2014年11月3日
栃木県那須塩原市のスッカン沢を歩いてきました。
スッカン沢は高原山にある渓谷です。高原山は日光と那須の中間にあり、周辺には鬼怒川温泉や塩原温泉などの有名な温泉地があります。
スッカン沢は溶けだす成分から、青色をしているという特徴があります。
いつものような登山ではなく、1時間半程のトレッキングです。
冬化粧を始めつつある晩秋の谷を旅してきました。
スッカン沢について
地図
雄飛橋の駐車場をスタートするコースです。
スッカン沢トレッキング
山の駅たかはら
11月の初旬の3連休は、地元である栃木県に帰りました。
山岳紅葉ハイシーズンの10月は東北、新潟、栃木、北アルプスとだいぶ動き回りました。連休中はゆっくりと実家で過ごし、一日だけスッカン沢のトレッキングに出かけました。
今回は那須岳以来の母親で二人です。
栃木県の紅葉は北端の那須岳からスタートし、日光や塩原の紅葉は10月中旬ごろから下旬に見頃を迎えます。なので、11月は徐々に閑散期へと向かっていきます。
国道4号線で北上し、矢板市から県道56号を登っていきます。八方ヶ原手前では紅葉は散っているじゃないですか…。
高原山は雪の残る三月に歩いています。踏み抜きに苦しめられて、山頂で半裸になる二人とゆく、変な旅だったな…。
「山の駅たからは」
通年営業している高原山・八方ヶ原などのビジターセンターです。冬はスノーシューをレンタルをしていて、JR矢板駅から無料送迎付きでツアー(参加費1000円安い!)が開催されています。
スッカン沢に行く場合はここで、トイレを済ませておきましょう。軽食などの販売があります。
山の駅たかはらホームページ:http://yamanoekitakahara.com/
「山の駅たかはら」から県道56号をさらに奥へと進むと、橋の手前に大きな駐車場があります。
こんな山奥に大きな駐車場があるものだから、真夜中はローリング族の縄張りになっているようです。
低い山しかない茨城の走り屋の仕業か!?
ゆうひばしを渡り、遊歩道入口へと歩いていきます。
入口にでっかくルートの詳細が書かれていました。
雄飛の滝まで行こうと思いましたが、道が崖崩れのため封鎖されているようで?行けるとこまで歩きました。
青い渓流のスッカン沢
遊歩道の入口から緩やかな下りです。
紅葉を見に来たつもりが、枯れ落ちているのですが…。
と思いきや、くだるにつれて、日照が少ない部分では紅葉が出現しはじめました。
塩原エリアもまた那須や日光と同じように栃木県の紅葉の名所です。
同じ年に栃木県の山岳紅葉の名所を抑え、栃木出身冥利に尽きるというもの。
遊歩道の分岐点があります。
後で合流しますが、沢沿いの石畳の方へと足を運びます。
これがスッカン沢か!
確かに川が薄いながら青色をしています。
でも、インターネット上で見る写真より青くないなというのが率直な感想。
積もりたての落ち葉が堆積していてます。
自分が写真を撮っている間に母親はがんがん下っていきます。
時間は昼過ぎと言うこともあったので、すれ違ったのは10人くらいでした。3人は三脚にでっかいレンズをつけたカメラマン。
先週歩いた黒部峡谷のような断崖絶壁の激流はありませんが、このような落ち着いて歩ける遊歩道もまたトレッキングしていて楽しいです。
命の危険がないですし。
小さな滝壺の水は先ほどより青かった。
沢の水がエメラルドグリーンをしているのはよく見ますが、青色ってのは見ないです。
渓谷を流れる、スッカン沢という名前は、高原山の噴火により、そのカルデラ跡を水源としているため、火山成分の鉱物や炭酸が多く含まれている水が流れています。この沢の水は昔は辛くて飲めないことから、「酢っ辛い沢」と呼ばれていました。それがなまって「スッカン沢」になったと云われています。
スッカン沢という奇抜な名前の由来です。
ブルーハワイのようで、とても美味しそうな色なのに飲めないなんて…。
落ち葉をザクザクと鳴らしながら、さらに奥へと歩いていきます。
滝を眺めるデッキがありました。
景勝地として観光地化されてもおかしくない華やかさがスッカン沢にはあります。
入口から30分で紅葉のパレードが楽しめる。
さらに奥へ奥へと進むと立派な吊り橋がありました。
吊り橋から見たスッカン沢。
箱庭にして置いておきたい艶やかな風景です。
吊り橋の先には巨大な「かつらの木」がありました。
遠目で全体を捉えると、その巨大さに目を疑うほど。
高さ30m~40mはありそうな巨木です。
周囲の落ち葉が敷き詰められて、黄金の絨毯を作っていました。
見渡すばかりの黄金色の世界。
これが奥深い栃木の秋か…。
吊り橋まで来ると光があまり届かない場所のためか苔がびっしりと生えていました。
岩壁から流れ出る石清水。
渓谷のため朝早くてもダメ、かといって遅いとダメということで、正午前後がちょうどよい時間帯だったのかもしれません。
これより先は封鎖されているのか行きませんでした。
元来た道を引き返します。
せっかくなので、沢に近づいてみることに。
え?
青ッ!!!
自然のものとは思えない不自然な青さです。
青い…。
スッカン沢は沢を遡上するコースもあるようで、いずれ装備をそろえて歩いてみたいなと思っています。でも、装備をそろえる金はないけど。
のんびりと歩いて1時間半ほどのトレッキングでしたが、滅多に出会えない青い渓流を見ることができて満足でした。
帰りの道中、「道の駅たかはら」に立ち寄りました。
ソフトクリームブロガーとしては珍しいキウイソフトを食べずにはいられなかった。しかし、キウイの産地とは初めて知ったぞ。
キウイチーズタルトは決しておいしそうな見た目とは言えない。
塩原の大根は甘くておいしい。ぜひ、買ってみてください。
宇都宮で佐野ラーメン
宇都宮に戻って、「一品香」でラーメンを食べました。本店は小山市にあって、宇都宮にある支店です。
無性に佐野ラーメンが食べたかったのですが、同じ県内なのに宇都宮には佐野ラーメン店が少ないんですよね。
宇都宮は福島の喜多方や白河、東京で流行している魚介とんこつなど、他から影響を受けやすい地です。なので、宇都宮ラーメンと言うものはないんじゃないかな…。
安定の佐野ラーメンはチャーシューが分厚く、スープがあっさり。食べごたえのある麺でお腹いっぱい。
大ぶりな餃子も注文し、トレッキングでのカロリーを余裕で撮り返してしまいました。宇都宮餃子の白菜とニラベースがやはり落ち着く。
スッカン沢のトレッキングを終えて
スッカン沢は不自然なくらいに青い渓流沿いを歩ける充実のトレッキングでした。
新緑の生い茂る5月、真夏の沢登り、紅葉の10月下旬、季節を通して楽しめる穴場スポットです。
また、冬季は雲竜渓谷のように氷瀑ができるので、見に来たいと思います。
コメント
紅葉の赤や黄色、渓流の青さ。カラフルですね!新緑の季節はまた違った雰囲気なのでしょうね。
旅の〆の佐野ラーメンがとても美味しそうでした♪
5月後半〜6月初旬で計画したい登山デビューですが、奥日光あたりのトレッキングもいいな、と思い始めてます。初心者向け、1人でも大丈夫なveryblueさんのオススメはどこですか?
おはなさん
コメントありがとうございます。
スッカン沢はちょっと歩くだけでも幸せな道でした。
新緑と氷瀑の季節にまた歩きたいです!
佐野ラーメンは本当においしいです。いつ食べても安心できる味です。
五月後半から六月はそこそこ標高の高い山も登れるようになるので良いですね。
奥日光ですと戦場ヶ原は通年楽しめますし、中禅寺湖周辺もお気に入りです。6月中旬ですと「クリンソウ」やつつじが見頃です。
男体山はきついですが、日光白根山や那須岳はロープウェイを利用すれば比較的簡単に登ることができますよ。
戦場ヶ原、候補に挙げます♪
過去記事に、冬の戦場ヶ原がありましたね。食堂のおじさんがスノーシューのレクチャーしてくれるのも楽しみですw
日帰り一人旅&登山orトレッキング計画ですが、少々無謀なプランを立てていた気がするので、少し落ち着きたいと思いますw
また質問させて頂きます!それから、記事の更新楽しみにしています。
初心者で日光に一人で登山とは、なかなかに度胸がある方なのですね。
足を延ばせば、それこそ尾瀬とかも良いですね!
水芭蕉のトレッキングなども良いかと思います。
またよろしくお願いしますー。