2013年8月14日~17日
北アルプスの雲ノ平に行ってきました。
雲ノ平は独立した台地に存在しています。同じく最深部にある薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳など、標高2800~2900mの名峰が密集するエリアでもあります。
今回は、雲ノ平周回の旅の後編になり、3日目、4日目の内容です。
3日目は雲ノ平キャンプ場を出発し、水晶岳と鷲羽岳を登り、黒部五郎小舎まで歩きます。4日目の最終日は、黒部五郎岳を登り、長い稜線を歩いて太郎平から折立に下山します。
精も魂も尽き果て、体力的に限界を越えながら、北アルプスの壮大な景色を堪能した旅になりました。
雲ノ平周回 3日目(水晶岳~鷲羽岳~黒部五郎小舎)
目を覚ますと、そこにあるのは見慣れた寝室の天井ではなく極薄のナイロン生地。
手を伸ばせば届いてしまう頼りない天井の外に、黒い斑点が星空のように付着していて、頭が鮮明になった頃にそれが朝露であることを認識する。指で弾くと流星となってこぼれ落ちる様子は、ちょっとした天体観測のようだ。
テント入り口のジッパーを開けると、テント内に充満した淀んだ空気と外の早朝の澄んだ空気が衝突し、少しづつテント内に新鮮な空気を押し入れてくる。
外側から見ればリスが巣穴から外敵がいないことを確認するかのような振る舞いで、テントから顔だけを出し辺りを見回す。
ここは360度を山に囲まれた自然の中心部だった。
普段、都内で暮らしていると自然は自由なものに感じるが、見渡すかぎりに360度を山が連なっていると大自然の監獄とも言えなくもない。
人里離れた場所まで1日2日は掛かるのだから。
オープニングチックに初めてはみたものの、あまりの表現と文章力のなさに吐き気がする。
雲ノ平の朝は早く、それぞれのコースで目的地へ向かう人が準備をはじめています。最果ての場所であり、どこへ向かおうにも時間が掛かかるためです。
先を急ぐ人は夜が明ける前に動き出し、ヘッドランプの明かりでテントを片付けていました。
自分たちは6時前には全ての片付けを終えました。
雲ノ平キャンプ場には公衆トイレがあり、朝から行列を作っているので、繁盛期にはお早めにご利用下さい。
自分たちの隣にいる関西弁のにいちゃんたちは、男二人で同じテントに寝ていたようで。
「俺、いびきどうだった?」
「ゴジラが襲来したかと思ったぜ」
と漫才をしていました。というか事実の話。
雲ノ平キャンプ場を出発。次に訪れる日はいつになるのでしょうか…。
今回コース上から離れていた秘湯「高天ヶ原温泉」は1~2年先の未来に訪れたい場所です。
黄金色に輝く朝日を浴び煌めく水晶岳が正面に見えます。
ゴツゴツした形はいかにも、岩岩しい険しい道があることを想像させます。
雲ノ平からはまず祖父岳(じいだけ)を登ります。
雲ノ平は火山である祖父岳によって形成された溶岩大地です。
急登ですが、山頂付近はまっ平で広々としています。
標高2825mのこの山は雲ノ平のピークであり、今回歩くコース上にある名峰群を一同に眺めることができます。
この場所から見える名峰に囲まれた壮大なパノラマは、今回の長い旅の中で一番の絶景ポイントでした。
どっしりとした山は、初日に登頂した薬師岳。
最終日に登る黒部五郎岳。
太郎平からずっと見えていましたが、祖父岳から見ると噴火によって形成された思われる窪みがハッキリわかり、8月中旬にもかかわらず雪の量が豊富に残っていることがわかります。
壮大な光景に目を奪われつつも、足元を見ると 朝露に濡れたチングルマがきらきらしています。
祖父岳から水晶岳へは細い尾根道を進みます。
ハイマツ帯が少し煩わしいと感じる道ですが、RPGでボスフロアに向かうような一本道は何か昂ぶるものがあります。
北アルプスのヘソとも呼べる水晶岳はまだまだ遠く果てしない。
ど真ん中を歩いていることに優越感を感じる。
8月の早朝。
標高2500m付近でも汗はかきます。
たんぽぽに似てるけど違う花。
痩せ尾根を登り終えて、分岐点に到着しました。ここの下には水場がありますが、小屋が管理しているわけではないので少し野趣に溢れる感じでした。
ここからは、三俣蓮華山荘へのショートカットコース、鷲羽岳、水晶岳、北の斜面をくだると高天ヶ原温泉に行くことができます。
水晶岳は薬師岳と同様に周回コースを外れているので、ザックをデポして登ります。
肩に掛かっていた重圧が開放された瞬間がどんなに嬉しいことか。というかザックがデポできる楽しみで歩いているフシがある。
程なくして水晶小屋を通過。
とんでもない場所に建っているな…。裏銀座の縦走コースはここを通過するようで、ザックがそこらじゅうに転がっていました。
身軽になると北アルプスの稜線は最高に楽しい場所に変わります。
正直なところテント泊は、個人のスペースを確保するという点以外にデメリットしかない気がします…。
水晶岳の山頂が見えてきました。
水晶岳の別名は「黒岳」。所在地は富山県富山市で、富山市の最高峰です。県庁所在地にある山が標高2986mって…。
富山県の最高峰は立山(雄山)の標高3003mですけど、富山市ではありません。
序盤はなだらかだった道も山頂に近づくに連れて細く険しくなってきました。
一歩間違えたら崖に転落するような場所も。
梯子が登場。
順番を待って慎重に登ります。
いくつかのピークを順繰りに登りようやく最終地点が見えました。
北アルプスは「後ちょっと!」というところからが長いです。
水晶岳に到着。
水晶を見つけて一攫千金と行きたいところでしたが、あるのは二束三文にもなりそうにない石ころだけ。
水晶岳といえば百明山では一番距離を要する山です。
やはりその中心地点に立つというのは達成感があります。
鷲羽岳から三俣蓮華岳、双六岳、そこから西鎌尾根にて槍ヶ岳へ続く稜線が見渡せます。槍ヶ岳の奥にはギザギザした穂高連峰、写真の右端っこに独立して見えるのは笠ヶ岳です。
水晶岳から北側の立山連峰方面はいかにも玄人向けの稜線が続く。
アロハシャツを来て登っている自分には到底ムリな山域。
水晶岳の下には雲ノ平。
北アルプスの中心地で喜びの記念撮影する横で、おばちゃんが携帯をいじりながらおむすびを食べるというミスマッチ感は悪く無いと思っている。
このおばちゃん達は前夜に高天原温泉に宿泊したとか。羨ましい。
本日の行程の3分の1を終え、再び水晶小屋に戻る。
ここでもやはり炭酸飲料は全て売り切れ。野菜ジュースを購入し、せっかくということで珍しく登山バッチを購入。
分岐点に放置してあったザックを回収(谷底に投げ捨てたい思いにかられつつ。
次の目標である鷲羽岳を目指します。
水晶岳と鷲羽岳は百名山同士で一番近い距離にあるんじゃないのかな。
山頂から山頂までのコースタイムが3時間ちょっとだし。
南アルプスの北岳と間ノ岳間もそのくらいか。
ワリモ岳を通過。
これはワリオ。
さぁ、後は鷲羽岳を登り切るだけだ。
到着!
結構急で大変でしたけど。特筆すべきポイントは今ひとつなかったけど、ワリモ岳を降りるときにおばちゃんが起こした落石が怖かった。
鷲羽岳は水晶岳と違い、富山市と長野県大町市の県境になっています。
裏銀座と呼ばれる槍ヶ岳へ至るコースは有名で、この鷲羽岳はその通過地点。
鷲羽岳から見た水晶岳。
なかなかのボスルートですね。
鷲羽岳まで来ると槍ヶ岳が一層近くに感じます。
槍ヶ岳の手前にある茶色にスジばったようにみえる山脈が目につく。あそこも歩けるのでしょうか…。
山頂から南東の方角には鷲羽池が見えます。
活火山ではないですが、かつての噴火の形跡が如実に見て取れます。眺めた姿からは火山島言う印象は全くないですけど。
しばし鷲羽岳を山頂を堪能し、三俣山荘方面へ下山開始。
かなりの傾斜があり、足を滑らせてくる岩石がごろごろしているので、膝に来ました。水晶岳からの道より断然登りにくそうです。
三俣山荘に到着。
三俣の名が示す通り、富山県、岐阜県、長野県の3つに跨る場所で、3つの国をわけるのに重要な拠点だったらしい。
登山においても、それぞれ裏銀座コースの重要な拠点の一つです。
三俣山荘は登山客が利用できるレストランになっているので、食事はここで取ることにしました。
サイフォンコーヒーがあり、一角が喫茶店スペースになっていました。
ランプに照らされながら、雄大な自然を眺め飲むコーヒーは美味しいでしょうね。
お盆の品不足は炭酸飲料のみならずレストランの食材にも波及しており、ご飯物のメニューが軒並み品切れでした。
なので、ラーメンを頂きました。真夏といっても日陰は寒い山の昼下がり、温かいラーメンを食べるのもちょうどいい。
本音を言うとメニューに記載されていたオムライスが食べたかった。
午後になると湧き上がった雲は、入道雲となりいかにも夏の空といった様相。山では雲の変化が刻々と変化し、数分前とはまるで違う景色を提供してくれる。
黒部川源流のこの地域一帯で一番有名な風景が、三俣山荘もしくは三俣蓮華岳から眺める鷲羽岳の姿です。
たぶん、百名山に選定されたのは、鷲の羽を拡げたようなこの山の姿だからでしょう。
三俣山荘のキャンプ場は、雪渓に隣接していて涼しげです。ここで宿泊して余裕のある4泊をしたいところですが、そういうわけにもいきません。
3日目ということで体力気力ともに憔悴しきっていたこともあり、三俣蓮華岳の登頂は回避し、巻き道へ。
三俣蓮華岳は、次に高天原温泉に来るときに立ち寄るでしょう。
が、この巻き道、決して楽な道ではありませんでした。
アップダウンが多い上にハイマツ帯が体をこすり、この旅唯一の雪渓の上を歩いたりと大変でした。同時期に三俣山荘をスタートして、三俣蓮華岳に登ったおばちゃんパーティーと合流地点に同時到着という始末。
黒部五郎小舎を目指しますが、まだまだ先は長く果てしない。
なだらかな道が続きますが、この時間になってくると風も弱くなり、地面からの熱で体の水分をどんどん奪いにかかってきます。
黒部五郎小舎に到着。
汗だくの状態で、ヘロヘロです。
黒部五郎小舎は周回コースを歩いている人しか通らないためか、雲ノ平、薬師岳、三俣蓮華のキャンプ場より賑わいは少ない印象でした。
しかし、内装はとても綺麗です。
まさかの生ビール。
小麦色の液体が喉元を通り抜けた瞬間、頭の中が空っぽになり体の隅々から淀みが気体となって排出されていくような気分になりました。基本、山の上で酒が回りやすく頭痛に見舞われることが多いので飲まないのですが、この時ばかりは我慢ならずムシャクシャして飲んだ。
「なぁ兄弟、テント泊はやめにして山荘に泊まらないか?」
「その提案は俺が昨日しようと思っていたところだぜ。」
4日目は最長の11時間というコースタイムを考慮し、手間のかかるテント泊は取りやめ山荘に素泊まりということになりました。
雲ノ平周回 4日目(黒部五郎岳~折立)
布(ぬの)の団(だん)と書いて布団最高です。
高級な羽毛を使った寝袋よりも天日に干された布団の寝心地には到底かなわないことを僕たちは認めざるをえない。
俺達は今日ついに帰ることができるんだ。
それだけで足取りは昨日よりも軽いスタート。しかし、これから11時間に及ぶロングコースを歩くことになる。
黒部五郎岳に至るには稜線コースとカールコースに分かれます。地図上だと稜線コースは破線になっていて、バリエーションルート扱いなので却下。メジャーなカールコースを選択します。
三俣山荘を起点としてピストンをする場合以外は、間違いなくこのカールコースを通ることになるかと思われます。
序盤は笹ヤブ、その後は徐々に樹林帯が開けてきました。
正面には昨晩に世を明かした雲ノ平が見えます。
その雲ノ平から見えていた黒部五郎岳。
丸一日かかって、ぐるっと半周したのかと感慨深い。
そして、黒部五郎岳のカールに突入。
大きな岩がごろごろしていることから、ゴーロ→五郎と名が付けられたそうです。まさにその通りの光景で、緑の植物の上に花崗閃緑岩がオブジェのように乱立しています。
そして、太陽の影になっている箇所に雪がたくさん残っているためカール一体で水が豊富。
たぶん、今回のコースの中で一番魅力を感じた場所がこの黒部五郎岳のカールだったと思います。稜線は水のない砂漠のような場所ですが、ここはオアシスのように感じます。
標高の高さなにそれ?
と言わんばかりに湧き水が川となって流れています。
地図には水場のマークがありますが、どうやらこの川のことを指してる模様。
近々に冷えた湧き水というより川の水は大変美味しかったです。
ちなみにこの水場は重要で、太郎平までの長い道のりで補給することはできません。
カールと言えば、中央アルプスの千畳敷カールが有名です。
ロープウェイを使用すれば誰でもみれるこのカール。
【中央アルプス】木曽駒ヶ岳 テント泊登山 ~ ロープウェイで行く千畳敷カール、静かな山頂で1泊の旅
黒部五郎岳のカールは、一番近い登山口から10時間かかり、日帰りでは到底ムリ。
登山をやり込んでいる人しか見ることはできません。
千畳敷カールと比べるとなだらかで穏やかな印象です。
そして、特に感動したポイントがこのカールを直登する斜面。
斜面にコバイケイソウが所狭しと自生しています。
緑の絨毯に白い花。
コバイケソウはさんざん見慣れている花ですが、この黒部五郎岳で見るモノは過去全てを凌駕していました。
急斜面をある程度登ると槍ヶ岳の穂先が稜線上の向こうに見えました。
ふ、ふつくしい。
カールを直登するのでかなり急でしたが、それを忘れるくらいに魅力的な道でした。
そして、カールを登り切ると。
遥か彼方に北陸の名峰「白山」の姿が見えました。
7月に初めての北陸を旅した記憶が蘇ります。
そして、山頂の肩部分にザックをデポして、10分ちょっと登ります。
黒部五郎岳に到着。
最後の砦を無事踏むことができた感度は一頻りです。
カールを見下ろし、この流れる水は日本海まで旅するんだなと思ったり。思わなかったり。
黒部五郎岳から一番近くに見ることが出来る山は笠ヶ岳。
北アルプスの少し離れた場所にある三角形の山で、槍ヶ岳に続き目立つ山です。
その笠ヶ岳の奥には、乗鞍岳(のりくらだけ)と御嶽山(おんたけさん)。
御嶽山は少し自信がありませんが、独立しているのでたぶん間違いないかと。
槍ヶ岳は槍ヶ岳でそこに存在しています。
2013年に登りたかったのですが、立山や笠ヶ岳などを登った後で、有終の美を飾る意味で最後に登るのもありかなと思っています。
薬師岳。
3日前に登ったことが遠い昔のように感じられるのは、今回の旅が密度が濃いという証拠。
微かに見える白山は、2700mを越す標高の山であり、周囲に高山がないことから目立ちます。
黒部五郎岳の山頂で太陽を掴みこの旅は終わりです。
終われば…。
ここで終われば、どんなに幸せなことか…。
黒部五郎岳を登頂し、後は東京へと帰るだけです。しかし、ここからが長いわけで。
初日の太郎平まで戻ることになるのですが、その太郎平がどこにあるかというと…。
ここ。
最終日にして心が折れそうである。というか折れている。折れない方がおかしい。
急激な登り降りはないものの、コース上には小屋の類は一切存在しません。初日からこのルートを地図で眺めていて、ため息を吐いていた場所です。
「帰る」という選択しか、用意されていないこのゲーム。
乗ろうじゃありませんか。
風がいい具合に吹いてくれていたので、水の消費はそれほどなく不安要素はかき消されました。
今回、2日目~3日目と歩いたコースを見渡す。
まぁ、よく歩いたもんだと自画自賛。
いくつか名前のついた山を越えた気がするけどよく覚えていない。
この旅の道中に「滋賀から来られたのですか?」と5人に声を掛けられましたが、それはザックに装着しているひこにゃん効果。
東京から来て、栃木出身です。
今回の旅最後のピークである北ノ俣岳に到着です。
北ノ俣岳の名の通りに、岐阜県飛騨市と富山県富山市の境になっています。
3泊で富山を出発し、長野を通過、岐阜に入り、また富山へ。
この北ノ俣岳はゴールデンウィーク中は山スキーをする人が訪れるとか…。
この山もまた片道10時間かかるみたいですが、太郎平小屋が営業しているみたいですね。世の中酔狂な人はたくさんいるみたいです。
斜面には花がびっしりです。
7時半に黒部五郎岳を出発して、10時50分。
ようやく眼下に太郎平小屋が現れました。
途中、太郎山に立ち寄り。
太郎平小屋の周辺だけはしっかり木道が整備されています。
そして、ようやく2日ぶりの太郎平小屋に戻ってきました。黒部五郎岳から4時間20分掛かりました。
後は、折立に降りるだけです。
「なぁ相棒、下界に帰ったら何がしたい?」
「ハンバーガーとか食いてぇなぁ」
「風呂に入ってエアコンの効いた部屋でテレビ見たいわ」
「アイスとかもくいてえなぁ」
「・・・・」
「「まずは登山口にある自販機でコーラだなッ!!!」」
時間は12時をまわり、1日で一番暑い時間帯。降りですが重い荷物を背負った身では、汗が吹き出すことには変わりがありません。
あられちゃんポイントを通過。
お互い無口でくだります。
そして、残った体力を絞り尽くし、過酷な2時間半の下山を終えました。
3泊4日の長い旅の振り返る前にすべきことは、赤い自販機の前に立ち、赤いパッケージの350ml缶の液体を飲むための小銭を投入し、選択ボタンを押すことだった。
プルタブを押し込み、「プシュ」という爽快な音を確認。
そして、
「カンパ~イ!!!!」
「ぬるっ!!!!!」
みんな同じようにコーラを買うため、補給されたばかりの常温でした…。
お茶のペットボルはきちんと冷たかったです。
3泊4日を山で過ごすという初めての経験は、風呂に3日入らない体験とイコールである。
平湯温泉は岐阜にある温泉郷の一つで、1月に西穂高の丸山に登った時に立ち寄っています。500円という料金の安さとクオリティの高さに驚いた温泉施設でした。静かな雪見風呂は今でもいい思い出です。
夏休み中は芋洗い状態でした。それでも3日ぶりの湯船は気持ちよかった。
すっかり夕方を迎えていたので、併設の食堂で夕ごはんにすることに。
やはり肉と米をチョイス。
飛騨牛の焼き肉とラムネ。
自分は現金がほぼ財布に入っていなかったため、上様から借りて食べました。ATMのあるコンビニは長野県の新島々駅まで行かないとありません…。
3泊4日の行程を終えてたが特に渋滞に巻き込まれることなく東京へ。
この時期に中央道を走っているといくつかの花火大会に出くわしました。男二人旅で花火を見ながら帰宅なんてロマンチックもくそもないですね。
雲ノ平周回(後編)を終えて
薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳の北アルプスの名峰群、そして雲ノ平。
3泊4日の旅は今までにない程に山と自然を凝縮した旅になりました。
山に優劣をつけるのは好きじゃありませんが、次に余裕を持って登るとすれば薬師岳または黒部五郎岳に登りたいと考えています。また、別の記事でそれぞれの感想を述べたいと思っています。
本当に厳しい登山の終わりに「もう歩く必要がないんだ」と安堵します。
雲ノ平という優しい名前の目的地は4日間全ての行程でその思いの連続でした。結果的にこの雲ノ平の旅だけが今年唯一のテント泊でしたが、得たものは非常に多く、来年以降に活かせる経験を積めたと感じています。
自分は特に体力が他の人より優れているわけでもなく、道具に関してもそこまで詳しくありません。1980円の3割引きで売っていたアロハシャツを着て登っているようなヤツです。初日しか使わなかったフライパンを無駄な重さとして担いでいるようなヤツです。
来年以降も憧れの僻地「雲ノ平」を目指す登山者がいることでしょう。憧れを原動力としていくのであれば、決して楽ではない旅が待っています。少しでもこの旅の良し悪しが伝わればと思って書き記した次第です。
本当に長い長い旅でした。
余談ですが3日目から腹痛を起こし、その後1周間に渡り調子が悪かったです。どうやら何かに当たった模様…。
コメント
長旅でしたね。。
私もいつかチャレンジしてみたいです。
>匿名さん
コメントありがとうございます。
デザインが変えたので、コメントのお名前が入力されなかったようです@x@;
長旅でしたがこれから一生残る思い出になったと思います。
是非、チャレンジしてみてください。
アップ楽しみに待っていました。
去年のお盆は、私も黒部五郎岳にいたので懐かしく見ることができました。コバイケイソウが満開でとてもきれいな景色でしたね。
黒部五郎に登る最後の坂、私もあれが好きです。気持ちのいい急登でした。
今回もとても楽しく見させてもらいました。長旅、お疲れ様でした。
>こばちさん
2013年の夏は高山植物をテーマに数々の名峰たちを登ってきました。
早池峰山の岩の間に咲く可憐な花、白山にびっしり咲く高山植物の代表格、白馬岳の色とりどりの花畑、鳥海山の天上世界のような花空間。
そして、黒部五郎岳の所狭しと咲くコバイケソウ花絨毯。
来年もまた花を巡る旅に出かけたくなりました。
雲ノ平後編楽しみにしておりました。
veryblueさんの記事と写真にまた感動させていただきました。
天気が良くて空の青と高山植物のお花畑と周辺の名峰とのコントラストが素晴らしく綺麗ですね!
私は特に鷲羽岳の羽を広げた風景を直に見たくなりました。
仕事柄まとまった休みがなかなか取れずいつになるかわからないのですが(笑)
私は今週、四阿山と草津白根山へ行こうと思っております。
veryblueさんも行かれたようで
(Twitter拝見しました)
今は冬にしか登れない山を登り、足腰を鍛えて夏山ハイシーズンの北アルプスに向けて頑張ろうと思います。
四阿山はともかく、本白根山は果たして登山道もないのに行けるのか不安なのですが。登山を止められる場合もあるとか(笑)
ますますveryblueさんのブログを見ていると登りたい山が増えてしまいそうです。
これからもブログ楽しみにしております。m(_ _)m
>あっきーさん
コメントありがとうございます。
鷲羽岳は確かに鷲が羽を拡げたような形の山でした。三俣蓮華山荘に売っているバッチは鷲がモチーフにされており、山バッチというよりはアメリカの空軍マークみたいでした。
まとまった休みが取れないと北アルプスの旅は難しいですよね。それこそ2泊掛けないと行けない場所が多くて。次の日は休息日にしたいですし。
草津白根山は登ったわけではありませんが、快晴無風の天気だったので登りたい気持ちがうずうずしました。
冬だけにしかあの静かな湯釜は見ることができなさそうなので、来年再来年辺り登ってみようかなと思いました。
本白根山はリフトの横を通過する必要がありますね…。
自分もここでコメントで教えられる山に登りたくなります@x@
なかなか書く時間がないので、山をお休みして執筆活動に専念しようかなと思っています。
また、コメントよろしくお願いします。
8月に休みが取れたらこの辺りの山域に、と思っていろいろ調べているうちにこのエントリのことを思い出し、再読させていただきました。やはり絶景ルートですね。
私の場合は夜行バスで新穂高温泉方面からアプローチすることになると思いますので、初日に双六小屋にテントを張ると翌日の雲ノ平までが遠くてルート設定に迷っています。まあ、鷲羽 and/or 水晶を諦めればいいんですが。それも悔しいと言うか、諦めたら次の機会はいつになるんだって感じですし。
折立に下山する場合は、東京に直帰せずに富山に出て一泊して、海鮮でも楽しまないと社会復帰する体力が残っていないでしょうね。
私のマイナーブログも更新遅れ気味ですが、ラウンド針ノ木をそろそろアップできるように頑張りたいと思います。
ではでは。
>icyfireさん
暑い日が続きますから仕方ないです。
労働意欲は元から低いですが、更に低下につながっています。
雲ノ平は欲張りにならず、2回に渡って訪れるプランが良いのではないでしょうか。地図を眺めると固まっているように見えて、雲ノ平と山々は両立しませんよね。
新穂高から折立への縦走は旅情感がありますね。山奥から海へという流れが。