登山高尾・大月・中央線沿線の山

【山梨】百蔵山 日帰り登山 ~ 申年に猿橋、三が日にお雑煮と凧揚げの旅

百蔵山

2016年1月3日

山梨県大月市の百蔵山ももくらやまに行ってきました。標高は1003mです。

大月市が選定する秀麗富岳十二景に選ばれています。中央線の猿橋駅から登山することができ、アクセスも良く、大月エリアでは人気の山の一つです。

百蔵山

お正月の最終日である1月3日。

普通であれば正月気分を覚まし、翌日の日常に備えるため、何もせずゆっくり過ごす日として設定します。しかし、そんな正月の隙のある3日は人を集めやすい日でもあるのです。

お正月をより満喫するスペシャルプランで、東京から隣の山梨県を旅してきました。

百蔵山について

地図

百蔵山の地図

中央線の猿橋駅を基点とした周回ルートです。猿橋駅から百蔵山の登山口まで路線バスが出ています。

コースタイム

  • 9:30
    猿橋駅
  • 10:28
    百蔵山登山口
  • 11:37〜13:45
    百蔵山
  • 15:21
    猿橋
  • 15:51
    猿橋駅

行動時間は6時間21分でした。

猿橋駅から百蔵山登山口へはバスがあります。自分達のように山頂滞在に時間を掛けなければ、4時間ほどで周回可能です。

扇山との縦走ルートも人気のようです。

百蔵山 日帰り登山

2016年~申年~

申年で猿橋

2016年は申年さるどしである。

登山業界では干支の動物が、山の名前に含まれている山に登る通例があります。

申年で猿橋

申年=猿。

庚申信仰(こうしんしんこう)が古来よりある日本では猿の名がつく山は結構あります。栃木県の庚申山はその最たるものでしたが、冬に行くには困難であり、なおかつ遠い。手軽に行ける猿の名がつく場所はないものかと地図で探していると…。

申年で猿橋
申年で猿橋

これだッ!!

猿橋駅から百蔵山の登山口へ

猿橋駅

9時30分に猿橋駅に今回のメンバーが「あけましておめでとうございます。」とお正月らしく挨拶を交わしながら集合しました。

本ブログ初登場となる人気登山ブログ「ねずみのやまのぼり」でおなじみの「ちゅーたさん」が参加しています。

華ちゃんとちゅーたさんのお友達もいます。後はいつもの二人なので割愛。自分を含め、計6人でスタートです。

※写真で妙に小さい人は、座っているただのおばさんです。

猿橋駅

華ちゃんの電車遅刻により、登山バスを逃し、登山口まで歩く一同。

バスで10分のところ、徒歩で30分なので取り返しは着きます。

猿橋駅から百蔵山へ

正面には今回登る百蔵山があり、隣は扇山おうぎやまです。

二つの山を縦走するコースもありますが、秀麗富岳十二景的には別々のナンバリングになっているので、各個撃破がベターかと思います。

猿橋駅から百蔵山へ
猿橋駅から百蔵山へ

大月界隈は市街地に看板が立っているので、辿っていけば無事に登山口に辿りつくことが出来るようになっています。

役所が登山道に割く予算が多い気がします。

猿橋駅から百蔵山へ

ちゅーたさんのザックからは相棒かつ非常食の「やぎ太郎」が顔をのぞかせています。

猿橋駅から百蔵山へ

住宅街の中を歩くこと40分で百蔵山の登山口に到着しました。

猿橋駅から百蔵山へ

地図上で「山の神」と記載されている場所だと思われるお寺。

百蔵山の登山口

登山届を提出するちゅーたさん。

記帳を便りにストーカーされないか心配です。

登山時間は1時間弱の百蔵山

百蔵山の登山口

登山道は奥多摩のような樹林帯で始まり、至って特筆すべきことはない道です。山頂まで1時間弱というコースタイムが正月明けのコンディションにはちょうどいい。

百蔵山 登山

道中に水場がありました。

躊躇なく飲む華ちゃん。

百蔵山 登山

落ち葉が堆積して滑りやすい道ですが、正月三が日は晴れていたため乾燥していました。

百蔵山 登山

登山開始から30分ほどすると南側の展望が開けます。1月とは言え、半袖でも十分なほどに暖かったです。

百蔵山 登山

正月に餅を食べ過ぎて体が重いと言っていたちゅーたさん。それでも、山にいる間はずっと元気でした。

百蔵山から見える富士山

11時ごろ、松の木々の間に富士山を展望するポイントがありました。

百蔵山からは大月市が手前にあり、左に道志山塊、右に御坂山地、正面に富士山という並びになります。

百蔵山から見える富士山

正月3日の間に富士山を見ておきたいというのは関東の登山の想うところだろうか。正月前後の関東の天気は良いので、比較的富士山は見れます。

百蔵山 登山

富士山の展望ポイントから、稜線に出るまでの最後の15分の登りは少し堪えました。

百蔵山 登山

稜線の分岐点に到着です。

山頂方面に歩いて行きますが、「葛野部落」って凄い名前だな…。

百蔵山 登山
百蔵山 登山

10分~15分ほどの幅広の道は平坦で歩きやすかったです。

山頂が見えてきました。広そうです。

富士山の見える山頂で、お雑煮と凧揚げ

百蔵山 山頂

11時37分 百蔵山山頂

駅から2時間、登山口から1時間でした。なんとお手軽な山頂でしょう。

秀麗富岳十二景の山頂は2014年12月の小金沢山以来なので、1年1ヶ月ぶりです。

百蔵山から見える富士山

「秀麗富岳十二景 七番山頂 百蔵山」からの富士山です。

百蔵山 山頂

正月にもかかわらず、結構な人出でした。

みんな猿橋に来たんですかねぇ…。

百蔵山 山頂

山頂の集合写真とかそんなことは二の次であり、お雑煮の制作に取り掛かります。お正月でみんな忙しいにもかかわらず、手分けして材料を用意してくれました。

百蔵山 山頂

ロースターでお餅を焼きます。

この丸型のロースターは山で重宝するアイテムです。山で焼いても、家で焼いても餅の香りは鼻孔を刺激します。

百蔵山 山頂 お雑煮

鶏肉を初め、カットした野菜を投入、味を整えながら仕上げていきます。お雑煮については各家庭、各地方によって異なるため、今回は関東のスタンダードなお雑煮を採用しました。喧嘩になって、無事下山できなる可能性もあるので、そこは注意が必要です。

百蔵山 山頂

調理を女子に任せて、凧揚げに興じるわたくし。風が思ったよりなくて、なかなか飛んでくれません。

百蔵山 山頂

Saku氏は正月に呑んだくれていたので、居眠りぶっこいていました。ゆうちゃんはゆうちゃんで、写真を撮るだけで男は本当に役立たずでした。

百蔵山 山頂

うまいこと風に乗って、空に昇る凧。富士山をバックに気持ちいい遊びです。本当に久しぶりに凧揚げをしましたが、意外と楽しいので、これから山頂にどんどん持っていこうと思います。

ちなみに100均のものです。

百蔵山 お雑煮

遊んでいる内にお雑煮が完成しました。大根と人参が花形に切られており、とても華やかな出来栄えになっていました。

百蔵山 お雑煮

お雑煮で乾杯という珍妙な行為をしつつ、和風だしと餅の香ばしさ薫りと共に頂きます。キンと冷たい空気、目の前には大きく聳える富士山という立地で食べるお雑煮は格別でした。

百蔵山 お雑煮

デザートも豪華にまとまり、ケーキ2種とゆうちゃんの北陸土産が出そろいました。

百蔵山ランチ

ウップ。

正月太りを登山で解消できない過多な食事でした。山でなら許されてしまうという浅い罪の意識は、登山者の業というものか。

百蔵山 山頂

一応、登山観点的なことで、山頂をお伝えしなければなりません。山頂には石碑があり、「百蔵大明神遺跡」がありました。なんのことかサッパリですけど。

百蔵山 山頂

この百蔵山周辺には、猿橋、鳥沢、犬目という地名と九鬼山(くきやま)という山があることから、童話の桃太郎になぞらえて地名が付けられたのではないかという伝承があったり、なかったり。

百蔵山 山頂

こじ付けでもいいから観光地化してしまえば、やったもの勝ちだと思うので、是非大月市にはPRを頑張って頂きたい。

申年の猿橋へ

百蔵山 山頂

13時47分 下山開始

恐ろしいことに山頂に2時間も滞在していました。というわけで、登山口とは別の方面へと下山を開始します。

扇山へと続く登山道は結構な急斜面でした。縦走は結構大変なのかもしれません。

百蔵山 下山

宮谷分岐から、「宮谷」へと下山します。

百蔵山 下山

落ち葉を舞い上げる山ガール風な写真を撮ってとちゅーたさんに言われました。

百蔵山 下山

「撮れた?」と圧倒的な目力で言われましたが、「すいません、微妙でした」と解答せざるおえない出来栄えでした。精進します。

百蔵山 下山

1月の山あいの谷は、14時になってくると暗さを増し、すっかり夕方の雰囲気に変わります。

百蔵山 下山

宮谷川沿いに下っていくと、いずれ舗装道路にぶつかります。

百蔵山 下山

14時25分 宮谷

下山は1時間でした。舗装道を歩いての駅までが長いのが大月周辺の山々なのですけど。

百蔵山 下山

後はGPSや街の看板を頼りに猿橋へと向かいます。

申年で猿橋

15時21分 猿橋

山頂と同じ時間をかけて猿橋に到着しました。本日の最終目的地です。

申年で猿橋

「岩国の錦帯橋」「木曽の棧(かけはし)」と並ぶ日本三奇橋のひとつで、広重の「甲陽猿橋之図」や十返舎一九の「諸国道中金之草鞋」などにその珍しい構造が描かれています。
長さ30.9m、幅3.3m、高さ31mのその姿は、橋脚を全く使わない特殊なもので、鋭くそびえたつ両岸から張り出した四層のはねぎによって支えられています。

申年なので、さぞかし賑わっていると思いきやガランとしていました…。12年に1度のチャンスなのにPRベタですね。

申年で猿橋

猿橋は設計者が猿が体をつないで作る橋を目にして参考にしたことから、その名が付けられたとか。

申年で猿橋

本当は参加者に企画意図を伝えず、実は申年だから猿橋だったんだ!!!!

という「猿の惑星」的などんでん返しをしようと思いましたが、すぐにバレてしまいました…。

申年で猿橋

大月市を流れる葛野川は、この界隈に来るとおなじみに通るので、懐かしい気分になりました。

猿橋駅

猿橋から猿橋駅へと歩きます。

駅までは15分と時間が掛かり、山より里を歩いている時間の方が長かったです。

猿橋駅

15時51分 猿橋駅

9時半にスタートして、約6時間20分の周回でした。登山道2時間、舗装道2時間、山頂2時間とバランスが取れています(ぇ

八王子ロマン地下

八王子駅で銭湯に入ろうという計画もありましたが、別にいいんじゃねということになり、南口にあるロマン地下というディープな場所で打ち上げをしました。

自分は風邪を引いていたので、ビール2杯飲んだらグロッキーとなり、早々に切り上げて帰宅しました。南口にお雑煮をまき散らすギリギリのところでした。

百蔵山の登山を終えて

百蔵山から見える富士山

山業界は日本百名山を初め、関東百名山、近畿百名山などのローカル名山、花の百名山、日本三霊山や奥多摩三山等の○○三山系。

コンプリート癖をくすぐる要素が満遍なく散りばめられています。徐々に穴が埋まっていく感覚は気分が良いものです。目的ができることはよいことですが、枠に捕らわれて旅をするのも、本来見るべきものを見失う可能性があります。

広い視野を持って、コンプリート欲を満たしつつ、自由な旅をしたいと思うようになりました。秀麗富岳十二景シリーズは遠ざかっていましたが、様々な登山と並行しながら、徐々にコンプリートを目指そうと思います。

百蔵山の集合写真

百蔵山はお正月の運動不足を解消するのにちょうどよいコースタイムでした。山頂には桜が植えられているため、4月中旬ごろに再訪するのも良さそうです。申年に猿橋を絡めた登山でしたが、猿橋の隣駅は鳥沢。申年の次は酉年…。2017年も来ることになるかもしれません。

百蔵山の地図はこちら

コメント

  1. 富士山をみながら の凧揚げの様子、お雑煮の彩り
    素敵ですねー!

    来年の新年登山ブログも楽しみにしてます。よいお年を!

    • >茶さん
      コメントありがとうございます。
      使い過ぎてダメになってしまった凧でしたが、新しく購入しました。
      これからガンガン使っていこうと思います。

  2. 「ロマン地下」….…わろた

    • >やま子さん
      八王子は東京の山登り拠点でもあるので、また行くことがあるかもしれません。

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