2013年11月9日
富士外輪山の三国山から西丹沢の不老山まで縦走しました。
三国山はその名の通り、山梨県、静岡県、神奈川県の三県の県境になっています。そこから静岡県と神奈川県の県境上の尾根を進むと不老山に到達します。
男のこだわりは誰にも理解されないものです。
三県県境は自分の中でひとつ抑えておきたいコレクションなのです。有名どころですと雲取山が東京都、埼玉県、山梨県の県境です。他には奥秩父の甲武信岳や北アルプスの三俣蓮華岳などが挙げられます。
今回はその三県県境上の山としては、比較的にアクセスしやすい三国山へ、久しぶりのぼっち登山で旅してきました。
三国山~不老山 登山
先に結論を行っておくと天気は曇天。ルートもあまり展望のきかない樹林帯と地味なので、さらっと紹介しようと思います。
新宿バスターミナルから高速バスで終点山中湖の平野バス停にやってきました。セブン-イレブンが隣にあるのは嬉しいところ。
山中湖周辺は観光地で、紅葉真っ盛り。
ツーリングする車やバイクで溢れていました。そんな中一人ザックを背負って登山口まで向かってとぼとぼ歩いているのは自分だけです。
キャンプ場やコテージの隣を歩くわけですが、みんなきゃっきゃして楽しそう。
なのに私は三県県境を目指し、紅葉綺麗だなーと呟きながら413号を歩く。
山中湖周辺の紅葉は素晴らしいので、また何かしらの機会に訪れたいです。
富士山はどこだろう。
なんの木かわからないが赤い紅葉が綺麗。
三国山ハイキングコース入り口に到着です。
さぁ、ここからは登山客しかいないぞ。
久しぶりのぼっち登山。孤独に負けないように気をしっかり持って歩き始めます。
序盤は樹林帯に入ります。
落ちている葉っぱがアートだ。
枯れかけの花。
結構歩いている人がいるのにびっくりです。
そして、宿敵クラブツーリズムの団体も歩いていました。きっと「富士山の眺めが抜群!お手軽トレッキング」みたいなツアーなのでしょうが残念ながら肝心の富士山が見えませんね。
樹林帯を抜けるとすすきだけが生えているエリアになります。
眼下に広がる山中湖。カラマツの紅葉が凄い。青空と眼前にそびえる富士山は脳内補正をかけるしかありません。
パノラマ台の駐車場からは階段。完全なお手軽ハイキングコースですね。晴れてれば。
ずんずん進みます。団体がたくさん登っています。
鉄砲木ノ頭(明神山)に到着です。
団体が記念撮影をしていました。
撮影ポイントの前では撮影が終わったら、ちょっと空気を読んでどいて欲しいと思ったり。
カメラの設定がとかいって立ち止まってるんじゃない・3・
標高1291mと意外と標高があります。
三国山方面へ向かいます。
樹林帯を進みます。
道路が見えてきました。
三国峠に到着です。
ここは静岡県と神奈川県の県境です。
さらに20分ほどの山を登ります。
標高1000m地点はすっかり紅葉は終わっていて、落ち葉の絨毯と化していました。
これが滑る滑る。
三国山に到着です。
この1点こそが静岡県、山梨県、神奈川県なのです。日本に一つだけしかないんですよ。そう考えると昂ぶるものがありませんか?…ないですか。
滋賀県出身のひこにゃんがこの三県をまたぐ。
三国山はあまり丹沢という感じはありませんが、丹沢なんですね。
学生らしき3人組がメジャーやでっかい定規やら計測する器具を持って何か作業をしてたけどなんだったんだろ。専門用語だらけで会話が意味不明だった。
なんだかんだ12時を回っていたのでカップラーメンで腹ごしらえ。
ここから神奈川県と静岡県の県境を歩き、不老山を目指します。
紅葉が残っていたら結構派手なんじゃなないかと思わせる道です。
途中ブナ林がありそこは真っ黄色に紅葉していました。
ちょっと一息。
また、舗装道に出ました。
先ほどの三国峠は静岡県と山梨県の県境。ここは静岡県と神奈川県の県境。
明神峠を目指します。
看板に足柄の象徴である金太郎のオプション付き。
神奈川県の小田原方面の景色が広がりました。ガスっていて、海岸線も見えない…。
つい最近に遭難した人がいるとか…。
ちなみにこの尾根は富士箱根トレイルのコースになっているようです。そういえば2組ほどすれ違いました。
アップダウンは少なくどちらかと言うとくだり。
稜線上の初めてのポイント明神峠。
ここの金太郎はまさかりだけ持ち去られていました。
若干、相模湾が見える。
謎の祠がありました。
鉄塔の下を通った時のお決まりの撮影。
杉林とブナ林が交互に繰り返されます。
そして、何故かここからは看板のデザインが手書きでやたら凝っています。
この山域に看板職人がいるみたいです。
明神山かなこれ?
落ち葉で滑るためかロープが張っている箇所も。
全く変化のない風景。ここで老夫婦とすれ違いましたが、それ以降全く人とすれ違うことはありませんでした。
マニアックすぎるのか…。
ちょいちょいアップダウンがあるので、地図で眺めるよりちょっとキツイ。
ようやく不老山らしき山が見えてきました。
直接、ペイントされているだけなのであまり読めなかったり。
樹下の二人とタイトルが付けられている木がありました。
安達太良山と何か関係があるらしい。
樹下の一人。
もう泣いてもいいんじゃないか。
結構、消耗するので水がとぼしくなってきたので節約モードです。
軽々と攻略して明るいうちに帰れると思っていたんですけど…。
クイズなんかも書かれていて、益々情報量が多くなる看板。
この看板に至ってはもはや絵だ。
不老山への最後の登りです。
不老山に到着です。
展望は全くありません!あっても富士山なんて見えないわけですけど。
山頂は意外と広いです。
人気の山と聞いていたんですけど、この展望のなさは…。
さて、下山です。県境尾根コースで御殿場線の駿河小山駅を目指します。
駅前には温泉もあることだし素早く降りて、さっぱりして帰りたいわけで。
県境尾根は看板の主いわく一推しの下山路だそうです。
この「一推しの下山路」という単語に一人ツボに入ってしまった。
かなり短い間隔で看板が置かれています。
不老山への愛が詰まっていますね。
見どころがある道ではないのですが、むしろこの看板が見どころですね。
詩まで書かれている。
きのこ。
全部読んでいたら遭難するくらいに文章が書かれています。
鳥の解説も丁寧。
もはや関係があるのか?
ちょっとした坂にも名前が付けられていたり。
看板の形もいちいち調整して切っているらしい。手が込んでいる。
道標が破壊されたことに対し、天人レベルで怒っている模様。
一般人が無駄に破壊するとも思えないし、行政の人が撤去したのでは?88歳と80歳の老後の楽しみなのだろうか…。
看板のせいで長く感じたがようやく下山です。
10時50分に山中湖を出発し、16時50分に下山です。
東名高速道路の下をくぐると西丹沢の山を降りてきたって感じがしますね。
マスコットキャラクターがちょっとラリっちゃってます。ここに子供を預けて大丈夫なのか。
最後の最後に例の看板がありました。
不老山に登れば百まで健康らしいです。
健康福祉会館ふじみセンターで汗を流します。
が、温泉はもう営業していない模様…。なんてこった…。大野山の帰りに寄った温泉に立ち寄ることにしました。
駿河小山駅の街をとぼとぼと歩きます。お腹が減っていたので、なにか食べて帰ろうかと思いましたが、これといって店がなかった。
駅前の売店でオロナミンCを購入してリフレッシュ。
御殿場線ホーム。
山北駅で降り、さくらの湯に入りました。ここには不老山で全然見かけなかった登山客が結構いてホッとしました。
温泉に入った後は、湯冷めしないように時間を調整しながら山北駅へ。
小田急線で家路に着きました。
三国山~不老山の縦走を終えて
どうでしたか?歩いてみたくなりましたか?
ちょっとマニアック過ぎますけど、晴れていれば富士山の大展望が最初っから望めます。三県県境に立つというのは完全に自己満足でありますが、県境をまたぐ登山というのも一つ達成感があります。昔はそれこそ国境だったわけですからね。
振り返ると関東近郊の登山は、3月下旬に行った同じく大楠山ぶりでした。
11月は高山では雪が降り始め、低い標高の山では紅葉最盛期なので、近場の山を巡るのが良いですね。
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