
2025年4月30日
東京都青梅市の赤ぼっこに行ってきました。標高は409mです。
赤ぼっこはもともと「長淵山ハイキングコース」の一部にある山でしたが、展望が開けていることに加え、数年前から山頂にツツジの植樹が始まったことで、現在では代表的な山の一つとなりました。

「にゅう(長野)」「日本国(山形)」と同じように日本三大山の名前っぽくない山(個人的に選定)で気になっていました。
駅から縦走できる比較的お手軽なコースだったので、GW中の平日休みを利用して旅してきました。
赤ぼっこ(長渕山ハイキングコース)
武蔵野うどんを食べて、宮ノ平駅から縦走する

本日のスタートはJR青梅線の宮ノ平駅です。
マニュアルを大切にする派の人間のため、梅市観光協会が公開している長淵山ハイキングコースMAPに従います。そして、平日の青梅線の下りって混んでるんですね⋯。

登山口までは、20分ほど車道を歩く必要があります。駅周辺には案内看板がないため、地図アプリを利用して向かいます。

実は、この日は朝食を食べるため、宮ノ平駅の一つ手前、青梅駅で下車しました。


目的は、朝うどんが食べられる「幸太郎うどん」です。旧青梅街道沿いにあるので、早朝からドライバーのお腹を満たしているのでしょうか。

朝うどんは、温・冷の二種類だけで、暖かい陽気だったので冷を注文しました。平日は嬉しい500円です。

ジャンル的には「武蔵野うどん」なので、ずっしり噛み応えのあるうどんでした。青梅駅~宮ノ平駅間を歩かなければいけませんが、来る価値ありの美味しさです。

うどんの汁でタプタプな状態で、登山口まで歩いています。多摩川に沿って、藤の花がきれいに咲いていました。
鬱蒼とした樹林帯を登り、天狗岩から青梅の町を眺める

登山口に近づくとハイキングコースの看板が立っています。ここで注意なのは、赤ぼっこの表示はないので、「天狗岩・馬引沢峠」方面に進みます。

猿(集団)の目撃情報が掲示されていました。
猿に「群れ」はよく使うけれど、「集団」ってあまり使わないので、もしかすると、マナーが悪い底辺高校生の可能性はある。


農道~林道へと変わり、民家の横に登山口がありました。特に、登山口の看板などはありません。

ハイキングコースは森です森。至って普通の森です。光がまばらに入る薄暗い森です。

ただ、時期的にツツジが咲いており、色彩を補填してくれています。

コースMAPには「九十九折りの急坂」と記載されていますが、そこまでではありませんでした。濃い緑の杉林から自然林に変わると、一気に世界が明るくなります。

4月から5月にかけて、ほとんどの里山で咲いているヤマツツジが咲いていました。

登山口から20分ほどで、尾根に出ました。

ここからは、ゆるく登ったり、降ったりを繰り返して行きます。この日は、マウンテンバイクで登っている人も一人見かけました。

コースが車道(廃道?)と並走していて、少し登ってみると展望がよく、奥多摩の山々を見ることができます。


要害山の山頂に到着しました。あまりにも途中感、そして雑魚扱いの看板でした。一応、コース上の最高峰(414m)あるのだけど。
そして、なぜかトトロ(中)の石が置いてありました。


多少、道幅が狭くなりますが、引き続き歩きやすいコースです。

天狗岩の分岐がありました。入口から表示があるので、名所なんでしょうね。


片道200mの5分とは言え、急な階段を下り、岩場を登るので労力かかります。

木の真下に天狗岩の看板がありました。え、まさかこれ?

と思ったら、奥に樹林帯が開けているスペースがありました。


青梅の街を見下ろすことができる場所です。かつてここに登っていた人を天狗にたとえたことから、この岩にその名が付けられたのかもしれません。
ただし、赤ぼっこの方が展望が良いため、2回目以降に訪れる価値はないです。

天狗岩を往復し、さらに進んでいくと赤ぼっこの分岐がありました。

樹林帯が切れてきたら山頂です。
つつじが植樹された展望抜群の赤ぼっこ山頂

赤ぼっこに到着しました。宮ノ平駅から1時間30分かかりました。

一本の杉の木だけを残して、山頂が開けています。

奥多摩方面の展望が優れていて、大岳山や御岳山を見ることができます。残念ながら富士山をはじめ特徴的な山は見えません。

都心方面の展望もあり、新宿や渋谷のビル群が見えて、肉眼ではスカイツリーが確認できました。

赤ぼっこの由来が書いてありました。
関東大震災の際、この付近の表土が崩れ落ち、赤土の露出した山となったそうです。そのころから地元ではこの付近を「赤ぼっこ」と呼ぶようになりました。
「ぼっこ」は、この辺の方言でしょうか。それとも、地震にボコされたってことでしょうか。

看板のには「まっくろくろけ」が描かれた石が置かれていました。大人がやっているとは思えないので、近所の学校でそういう習慣かレクリエーションみたいなものあるんでしょうね。

駅ノートならぬ山ノートがありました。
ポストに「氏名:トトロ」とありました。思いを壊したくないですが、青梅にトトロはいません。絶対にいません。

青梅には「青梅市公式キャラクターゆめうめちゃん」がいます。平成を風靡したシノラーこと「篠原ともえ」のデザインらしいです。ビックリマンシールでこれが出たら、そのへんダンボールに貼り付けるかな⋯。



山頂には赤や白、紫のツツジが彩っていました。2020年に植樹を始めているようです。

「群生」という規模はないものの、範囲が広がっていったら、いずれ「花の山」として人気を獲得するかもしれません。由来となった赤土はないので、赤いツツジに統一すればいいのにと思ったり。

赤ぼっこを後にして、馬引沢峠の分岐に来ました。短縮する場合はここから下山できますが、さらに先の二ツ塚峠を目指します。

「顔の割に小さな胸や(Mr.Children「Over」)」みたいな感じで、看板に割に小さな馬頭観音がありました。
緩やかなアップダウンを経て、天祖神社に下山

片側フェンスの道を進んでいきます。処分場があるので、ものすごい機械音が聞こえています。


林道と合流する二ツ塚峠に到着しました。何百年もの昔、不治の病にかかった母親とその娘が一緒に埋められた悲しい物語があるようです。


二ツ塚峠からはゆるやかに下り始め天祖神社を目指します。中間に青梅市の墓地がありました。

コース名になっている「長淵山(ながぶちやま)」ってどこにあるんだ?と考えながら下山して行きます。唯一の見所はキノコの形した休憩所くらいです。


天祖神社から登ってくる人も多いですが、登りが長いので、楽するなら宮野平駅から縦走するルートが良いかな…。


天祖神社に下山しました。都内にもたくさん天祖神社があります。あるってことだけ知ってます。たぶん、ファミレスのジョナサンくらいの頻度であります。

下山時の神社の階段って、足へのダメージを増大させてきますよね。

神社からは車道を歩いて、青梅駅を目指します。

青梅駅周辺には飲食店があまりなく、しかも多くの店が水曜日は定休日でした。お目当ての店も軒並み休業していました。辛うじて開いていた「青梅食堂」に入りました。

青梅を代表する食堂みたいな名前ですが、実態はインドカレー(ネパール)がメインのお店でした。ご当地っぽい青梅の東京しゃもを使ったチキンカレーを注文しました。

「スパイスで煮込んだらチキンの味なんてわかんないな⋯。」と思いながら食べました。味はよくあるバターチキンカレーで、美味しかったです。

青梅駅に戻ってきて、そこそこ混んでいた青梅線で帰りました。
ハイキングを終えて

青梅は青梅丘陵や霞丘陵など、訪れる機会が多い街です。赤ぼっこの山頂のツツジが今後増えるかはわかりませんが、青梅の名所の一つとして人気が上昇する可能性があります。

駅から駅への縦走ができ、ちょうどよい運動ができるコースでした。青梅でさらにグルメを開拓したくなったので、また別のコースで訪れてみたいです。
コメント