2011年6月4日
山梨県と長野県にまたがるの金峰山に行ってきました。標高は2599mです。
奥秩父を代表する山で、山頂にある巨大な五丈岩がシンボル的な存在です。標高はほぼ2600mと日本有数の高峰ですが、自動車が通行できる最高所の大弛峠(2365m)から登山開始することができるので、登頂難易度は、それほど高くありません。
電車やバスでのアクセスが難しいため、初めてレンタカーを借りての登山をしました。
金峰山について
地図
大弛峠からピストンする最短コースを歩きました。地図上では平坦に見えますが、2〜3回のアップダウンがあります。
区間 | 標準コースタイム |
---|---|
大弛峠→金峰山 | 2:30 |
金峰山→大弛峠 | 2:00 |
合計 | 4:30 |
コースタイム
- 10:55大弛峠
- 12:00朝日岳
- 12:50~14:20金峰山
- 16:00大弛峠
行動時間は5時間5分でした。
金峰山登山
新宿駅でレンタカーを借りて、渋滞にハマりながら大弛峠へ
本日は大学時代の友人二人と金峰山の登山に向かいます。集合したのはJR新宿駅です。
金峰山の登山口である大弛峠は、路線バスがないので、初めて登山のためにレンタカーを借りました。
当時は路線バスがありませんでしたが、現在は中央線の塩山駅から予約制の栄和交通のツアーバスが運行しています。
3人とも車を所有しておらず、ペーパードライバーです。そして、道路事情も詳しくありません。
今思い返すと、山梨寄りの立川か八王子でレンタルすべきだった気がする。
新宿を出発し、快晴の空の下、イカしたミュージックを流しながら、山梨方面へと走り出しました。
レンタカー登山、余裕余裕と思っていたら、八王子料金所付近で大渋滞にハマりました…。道路事情に詳しくないので、早朝の中央道が渋滞のメッカということも知りません。
相模湖を過ぎたあたりから渋滞が解消され始め、勝沼ICで中央道を降りました。
山梨の市街地を抜けます。
この前、乾徳山で乗った路線バスの道を通りました。山梨の市内を少し外れるとぶどう畑だらけなんですね…。そうか、山梨はフルーツの産地か。
都内は晴れていたのに、山梨の空は雲が多くどんよりしています。
金峰山は晴れるのだろうか…。この時は不安でした。
市街地を抜けたら、登山口がある大弛峠まで山道を1時間ほど走ります。蛇行が繰り返される山道に、ペーパードライバー涙目です。
自分は車酔いするタイプじゃないですが、小学校以来の車酔いを食らいました…。
大弛峠をぐいぐい進んでいくと、金峰山が見えてきました。五丈岩と思わしき突起物が見えます。
大弛峠に到着したのは10時40分。渋滞に巻き込まれていなかったら、9時ごろには到着している予定だったのに…。
それにしても、さすがの人気っぷりで、路駐がすごいことになっていました。
車で行ける最高所の峠、標高2365mの「大弛峠」から登山開始
遅れて到着したこともあり、すでに下山した人のスペースが空いていたので、登山口からそれほど離れない場所に駐車できました。ちょっぴりラッキーです。
標高2300mを超える場所なので、涼しいのかと思っていましたが、防寒着が一切不要な暖かさでした。
それでは、遅くなってしまいましたが、金峰山の登山開始です。
大弛峠と金峰山は標高差300mしかありません。
これは高尾山を駅から登るより低いのですが、実際はアップダウンを繰り返すので、累積標高差は572mになります。
奥秩父は山頂以外は、大体樹林帯らしく、展望のない森の道です。
ずっと、ノー展望と思っていましたが、木が枯れていました。
そんな枯れた木々の隙間から、雪が残る山脈が見えました。これはまさか、南アルプスでしょうか。
まだ、未知の山域で、どれがどの山か、さっぱりわかりません。サントリーのペットボトル以外で初めて南アルプスを見ました。
さすが、2300mを超える標高の山です。6月なのに雪が残っていました。
そして、写真では伝わりませんが、羽虫が異常に沸いていて、うっとおしいです。顔を防護するネット、虫除けスプレーはこの時期必須ですね。
登るにつれて、心なしか木の背が低くなってきました。森林限界が近いのでしょう。
登山口をスタートして30分、朝日峠を通過しました。広場のようになっていて、中央には大量の岩が積まれたケルンがありました。
朝日峠から朝日岳に向けて登っていると、富士山が見えました。
ここまで、くっきりと富士山が見えたのは、登山を始めてから、初のことです。
大弛峠と金峰山の中間地点、朝日岳の山頂が近づいてくると、ゴロゴロとした岩場になってきました。
栃木県の那須岳にも朝日岳という名前の山がありましたが、全国各地でメジャーな名前の山なんですかね。
見晴らしの良い場所に出たので、一時休憩をとりました。富士山は手前の分厚いに雲に隠れていますが、頭だけは見えています。
不思議なくらい富士山の色が青く浮かび上がっていて、絵の具で描いたように感じました。
富士山とは反対に、北側に花崗岩の山が見えました。瑞牆山ではないと思うけど…。
東側は甲武信岳方面の稜線が見えました。ずっと、樹林帯が続いており、これは歩く気にならない…。
休憩を終え、先に進みます。
いよいよ、金峰山の山頂が見えてきました。ニョキッと生えたように見えるのが五丈岩。
コースの中間より、少し先にある朝日岳に到着しました。山頂の看板はカスれてしまっていますが、標高は2581mあります。
かなりの標高の高さではありますが、樹林帯に囲まれ展望はありません。
朝日岳からは稼いだ標高をチャラにするくらい降らされます。
降り切ると、平坦なゾーンになりました。
根本からポッキリ看板が折れていましたが、鉄山を通過しました。「くろがね」と読むんでしょうか。
木々の密度が減ってきました、そろそろ森林限界に出るのでしょうか…。
昨年登った栃木県の男体山は、標高2400mですが、九合目から森林限界でした。奥秩父は2400mでも樹林帯なんですね。
いよいよ、樹林帯を抜けて、植生がハイ松とシャクナゲの茂る道に変わりました。
この辺りは残雪がたっぷりあり、トレースを辿らないと、ずぼっと踏み抜いてしまいます。
そして、金峰山より西側の展望が広がり、瑞牆山、その奥に八ヶ岳連峰が見えました。近いうちに、Jkこの2つの山は絶対に登りたいです。
巨大なリュックを背負い、サイドベルトに雑にマットを括り付けたジャージ集団がいました。高校の山岳部でしょうか。
瑞牆山から甲武信岳に縦走するのでしょうか。こんな荷物背負って歩くなんて絶対無理…。
さぁ、森林限界を超えて、金峰山のクライマックスです。360度の展望が広がり、気分爽快です。
上空に、虹のようなものが見えていたんですけど、これなんでしょうか…。
ハイマツを観察していたら、松ぼっくりが出来ていました。
最後の最後は、巨大な岩を乗り越えるようにして進んでいきます。
超自然的な五丈岩に圧倒される、標高2599の金峰山の山頂
金峰山の山頂に到着しました。
大弛峠をスタートして1時間55分かかりました。標準コースタイムが2時間30分なので、30分もタイムを巻きました。
五丈岩は圧巻の迫力です。15〜20mの高さがあります。なんだか、超自然的すぎます。イタズラで宇宙人が積み立てたのではないだろうか…。
金峰山の看板は一段下がった場所にあります。標高2599m、あと1mあったら良かったのに…。
山頂付近は岩場なので、五丈岩の真下で休憩することにします。
本日はパンを焼いて、クラムチャウダーにニョッキを入れて頂きます。
牛乳は魔法瓶に入れて持ってきましたが、下山後に臭いがこびりついて大変なことに。オイルサーディンは、缶に入ったままバーナーで炙りました。
死ぬほど雑な料理でしたが、3人がお腹を満たすには十分すぎる量でした。
インスタントコーヒーと八ヶ岳高原牛乳ドーナッツでフィニッシュ。
食後は金峰山からの展望をのんびり楽しみます。やはり、富士山の展望がピカイチ。
「今年中に登ってやるから覚悟しとけよ。」挑戦的なポーズを取っていました。
山頂に残る残雪がちょうど良くて、なんとも美しい富士山でした。
それでは、五丈岩に登ってみます。と、言いたいところですが、明らかに落っこちてしまいそうなので、隣にあった岩に登りました。
五丈岩から金峰山の山頂を眺めると、こんな感じに見えます。
五丈岩の上部は落書きがヒドい。
大弛峠から登ってきた道を振り返ります。明確に、2回は登りが待っていますね…。
大弛峠へ下山し、再び渋滞に巻き込まれる苦難の帰路
14時を回ったので、下山を開始です。
団体で登っている人達が結構いるので、渋滞に巻き込まれたり。
下山に待ち構える登り返しはキツいものがあります。そして、標高が高いせいで、息切れがしました。
下山を開始して、1時間30分ほどかけて、16時ぴったりに大弛峠に戻ってきました。
慣れない高山に登ったせいか、結構な疲れがありました。
下山後は温泉に入る予定でしたが、なんと休館日で営業しておらず…。そして、レンタカーのエアコンが故障し、車内がサウナ状態になるトラブルがあり、帰りは悲惨なドライブになりました。
中央道の渋滞に自らハマるのも初めての経験でした。いやー毎週末、こんな渋滞しているものなのか…。
談合坂サービスエリアに売っていた、金峰山の天然水。なんか、ご利益がありそう。
黒蜜ソフトクリームを食べて、眠気覚まし。
渋滞に巻き込まれなければ、19時ごろに帰れるはずだったんですが、新宿に到着したのは21時を回っていました。
行き帰りの渋滞がなければ、17時過ぎには帰ってこれるのに、恐るべしです中央道の渋滞。
レンタカー返却後は、低価格居酒屋のさくら水産で打ち上げ。いやー、登山とドライブの後のビールは格別です。
2時間ほど飲み語らい、人がごった返す新宿駅で解散になりました。
金峰山の登山を終えて
マイカーなら都心からのアクセス良好、360度の大展望に加えて、五丈岩の圧倒的な存在感。金峰山が不動の人気なのが理解できました。
初めて登った男体山が自身の最高峰でしたが、今回の金峰山で更新しました。そして、金峰山から見えた、富士山、瑞牆山、南アルプスと八ヶ岳の巨大な連峰。ますます、行きたい山が増えました。
初めてレンタカーを利用したことによって、山梨県の土地勘が付きました。そして、何より週末の中央道の渋滞がヤバイという経験ができました。今後は、渋滞を考慮してプランニングが必要そうです。
金峰山は季節を変えて、コースを変えて、また訪れたいと思います。
コメント
はじめまして、突然失礼します。
お写真があまりに美しいので、コメントさせていただきます。
カメラは何をお使いでしょうか?
>匿名さん
はじめまして、コメントありがとうございますー。
カメラは一眼レフでCanon Eoss Kiss X4を使ってます。レンズも標準のものです。
多少、明るさやコントラストをPCで調整しています。
最近、VERY BLUEさんのドライブ登山が羨ましかったので、運転手(車付)を拝み倒して行ってきました!
大弛峠の混雑は噂どおりでしたヨ~(@_@;)
同じ岩でミヤッチさんのJUMP真似てみるも?!怖くて出来ず(((((( ;゚Д゚))))))
それでも何とか、岩の端にチョコント座って記念撮影しました(*^。^*)
絵になる風景が多くて,暫く撮影を楽しみました。
これからの更新も楽しみにしています。
>マメミさん
金峰山の登頂おめでとうございます!
大弛峠はやはり混雑していましたか~。
標高差300m程度で2600m近い山に登れてしまいますからね。人気が集中するのが頷けます。
五丈岩は、実際に行ってみると相当な大きさですよね。
次は是非、一番上まで!
金峰山には、廻目平(上信越道方面)から再度登ってみたいと思っています。
初めまして。失礼します。
いつも登山先の選考に参考にさせていただいています。
6月よりバス路線が開通しアクセスが容易になったとの事で、
明日、金峰山へ行ってきます。
ジャンプ写真、いいですね。
真似して挑戦してみます(汗)
>しゅーへーさん
はじめまして、コメントありがとうございます。
本ブログを参考にして頂きありがとうございます!
おおだるみ峠のバス開通しましたね!
12日は天気が良かったので爽快な夏山が楽しめたのではないでしょうか!?
お返事遅れまして失礼します。
めちゃくちゃ良かったです!!
楽しかった〜!
でも五丈岩には、途中までで天辺まで登れず。。
ボルダリング練習してまた再挑戦してみます!
>しゅーへーさん
金峰山楽しんでこれたようでよかったですね!
五丈岩は相当手練じゃないと無理じゃないでしょうか!?
金峰山もなんだかんだ一回きりなのでまた行きたいですね~。