに、時間は既に11時前の10時54分です。
称名滝ゆきのバスが出ていますが、タイミングが合わず、今回はロータリーにいたタクシーで移動しました。ちなみに歩くと40分以上かかります。
タクシーに乗ること数分で、称名滝の入口に到着です。
車両規制されているので、称名滝へは歩く必要があり、何気に1キロ弱の距離があります。
これから登ることになる、大日岳登山口が途中にありました。
登山口を過ぎる頃、轟々と滝の落ちる音が聞こえてきます。
そう言えば、茨城県の袋田の滝や和歌山県の那智の滝のように、店先で香ばしい団子の匂いを漂わせている土産屋が並んでいるわけではないんですね…。
国指定の名勝・天然記念物に選ばれている称名滝は、四段に分かれていて、全落差が350mということです。東京タワー333mより高い位置です。
展望スポットである橋まで来ると、水飛沫がふわふわと舞っています。
橋の上から見ると、称名川の美しいグリーンの清流が美しいです。そして、滝の下段が見えてきました。
橋を渡り切ると称名滝の全貌が見えました。落差日本一は伊達ではなく、圧巻の迫力です。そして、音がもの凄くて、2m離れると会話が聞き取れないほどです。
秋なので水量が少ないのですが、4月から7月は水量が多く、称名滝の横にハンノキ滝という落差500mの滝が発生するらしいです。こちらは、期間限定の滝だから公式の滝にはなっていないのかな?
ラーメン食べてから、それほど時間は経ってませんが、称名滝を見ながらの鱒の寿しパーティー開始です。
外側のパッケージを開封すると、厳重な竹の容器がお目見え。
更に開封すると、笹の葉に包まれたお寿司が出てきました。魚の切り身の面が逆になっていました。
「え?太陽?」
蓋をお皿にして、慎重にひっくり返すと、何とも綺麗なオレンジ色の切り身です。
分厚くスライスされた鱒の切り身の絶妙な塩味、シャリの酢の具合。売店で販売されているうっすい切り身の鱒の寿しとは比べられないくらいの美味しさでした。
富山の人はこんな美味しいものを日常的に食べているのか…。
寿司が2重になっていて、想定外のボリュームがあったので、これは食べきれないと思っていました。
そしたら、重厚なニコンの一眼レフを持ったハイカーが「美味しそうなの食べてますね。」と声をかけてきたので、「食べきれないので、どうぞ。」と、2ピース食べてもらいました。
保存食とは言え、生の鱒の寿しを勧められたら、普通だったら抵抗あるけど、ありがたい。
そして、更に想定外だったのが、称名滝周辺はゴミ箱が一切ないので、鱒の寿しの容器を捨てれません…。なので、縦走に持っていく羽目になってしまいました。
大日岳登山口から、ラムサール条約に指定される大日平の湿原へ
称名滝から少し戻り、大日岳登山口に到着です。時間は既に午後になり、12時39分です。
北アルプスなのに午後から登山ですが、今日宿泊予定の小屋まではコースタイム3時間なので問題なしです。スーパーハイカーなら日帰りで歩き切れるコースだし、なんなら立山の雄山まで登れそう。
大日平までは3.1kmの道のりです。
序盤は樹林帯の急坂を登ります。
称名滝が標高970mなので、奥大日岳の標高2606mまで、標高差は1636mの行程になります。宿泊するとは言え、結構な標高差です。
序盤はひたすら黙々と登るだけ。秋の心地よい涼しさで、快適に登れます。
時間的に下山してくる人が多いです。室堂から下山するコースの方が楽だし、登りで歩く人は圧倒的に少ないのかも。
登山口と大日平の中間地点、かどうかは分かりませんが、猿が馬場を通過します。3つのベンチがありました。
9月末なので、見れる花も僅かです。
登山道は整備が行き届いており、階段やロープの設置が丁寧です。
一部、断崖を横切るような場所がありました。地図上に記載された、転落事故が多いポイントでしょうか。そこまで険しくはなかったかな。
9月末なので中腹は全然紅葉していませんが、10月中旬ごろになったら綺麗な赤や黄に染まりそうな受理たいです。
登山口を登り始めて1時間20分程で、牛ノ首に到着しました。
昔の人が名付けた「牛ノ首」という表現に全くピンとこないけど、そう見えたってことかな(てきとう)。
牛ノ首を過ぎると、斜面は終わり、平坦な道へと変化していきます。
木道が出現しました。
「大日平」は、ラムサール条約に指定される重要な湿原なので、しっかりと整備されているみたいです。全国各地にラムサール条約指定の湿地はありますが、日本アルプスではここだけのようです。
樹林帯を抜けると、とても開放的な湿原が広がります。アルプスの他の場所で、こういう湿原って見れない気がするなぁ…。
尾瀬や奥日光、東北なんかの山々にある雰囲気です。
大日平から紅葉が見られるようになりました。いやー、遥々遠出した甲斐があるってもんです。
奥の山は前大日岳ってやつでしょうか。地図で確認すると、登山コースはないようです。
天下の登山スポットである北アルプス。こんなダイナミックな風景を持つコースに、登山者がスカスカなのか理解できない。間違いなく、隠れた名コースに違いありません。
大日平から「称名廊下」と名付けられた谷を挟んで、弥陀ヶ原が見えます。室堂までのバスが走っている区間ですが、あの辺を歩くのも楽しいのではないだろうか…。奥に見えるのは薬師岳かな?
ラムサール条約の場所であると書かれた看板がありました。
ほぼほぼ、熊笹が茂っているので緑色していますが、ポツポツと草紅葉の黄金色が秋を演出しています。。
湿原の真ん中に黒いタンクがポツン。
そしたら、シラビソの樹林帯の中に小屋が見えてきました。
お風呂もある大日平山荘に宿泊、夕日に照らされる不動滝
登山口を出発して2時間30分、本日の宿泊地である大日平山荘に到着です。
茶色のトタンで出来ていて、山荘と言うよりは、繁華街の路地を一つ離れたところにあるような、古い民家みたいです。
外観とは裏腹に、山荘の中はとても綺麗なフローリングでした。
こちらは、食事スペース。
宿泊者がそこまで多い山荘ではないので、こじんまりとしています。
2階の大部屋です。
晴天下の週末でも、十分なスペースが確保できました。混雑を避けるなら、この山荘の選択は大いにありかと思います。聞くとこによると、稜線にある小屋では激混みらしい。
稜線上の小屋にないところで言うと、充電が可能です。
自販機があり、冷えたビール、炭酸飲料を購入できます。
そして、テラス席からは弥陀ヶ原を眺める抜群のロケーションです。
3時間も歩いてないけど、生ビールで乾杯です。この一杯で、疲れた体は滅びぬ、何度でも蘇るさ。
紅葉を眺めながらほろ酔い、たまりませんな。
大日平山荘は、なんとお風呂に入ることが出来る貴重な小屋です。
シャワー一つ、浴槽一つで、二人が利用したら入れませんが、さっぱりすることが出来ました。宿泊者少な目、下界に近い小屋の特権です。
湯たんぽのサービスあり。
山荘の手前に「不動滝」が見れる展望台があります。徒歩で30秒ほどです。
山の上の方はすっかり曇ってしまいましたが、西日に照らされた不動滝が遠くに見えます。
谷を挟んで見える建物は、弥陀ヶ原ホテルです。いやー、豪雪地帯の標高1900mに、よく建設したなぁと思います。
当時は、スマートフォン撮影を撮影するという奇妙なムーブメントがありました。思い返すと、何がいいのかよくわからんね。
西日が不動滝だけを照らし、まるで世界から切り離されたような風景でした。この風景の美しさは、自分の語彙力ではテキストに展開できません。
9月下旬の標高1900mの寒さは、身を切るようで、そそくさと山荘内に避難しました。自分たちは素泊まりでしたが、お願いをして夕食を拝見させてもらいました。野菜多めの粗食でした。
さて、夕日が富山湾に沈むのを眺めながら、テラス席でディナーを開始します。
とんこつ醬油ラーメンって美味しいから、そのスープで鍋作ったら絶対旨いじゃん?
と、思って餃子たっぷり入れて作ってみたけど、とても微妙な味に仕上がりました。試作って大事ですね。
夕食を食べ終えて、大部屋に引き上げました。2階の窓から富山市内の夜景を眺め、20時過ぎには眠りにつきました。移動の睡眠不足で、ぐっすり眠れました。
大日三山縦走(2日目)
未明に出発して、大日連峰の稜線へ
大日三山の縦走2日目です。
本日は大日連峰の稜線に出て、室堂を目指します。8時間のコースタイムがあるため、早朝4時半に起床し、5時15分に大日平山荘を出発します。
まだ、明るくない時間帯で湿原ゾーンを歩くのはもったいないなと思いつつ、稜線に向けて歩いて行きます。夏はワタスゲが見られるので、初夏の時期も来てみたいです。
湿原は終わり、しばらくは岩々しい急斜面を登っていきます。
登りの中間地点くらいに振り返ると、大日平・弥陀ヶ原の広大な台地を見渡せます。日本の山は急峻が多いので、壮大なスケールの地形に、少しだけ海外っぽさを感じました。
そして、登っていくと稜線の鞍部に大日小屋が見えてきました。
大日平小屋を出発して、1時間20分ほどで、大日小屋のある大日連峰の稜線に出ました。
お楽しみ、稜線の向こう側の展望です。
まるで、魔王の住む城のような隔絶され、威圧感がある剱岳が見えました。ご存知の通り、標高2999mの岩の殿堂、あまりの険しさ故に、日本最後の未踏の地です。
それでは、まずは1座目の大日岳を目指し、西へと伸びるコースを登っていきます。大日岳だけ、離れ小島のように存在しています。
コースタイムだと山頂まで片道20分、緩やかな登りです。ここでは、大日小屋に宿泊したと思われる、登山者の往来がありました。
チングルマの綿毛がユラユラと登山道を彩っていました。
そして、これから歩いて行く奥大日岳方面、その奥には立山連峰が見えてきました。ゴージャスな稜線です。
大日岳の登りも終盤で、海が見え始めてきました。
富山湾のオーシャンビューの大日岳、剱岳の立山へと向かう稜線
大日岳の山頂に到着です。大日三山の1座目、標高2501mの山頂です。
大日岳の山頂は大・大・大絶景の展望が広がります。
富山市街地とカーブを描く富山湾の海岸線が見えます。寒ブリ、白エビ、ホタルイカなどの海産物の宝庫。朝を迎えた富山県民は、海の幸をおかずに朝食を取っている時間でしょうか。
そんな我々も白エビラーメンで朝食です。濃厚なエビの旨味が詰まったスープがめちゃくちゃ美味しかったです。
蒲鉾を入れてボリュームアップ。富山は「赤巻き」という蒲鉾が名産だとか。
大日小屋に宿泊し、大日岳の山頂に登って、日本海に沈む夕日なんか見たら感動しそう…。そして、市街の夜景が綺麗に見えそうです。
それにしても、大日岳の先に登山コースがないのが不思議です。
立山と剱岳へ続く稜線歩きが最大の醍醐味です。
稜線好きって言ってるのに、このコースを「登り」で歩くのに日和ってる奴いる?いねえよなぁ!!?
大日岳から下山し、大日小屋の正面にやってきました。館内の照明がランプなので、「ランプの宿」として紹介されています。出発時間が早かったら、ここに泊まっていただろうなぁ。
小屋を出発して、振り返ると先ほど登った大日岳が見えます。その奥には、日本海が広がっています。
稜線より南側には、大日平・弥陀ヶ原が見えます。昨晩宿泊した大日平小屋がポツンと見えます。奥には立山高原の道路が見えます。それにしても、凄い地形です。
そして、あっさりと大日三山2座目の中大日岳に到着しました。大日岳より1m低い、標高2500mです。
この中大日岳は通過点の山なので、のんびり滞在せず先へと進みます。
そして、ここからが極上の稜線トレイル。
木道が伸びるフラットな稜線で、正面に立山と剱岳を眺めながら歩きます。いやー、北アルプスの中でも屈指の美稜線じゃないでしょうか。
草紅葉する木道を歩いて行きます。こんなフラットな稜線は滅多にない。
縁起の良さそうな七福園と名が付けられた場所を通過します。抹茶のお菓子が出てくるカフェみたいな名前です。
巨石とハイマツなどの低木が点在し、ちょっぴり庭園風の趣があります。
くぼんだところには池があります。足場の悪い岩と岩の間をすり抜けて通過しました。
七福園を抜けると、奥大日岳の全体が見えてきました。称名廊下の高低差も相まって、結構大きな山体なのがわかります。
本日のゴールである室堂が、目視で確認できるようになりました。遠いなー。
急転直下の岩場。
まさかの大きな池。
紅葉のピークだと思ってましたが、全体的に終わりかけなのが残念無念。
それでは、奥大日岳への最後の登りです。
1日で登ろうと切ろうものなら、ヘトヘトになりそうですが、宿泊したので体調万全の状態。怖いもの無し。
断崖絶壁、梯子など、なかなかの険しい道が連続します。
長めの鎖場も出現。こんなエッジを効かせたハードロックな山だとは思ってませんでした。
地球に亀裂が入ったような峡谷。悠々と観光バスが走れる環境とは思えない。
ようやく、人だかりが見えたので、山頂はもうすぐのようです。
大日連峰の最高峰、標高2611mの奥大日岳
10時32分に奥大日岳に到着しました。
大日平山荘を出発して、5時間20分かかりました。食事休憩しているとは言え、結構長く歩いていたようです。標高は2611mで、大日三山の最高峰です。
雷鳥沢・室堂から登ってくる登山者が多く、今までの山頂より遥かに人が多かったです。これから称名滝に下山する人多いのかな?
今まで剱岳は視界にずっといましたが、ようやくお腹の部分が見えた。
先ほどまで歩いてきた、中大日岳〜大日岳の稜線が見えます。富山湾を目の前にしての稜線歩きも爽快です。奥大日岳は、他の二つより距離があります。
弥陀ヶ原方面。
すでに食事も終えていてるので、記念撮影だけをして、奥大日岳を去ります。室堂からのアルペンルートの混雑も気になるし。
途中にチングルマの紅葉Verの群生地があり、背景に剱岳が映り込むナイスビュースポットがありました。
ほわほわのチングルマの穂先と鋭利な剱岳。
現場では、「うほっ!!いい構図」と盛り上がっていたけど、帰ってから冷静に見ると「これ、本当に良いものか?」となるタイプの写真に仕上がった。そういうのあるよね。
そして、剱岳に対して挑戦的な男である。
奥大日岳を過ぎてからも意外と長く、立山が一向に近づいてくる気配がなく、変わることない絶景に飽き始める時間帯です。
もはや、気分はみくりが池温泉での入浴のことしか考えていません。
紅葉シーズン真っただ中、混雑する雷鳥沢と室堂
木道が出てきたら、もう雷鳥沢の領域に入り、大日三山の稜線歩きは終了です。
雷鳥沢に架かる橋に到着しました。
頭の中ではエンディングテーマとして、サイモン&ガールファンクの「明日に架ける橋」が流れています。
しかし、雷鳥沢キャンプ場から室堂に戻る区間、登山者に厳しい説。親切設計されていない角度の階段に苦しめられます。
「称名滝」と「立山の山崎圏谷」、2つの国指定の天然記念物を結んだことになります。
12時58分、みくりが池温泉に到着しました。
自信3回目の温泉で、物珍しさは既にないですが、日本最高所の温泉です。
日帰り入浴800円で、山の上ながら、シャンプーなどが据付されています。
前日も山小屋でお風呂に入ったので、縦走登山者としては、そこまでギトギトしてませんが、やはりサッパリします。
喫茶スペースで、氷入りコーラフロートを飲み、涼しい外気を浴びて、完全なるチルアウト。
山荘の名前にもなっているみくりが池を見ながら、室堂ターミナルを目指します。立山をリフレクションで見られるポイントです。そして、この周辺は雷鳥の頻出スポットでもあります。
室堂周辺まで来ると、登山エリアから観光エリアへと移り変わります。
本日二日目の行程9時間を経て、室堂ターミナルに到着しました。
立山とデカデカ書かれた石碑にて、記念撮影を行い、称名滝から室堂への縦走のフィナーレを飾りました。
室堂駅はそれはもう大変な混雑で、中国人・韓国人観光客だらけでした。大都市でもない地方まで、インバウンドが進んでいるのはすごいな…。
ちなみに、昨日称名滝で食べた鱒の寿しのゴミ、室堂駅のゴミ箱に捨てることが出来ました。これ以上ないくらいの余計な荷物だった…。
立山アルペンルートで下り、立山ポークのロースカツを食べる
増発に次ぐ増発のおかげで、そこまで待たずにバスに乗車することができました。バス車内では、稜線上から見えた道路を思い返すこともなく、即入眠です。
美女平でケーブルカーに乗り換えます。
2回目ともなると、乗り物を楽しむという気概はどこへやらで、一刻も早く降りたい。
約30時間ぶりに立山駅に帰還しました。室堂から移動するだけでも1時間以上かかるので大変です。
無料駐車場に停めていた車に乗り込み、ご飯にありつくために富山市内へ向けて出発します。途中で購入した、「やぎミルクのむヨーグルト」が、スッキリしていて意外と美味しかった。
富山と言えば、新鮮な海産物が有名ですが、2日間の縦走を経た我々の口は、脂っこい肉を欲していました(鱒の寿しで満たされていたのかも)。
調査した結果、評価の高い「とんかつ勝亭」という店にやってきました。
立山ポーク氷温熟成プレミアムロースかつ定食を注文しました。2000円以上するし、提供に時間がかかるが、この豚カツが衝撃的な旨さでした。
「なにこれ、うまぁ…」
氷温熟成が何なのかはよくわかりませんが、柔らかくジューシーなのは当たり前、岩塩を振るだけで旨味の爆発です。
指数関数的に上昇する血糖値。そんな状態で富山から都内に帰るのは非常に過酷な道程になりましたが、無事に旅を終えることが出来ました。
大日三山の縦走を終えて
奥大日岳(大日三山)は、剱岳と立山の人気に隠れた名バイプレイヤーのような存在でした。「キャプテン翼」で例えると、翼、岬と同じチームメイト石崎君みたいな…。
称名滝から始まり、北アルプスでは珍しい湿原、海の山に挟まれた稜線、立山連峰の壮大なスケールを感じる縦走路でした。また、常に景色が移り変わるので、歩いていて飽きが来ませんでした。
輝かしい登山コースが無数にある北アルプスの中でもお気に入りのコースになりました。また、夏の花のシーズンにも歩いてみたいです。
奥大日岳の往復ではなく、縦走を検討してみてはいかがでしょうか。
コメント
veryblueさんお疲れ様でございます。ここ最近仕事上でのトラブルが頻発しあまりブログを拝見出来ずにいました。
今回もラーメンから始まりとんかつで〆る内容には脱帽です。
奥大日岳への登山いいですね。未だ未知の道です。50になるまでに行きたいと思います。
やはり剱岳の威圧感は尋常では無いですね。奥穂高、槍がバラモスなら剱岳はゾーマですね(Ⅲの世代です)。
ルートにバリエーションがあると士気が高まるし満足感、達成感もひとしおですね。今後の山歩きの参考にさせていただきます。
ウタロウさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
ラーメン食べて、とんかつって、言われてみて思ったのですが、富山まで行って食事がわんぱくですね…。もうちょっと、年相応にいいもの食べるべきなのかもと…。
奥大日岳のコースはご覧の通り、素晴らしいコースです。
Ⅲはゲーム黎明期の頂点にして、永遠の定番ですね。そんなブログになりたいと思いました(ぇ