2020年10月12日
青森県の岩木山に行ってきました。標高は1625mです。
津軽地方の象徴する山で、独立峰であることから「津軽富士」、地域の人からは「お岩木さん」の愛称で親しまれています。県内の最高峰です。
古くから山岳信仰があり、麓には岩木山神社、山頂には奥宮があります。
コロナ禍のGoToトラベルと新幹線割引を最大限に利用しました。前回は、震災復興割で高速0円の時に訪れました。本州最北の青森県は何かしらのブースト要因がないと移動費が高くつくのです。
本命は未踏の八甲田山でしたが、天候により変更し、9年ぶりの岩木山を旅してきました。
岩木山について
地図
岩木山スカイライン(普通車) | 1830円 |
岩木山リフト往復 | 1000円 |
スカイライン八合目より、最短コースで登ってきました。
コースタイム
- 10:138合目駐車場
- 11:04~11:43岩木山
- 12:328合目駐車場
行動時間は2時間19分でした。
岩木山 日帰り登山
青森氏から岩木山の麓の街「弘前」へ
10月の3連休で奥入瀬、大間など、青森観光の計画でした。当初は、八甲田山を予定していましたが、どうやら天候が悪そうなので、岩木山への計画変更となりました。
青森市内ビジネスホテルの朝食は豪華で、朝からマグロや刺身が出てきます…。GoToトラベルの時でしたが、一人5000円もしなかった…。
朝からホタテを食べて許されるのはラッコくらいじゃ…。郷土料理「ほたての貝焼きみそ」が美味しい。このまま、日本酒が飲みたい。
青森市から弘前市までは下道で1時間くらいです。赤い実をつけるリンゴ畑の奥に岩木山が見えてきました。
岩木山スカイラインに入る前、お昼用に直売のトウモロコシを買っていきます。岩木山の標高400~500mの嶽地区で収穫される「嶽きみ」です。
袋パンパンに詰まったとうもろこしが500円とはお得です。お土産用に一袋と、山頂で食べる茹でと焼きを一つづつ買いました。
8合目のリフトで短縮、山頂の往復コースを歩く
グネグネした岩木山スカイラインを登り、岩木山8合目の駐車場に車を停めました。10月中旬、東北の1000mオーバーはさすがに寒いです。
2011年ぶりなので、9年ぶりの岩木山です。
前回は、ぐうの音も出ない程のガスだったので、今回こそは景色が見たい。
自分の足で登る、または、お金を払ってリフト。
「君たちはどう登るか」その問いには、登山者としてリフトを利用することに何らためらいはありません。
リフトから西側には、日本海の海岸線が見えます。残念なことに、紅葉は8合目以下が見頃のようでした。
リフトを降りた場所は「鳥海山」という岩木山の一部を構成する山です。標高1470mなので、山頂まで標高差150mです。なので、既に山頂が見えています。
それでは、登山開始です。
コースタイム1時間未満と、日本百名山の中でも、下位10に入るコースタイムの短さですが、油断できない傾斜が待っています。
スタート地点からは下りです。
それにしても、見晴らしが良く奥には弘前の街並みが見えていました。
大館鳳鳴ヒュッテがあります。
青森の山だけど、秋田の高校名がついているのは、1964年の冬、下山途中の高校山岳部の生徒が遭難事故の経緯が書いてありました。事故の翌年に建設されたみたいです。
日本海側の空がどんどんと曇り始めてきました…。冬が近づいていますね。
ヒュッテを過ぎると、1m級の岩がゴロゴロする急斜面になります。
往復2時間かかるという理由で、チャレンジする観光客を泣かせてきます。
周囲を見渡すと、岩木山の周辺だけが雲がかかっていません。ただそれも、時間の問題のようです。徐々に雲が滞留し始めてきました。
登山前から余裕余裕と思っていると、長く感じてしまうパターン。
スリルを感じる程、傾斜がきつくなってきました。
木々はほぼ全て枯れていましたが、高山植物は赤く紅葉していました。ミチノクコザクラが咲く時期も来てみたい。
岩木山から南側には白神山地が見えます。
この謎に満ちた山域、どれがどの山なのかさっぱり…。「白神岳」はいずれ行ってみたいと思っています。
滑落したら海まで転がり落ちてしまうんじゃないかと思うくらいの高度感。
りんごの大地と日本海がよく見える岩木山山頂
岩木山の山頂に到着です。
8合目駐車場を出発して、50分で山頂に到着しました。独立峰ならでは、360度の展望が広がります。日本海が見えて、爽快な景色です。
こちらは岩木山の三角点。山頂は岩だらけで、平らな場所はほとんどなし。
岩木山神社の奥社は弘前の街を見守るように建てられています。7月末には、津軽地域の町村から団体で登山(登拝)する「お山参詣」が開催されています。
栃木県の日光男体山も同じような行事が行われてますね。
青森第三の都市である弘前市。
弘前で自分が知っていることは、
- りんごの生産日本一
- 弘前城の桜
- バンド「人間椅子」結成の地
- 不正が横行する津軽選挙
くらいです。
雲は多いものの、展望はよく、青森市とその奥には下北半島が見えました。
前日に下北半島の大間でマグロ丼を食べたけど、バターを食べるように身が溶けて消えていった…。大間は青森市内からも2時間かかる地の果てなので、築地でお金出して食べて下さい。
日本海の海岸線は、津軽半島に沿って伸びています。この辺り行くことあるんだろうか…。竜飛岬とか。青森県内の観光って移動が大変なんですよね…。
令和を発表する元総理の菅さんのイラストが書いてある石が奉納(?)されていました。テナントビルに入っているイラスト屋くらい上手い。
奥宮社務所は再建予定のようです。
山頂には避難小屋があり、トイレがあります。
本来の予定は八甲田山に行く予定でしたが、予報通り雲の中のようです。青森県内でも天候が大きく違うようです。
前回、ガスった岩木山の記憶を上書き出来てよかった。
お昼として、麓の直売で買ってあった「嶽きみ」を食べます。
コーン大好きアメリカ人がこの味を覚えたら、ドルで買い叩かれてしまうので、国内に留めておいてもらいたい…。
無心で「嶽きみ」を食べていたら、山頂が雲に覆われ始めました。
呆気なくホワイトワールドへ。独立峰なので、ガスるのは一瞬です。
コーンスープを飲みたくなる寒さになってきたので下山開始です。
急斜面の岩場なので、慎重に降ります。
岩木山は紅葉の名山というイメージは薄いけど、麓の風景だけ切り取ると一級品です。
山頂から40分でリフトの駅に到着しました。2時間ちょっとでしたが、満足感のある登山でした。
レストハウスは営業してませんでしたが、展望台から紅葉に染まる山肌を眺めることができました。
硫黄泉の嶽温泉と参道が長い岩木山神社
温泉に入るためにスカイラインから移動して、岩木山の麓にある「嶽温泉 山のホテル」にやってきました。
旅館の規模の割に、小さめな湯船、硫黄が香る白濁湯でした。日帰り料金は500円でした。
温泉後は、岩木山神社に立ち寄りました。
全国一ノ宮にも選ばれている格式と歴史のある神社です。天気が良ければ、山道の奥に岩木山が見えるはずなんだけどな…。
広大な敷地を進んでいくと、りんごくらい赤い楼門がありました。この規模の神社は中々ないので、岩木山に登らずとも訪れる価値ある。
取水舎は犬の口からドバドバと冷たい湧き水が流れています。
狂犬病にかかってそうな目をしている狛犬は、上向きと下向きがあり、それぞれ金運、恋愛運がアップするそうです。
一部、改修中の拝殿でお参り。
本殿内がカメムシが大量発生していて、見える範囲で数百匹いました。雑草を擦り潰したような不快な臭いがそこらじゅうで漂っていました。
岩木山に登る登山口(登拝口)がありました。
次回は、ここから登りたいで。いや、次もスカイラインから登るかな…。
岩木山神社の御朱印は、伊勢神宮や出雲大社と同じように四角いハンコだけのシンプルスタイルでした。
青森駅前で一八寿司、名物の「味噌カレー牛乳ラーメン」を食す
弘前から青森市内へ移動し、夕食にやってきたのは「一八寿し」です。繁華街の裏路地にあり、名店のようです。
カウンターで食べる寿司とは無縁の生活ですが、奮発しましたが、東京と比べたら全然お安いです。
どのネタも抜群にとろけるような美味しさでした。
先端から怪光線を放ちそうなビル「アスパム」でお土産を物色しました。吉本の「住みます芸人」がロケしていたので、もしかするとローカル放送に映り込んでいたかも?
時間を置いて、しめのラーメンを食べに来ました。青森だけど「味の札幌大西」で、名物の「味噌カレー牛乳ラーメン」を食べます。
字面で見るとゲテモノ感があり、想像できない味の組み合わせですが、マイルドなスープにピリッと際立つスパイシーな辛さが美味しかったです。
札幌っぽい黄色い腰の強いちぢれ麺。
豪雪の青森にピッタリとハマるラーメンだと思いました。カレーラーメンって、もっと流行ってもいいジャンルだと思うんだよな…。
最後は青森駅にほぼ隣接しているアップルファクトリーでお土産を物色し、新幹線で東京へと帰りました。
岩木山の登山を終えて
平野に佇む独立峰なので、眺めはさすがの一級品。
日本海の海岸線に沿って津軽海峡、八甲田山と白神山地など、関東の人間からすれば、新鮮な風景でした。条件が良いと北海道まで見えるのだとか…。
時間がなかったので、八合目往復コースを選択しましたが、見どころは十分でした。麓から登る方が、「正式に登山している感」はあるのでしょうが、最近そういうのに拘りがなくなりつつある…。
次に訪れるなら、桜の季節の弘前城、夏のねぶた祭り、真冬の温泉巡り、魅力がたくさん詰まっているだけに、東京からの「遠さ」があまりにも憎い‼️
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