2011年10月29日
栃木県と群馬県にまたがる日光白根山に行ってきました。標高2578mです。
関東地方の最高峰であり、この山より北には、日光白根山より高い山が存在しません。火山の面影があり、山頂からは360度の大展望があります。
今回は、菅沼登山口から白根山~五色山~金勝山と周回しました。
10月下旬ともなると、標高が高い山々では紅葉の見ごろは終了しています。紅葉の名所である日光では、中禅寺湖付近で見頃の時期です。
紅葉は終わり、冬の様相の白根山を旅してきました。
日光白根山について
地図
日光白根山 登山
奥日光を抜けて、菅沼登山口へ
この日、夕方から親戚一同が集合し、鬼怒川温泉に宿泊するイベントがありました。
なので、金曜日に実家のある宇都宮へと移動し、午前中に日光白根山に登ってから、合流しようと考えたのです。
早朝4時に、地元の友人であるタチ君に迎えに来てもらいました。
金曜日の夜に宇都宮に移動したのですが…。
駅のホームのアナウンス「高崎線の人身事故の影響により宇都宮線の運行に遅れが出ています」
全く持って運がありません。結局、宇都宮に到着したのは、日付をまたぎ25時過ぎです。
なんのために前日入りしたのかわからないまま、2時間しか寝れませんでした。
予定通りに迎えに来てもらい日光へ。
宇都宮市内から日光までは高速道路利用で1時間ほど。いろは坂で、猿に道を妨害されながらも中禅寺湖へ。
栃木県民としては日光の湯元スキー場からの登山道が良かったのですが、このルートはコースタイムが結構かかります。
時間的な都合を考えて菅沼駐車場の登山道を利用しました。
一番難易度が低いのは丸沼高原スキー場からロープウェイでいく登山道ですね。
奥日光を通過し、標高1840mの金精峠のトンネルを通過すると、群馬県へと入ります。
日光白根山の登山口、菅沼登山口に到着しました。
早朝6時半にも関わらず、既に20台以上が駐車していました。
車から外に出ると、震えるほどの寒さ。さすがに10月下旬の日光は猛烈に寒いです。車の中で、おにぎりと豚汁を食べて登山開始します。
落ち葉の絨毯を踏みながら、初冬の日光白根山へ
紅葉は終わっていて、枯葉の絨毯を進みます。
冬の気配を感じます。
駐車場から真っ直ぐ進むと案内板がたっています。
菅沼登山口から弥陀ヶ池~白根山~五色沼~五色山~金勝山の周回コースです。
6時半に登山道に入ります。
最初は樹林帯を進むことになります。落ち葉で道が隠れている上に広いので迷いそうになった。
気温が相当低いので笹に霜が降りてました。
山登りはじめます。
すんなり登らせてはくれないワイルドな道です。
長い霜柱。
荒れ放題な道もあるので結構大変です。
動いていると暑くてすぐ上着は脱ぎました。
北側の斜面なので徐々に朝日が差してきて明るくなってきました。
弥陀ヶ池(みだがいけ?)を目指して進みます。
ところどころに雪が残っています。
もう雪が降る時期なのか・x・
登山開始して1時間10分。
弥陀ヶ池に到着しました。
コースタイムは2時間と書いてありましたが当てになりませんね。まあ早く着く分には全然いいです。
山深いところにある池はとても神秘的です。
日光白根山が目の前に現れました。
火山らしいごつごつした岩肌。
10月だというのに氷が張っています。
真冬だと完全凍結するのかな。
池の側道を進みます。
空気がキラキラ光ってるなと思ったらこいつの仕業でした。
なんだろこれ?
尾瀬にありそうな木道。
そしてここからは白根山本体へ登ります。
丸をついてる箇所を登ることになります。
分岐を白根山方面に進みます。
ちなみにこの道は五色沼経由で戻ってこれます。
谷間が稜線上になります。
白根山山頂を目指し最後の登りが開始されます。
このあたりからは2000mを越えてくるので視界が一気に広がってきます。
この写真は尾瀬方面でしょうか。
帰りに寄る五色沼も眼科に見えてきました。
弥陀ヶ池よりかなり広そうです。
森林限界を越えるとそこはもう急な斜面。
霜柱も三段構造になってました。なんだこりゃああ。
半端ない急斜面です。
もうたちは暑い暑い言ってTシャツ一枚です。
手を使って登ることもしばしば。
こんな岩の間も潜り抜けたり。
雲ひとつない天気で視界が良すぎる。
東北の山まで見渡せます。
ようやく群馬県側の景色も広がってきました。
たちはこの急登にやられてました。
そしていよいよ山頂に到着。
あの人がいっぱいいるところが頂上みたい。
遠く富士山から北アルプスの槍ヶ岳まで、大展望の山頂
8時半、2時間かけて頂上に到着でございます。
こちらは栃木県側にたっている看板。
頂上にはなぜか看板が二つ立っています。
こっちがたぶん群馬県側の看板。日光を外してある辺り栃木県への対抗意識なのか・・・群馬め。
温度計がぶら下がっていて8度を表示していました。風がないので涼しい程度。
三角点はその看板と看板の間にありました。
ここが栃木と群馬の境なわけか。
男体山がドーンと見えます。
標高はこちらが高いですが、男体山のいかにも山って感じの雄大なシルエットは素晴らしい。
富士山まで展望できました。
さすが関東一の高さを誇る山だけあって、空気が澄んでいれば富士山まで見えるんですね。
予想より1時間も早く着いたので頂上でゆっくりコーヒーを飲むことに。
たちに任せ自分はぱしゃぱしゃ写真撮ってました。
少し寒いくらいの頂上で、苦いコーヒーをズズッと飲むのが最高なんですよ。
白根山だからホワイトを入れれば良かったか・・・。
そんな秋晴れの日光白根山からの景色はこちら
天気が良すぎるのか北アルプスまで見えました。尖がっているのは槍ヶ岳だと思います。
頂上でシャツを干す人。
頂上にはちっちゃな祠がありました。
一番上が500円・・・
じゅるり・・・太っ腹な人もいるもんですね。まあ、この天気ならわからなくもない。
予想以上に広い山頂でした。
山頂でまったり過ごし、ドヤ顔でたたずんでいる男体山に再戦を誓い下山します。
五色沼経由で周回する
下山はまず五色沼方面を目指します。
山頂が広すぎるせいで、どっち進んでいいか迷った。
下山途中にすれ違ったカップル二人。
パーカーにスニーカー、メッセンジャーバックのいかにも登山初めてといった格好の女の子はひょいひょい登り、マウンテンジャケットと大型ザックを担いだ男のほうが「ぜぇぜぇ」言いながら登ってました。
なんていうかガンバレ…。
五色沼から逆のほうに行くので、ちょっと不安になりつつも下ります。
樹林帯に入りました。
樹林帯を抜けると山間の広場に出ました。
ここは車道から一番遠い場所ではないでしょうか。
五色沼避難小屋に到着しました。
ここは道が分岐していて、五色沼か前白根山方面へ行くことができるみたいです。
まあ、五色沼経由で前白根山へ行けるみたいですが。
前白根山ルートも行ってみたいので次の機会に。
避難小屋から、やや荒れた道を行くと数分で五色沼が見えてきました。
五色沼…すごい綺麗な場所です。
周りを山に囲まれた広大な沼で、水の揺れる音が微かに聴こえる心地いい場所です。周囲が紅葉していたらより綺麗だったでしょう。
こんな人里はなれた静かな場所でテンションも上がりはしゃぐ。
はしゃぎ過ぎてこのマリオっぽいジャンプ写真を撮った直後、凍るように冷たい水の中に片足を突っ込みました。
へこみました。
おなかが減ってきたので五色沼の湖畔で食べることに。
静かな湖畔で食事をする雰囲気がアウトドアって感じで、悦に浸れます。
自然の中で頂くパンとスープの美味しさは格別。
日常の慌しい朝食なんか足元にも及ばない美味しさです。
かぼちゃメイン、簡単ハロウィンパーティー。
パンもかぼちゃのロールパンです。
五色沼は是非訪れてほしい場所です。
なかなか360度山に囲まれた沼に近づけることはないんじゃないかな?
さて、楽しいのはここまで・・・。
ここからは山二つを越えて下山しなければならない苦行登山のはじまりです。
まずは一つ目の山「五色山(2379m)」たぶん、五色沼が見えるからつけたであろう名前。
五色沼から登りのときに通った弥陀ヶ池に戻れば楽に帰れるのでしょうが、縦走という冒険心を優先させて五色山ルートへ!
時に、この「冒険心」が公開を生むことになるんですがね。
登りです。
一度頂上を踏んだあとの登りというのは、そこまで気持ちが高ぶらない。
一本道で歩きやすいですが、なかなかの傾斜で体力を削ってきます。
途中岩をよじ登ろうとした時、頭に激痛!
下を見ながら登っていたので、突き出していた木の枝に気づかず頭にグサッとぶつかったのです。
激痛に悶え、恐る恐る手を頭に当てるとちょっと流血・・・。
なかなか視界の開けたいいルートですが、流血のショックで気持ちがダウン。
それでもなんとか五色山山頂へ到着。
広い山頂で、見晴らしもいいです。
五色沼へダイブ!
そして二つ目の山「金精山(2244m)」を目指します。
日光から菅沼登山口へ車で向かう途中にある金精峠から登ってこれる山です。
五色山から金精山へ向かう道は、あまり陽が当らないのか霜柱がびっしりで滑りやすかった。
まあ一回壮大にこけて2回目のクリティカルヒットです。
ここからの道もなかなか大変で、上り下りが結構あります。
国境平に出て、金精峠と湯元の分岐。
日光白根山~五色山~金精山とずっと栃木と群馬の県境なんですね。
群馬は山のほうにしゃしゃり出てこないで欲しい。
久しぶりのタフなコースに若干疲れが出始めてきました。
遂に姿を現した金精山。
なんだ、あの鋭さは・・・。
漫画ドラゴンボールで、フリーザがまだ変身を2つ残していると知ったときくらいの衝撃。
急な斜面をガツガツ登ります。
思った以上に大変なルートです。
遂に金精山に到着。
栃木百名山に認定されている一座らしいです。
金精山からは、湯元から男体山まで一望できます。
山頂の先は断崖絶壁。
これが来るときに登ってきた国道120号。
かなりの車が走ってました。
そして、金精神社がある金精峠へ向かいます。
あとは下るだけだーと思っていたけどかなり急。
梯子、ロープ、鎖のなんでもござれのくだりは大変でした。
金精神社に到着です。
中が暗くて見えませんでしたが、後で調べたところ男根が祀ってあるようです。
金の精…なるほど…。
もしかして男体山の股…にあたるところなのかな。
金精峠で、菅沼駐車場方面へ。
菅沼駐車場までのこの道はなかなかの曲者で、歩くのは楽なのですがなかなか着かない・・・。
普通に歩いているにも関わらずコースタイムを5分くらいオーバー。
途中、荒れ放題の道があって若干迷いましたが、なんとか車道へ出て駐車場が見えました。
13時40分に菅沼駐車場に戻ってきました。
行動時間は休憩を含めて7時間でした。なかなか密度の濃い登山でした。
こんな山奥の売店もハロウィン。
戦場ヶ原は紅葉のピーク、いろは坂の渋滞に巻き込まれる
スープとパンだけじゃさすがにお腹が空いたので、戦場ヶ原に立ち寄ってご飯を食べることに。
ちょっと紅葉の時期は過ぎてる感じ。
レストランでカレーを食べました。
売店で買った湯葉コロッケを乗せてコロッケカレー。
そして、大渋滞。
戦場ヶ原の少し先にある竜頭の滝からいろは坂まで続いてました・・・。
紅葉の日光は早めに帰りましょう…。
中禅寺湖周辺は紅葉が見頃でした。
テントでもあれば、キャンプ場にテント貼って一泊したいです。
いろは坂を下るときに見える山もかなり紅葉していていい感じ。
自分は鬼怒川温泉へ向かうので、たちとは日光駅で別れました。
東京からの観光客がかなり来ていて電車はぎゅうぎゅうです。
今年何度目だろう・・・
鬼怒川温泉にやってきました。
鬼怒川プラザホテルに泊まり、親戚一同集まって宴会でした。
飲みすぎて翌朝、胃の調子が最悪に悪かった…。
翌日は東武ワールドスクエアへ
ニューヨークへ行ってきました。
嘘です、東武ワールドスクエアです。
実物の25分の1のスケールの建造物が展示されている鬼怒川温泉のテーマパークです。
何年前に来ただろう・・・。昔はピサの斜塔の望遠鏡をもらえた様な気がする。
最近できた、東京スカイツリー。
奥のビルからシャボン玉が出てました。
バチカン市国にあるサンピエトロ大聖堂の再現度の高さはなかなか。
人間の人形がそれぞれストーリーがあったりするので、「ウォーリーを探せ」みたいに楽しめる。
万里の頂上には孫悟空一家がいたり。
東武ワールドスクエアのあとは、かつて銅山で栄え街である足尾(あしお)に行ったりと観光して東京に帰りました。
日光白根山の登山を終えて
日光白根山は関東最高峰を誇るべくいい山でした。
コースが充実していて自分の脚力に合わせて選択できるのが良いですね。山頂からの見晴らしの良さに加えて、随所にある神社や池や沼と見所もたくさんあるのでまた来たいです。
今度は絶対、湯元からのルートを行ってみようと思います。
コメント
VERYBLUEさんはじめまして!
山登り初心者です。とても参考になります。
このブログで見て楽しそうだったんで岩殿山
今度行ってみます(^_^)
czucoさん
コメントありがとうございます・x・b
岩殿山は初心者の方にはうってつけの山だと思います。
自分の通ったコースの逆を行ってください・p・
軍手も忘れずに!
では、楽しんできてください。
はじめまして!
ブログはとても参考になりましたよ〜
見てるだけで何だか楽しくなっちゃいました(^^)
まだ道具も何にも揃えてませんが・・・
近いうちに登ってみたいと思っています。
私は栃木県に住んでますが県内には素敵な山がたくさんあるのですね!
>チョコぱんだ☆さん
コメントありがとうございます。
栃木に住んでらっしゃるのですね。自分は今は東京にいますが、栃木に実家があるので山を始めてからは頻繁に帰るようになりました。
栃木からはいろんな山にいけるのでいいですよ。
装備はそろえないでも、筑波山や日光周辺の簡単な山から登ることをオススメします。これから暑くなるので、温泉も一緒に調べておくといいですね。
こんにちは
先週白根山行ってきました。veryさんと五色沼までは同じルートでした。わずかしか日にちが変わらなくても、周りの景色は、目まぐるしく冬の装いに変わっていくのですね。私も今度は、前白根コース行ってみたいです。今回のveryさんのコースも(金精山~)いいですね。参考にさせて頂きます。10月1日、那須茶臼の紅葉(白笹~南月山~姥ヶ平)あいにくの天気だったので、もう時期は過ぎてしまったけど明日もう1度那須行ってきます。
>もと山さん
お久しぶりですね。
ついに白根山まで行かれましたか。
五色沼コースは良いですよね。五色沼の短縮ルートを今年の夏に行っています。花の時期も終わりかけでしたが、黄色い花がたくさん咲いていました。
季節を変え、楽しめるとても良い山です。
那須岳にも行っていて自分は4日の土曜日に行っています。曇ってはいたものの見事な紅葉でした。
栃木に住んでいて最高峰白根は登っておこうと思いました。白根もそうですが、那須が岳もいろんなコースが楽しめてわくわくします。先日の那須、朝日~三本槍~茶臼天気も良く風もなく最高でした。三斗小屋で温泉ももいいかなと・・・新潟の平標山もそうですが(8月に行ってきました)高い山は花の咲いている時期に行ったことがないので、今度はお花畑ツアー考えてます。veryさんのお花畑参考にして行きたい山はたくさんです。体力が持つ限り登っていたいです。
>もと山さん
再びコメントありがとうございます。
那須を結構巡ってますねー。三本槍は行ったことがないので行ってみたいです。裏那須というエリアは7月上旬~中旬頃はニッコウキスゲがすごい咲くそうですよ。
高山植物は上信越から東北がよく見られますね。
遠いですが月山は感動すると思いますよ!
こんにちは!
今日日光白根山に行ってきました。
ルートは湯元から前白根→奥白根→五色沼→五色山→湯元を予定していましたが、思いのほか時間がかかってしまい、山を下る前に日没サスペンデッド…
人生初の遭難者として栃木県警にお世話になってしまいました!
夜の森の中に取り残される恐怖はハンパないです。
体調がよくなかったのも時間がかかった原因かも。
veryblueさんも気をつけてください…。
>えふさん
大変な目に遭われましたね…。
ご無事で何よりでございます。
湯元からのルートはコースタイムも掛かり、またアップダウンが激しそうな登山道ですね。
先週、平ヶ岳に行ったのですが、日没後に登山口に到着せずナイトハイクする羽目になりました。ただ、一本道だったので遭難はしなかったです。
これから日も短くなるので気をつけましょう!
そろそろ6月頃に登山をしようと、ブログを拝見させていただきましたが、とても内容が分かりやすく、ユーモアが溢れていて読みながら笑ってしまいました!同じようなコースにしようかと思いました、ありがとうございました。
みりさん
コメントありがとうございます。
日光白根山は六月に登ったことはありませんが、きっと新緑や高山植物の咲き初めで、楽しいと思います。
タフなルートですので、気を付けて行ってください!