今回紹介するのは長野県塩尻市にある「東山食堂」のジンギス焼だ。
ジンギスカンと言えば、北海道で浸透しているイメージだが、本州においても東日本を中心にご当地ジンギスカンが存在する。とりわけ、山の麓にスポット的あるので、登山との親和性が強いグルメというのが自説であり、登山のグルメと言えるだろう。
今回は、登山に恵まれた土地である長野県のジンギスカンを食べに行った。
峠にある焼肉屋はうまいというジンクスがある。
東山食堂は長野県の諏訪と塩尻の境界、塩尻峠の塩尻側にある。どの方向に向かっても登山エリアがあるので、登山との相性がいい位置だ。
店内はとても広々してして、換気扇がたくさん設置されているが、換気ができているんだかわからないくらいに煙い。飾り気のなさが、田舎にある食堂の良さを醸し出している。
テーブルは油でべっとりしているメニューが置かれている。
事務用の付箋で売り切れを示しているのが面白い。牛メニューがメインではあるが、「ジンパ侍(ジンギスカン侍)」というLINEグループ名を展開している我々は「ジンギス焼(一皿800円)」コレ一択である。ジンギスつまり羊肉は、牛メニューに比べるとだいぶ安い。
食事メニューもあり、ラーメンは500円と格安。なめこ汁、野沢菜があるあたり信州のアイデンティティがある。
見たこと無いジンギスカン鍋が登場した。
初めての出会いに使用法がわからなかった。周囲を観察すると最上部は水が張っており、ここで野菜を茹でるようである。中段で肉を焼き、下段に脂が落ちる仕組みとなっている。セパレートされており、複数人で来ても「一人焼肉」状態となる。画期的なイノベーションだ…。
そして、ジンギス焼きが提供される。厚切りされた肉が7〜8枚乗っていて、キャベツともやしが付属する。なかなかのボリュームではないか。
ジンギスカンパーティの始まりだ。
この日は翌日に北アルプス常念岳の登山を控えていた。登山後に食べる飯もうまいが、登山前の決起会として食べる飯も甚だ美味しい。真上から見ると鍋の形が四葉のクローバに見える。幸運を運んでくれるかな。
大人3人できているが、この鍋は肉の取り合いで喧嘩にならずにいいね。まぁ、いい歳したおじさんが肉で争っていたら、かなり痛いけど。
鍋の形も特徴的ではあるが、このつけダレも相当に特徴的だ。味噌ベースのタレだが、にんにくがたっぷり含まれている。そして、独特のスパイスが配合されており、スタミナの塊のような味が、麻薬的にうまい。
肉質は正直なところ中の上くらいではあるが、タレによってランクアップしている。
味噌ダレを吸ったジンギスと白いご飯。それはもう人気俳優同士のマリアージュに等しい。ご祝儀を大盤振る舞いする親戚のごとく、ジンギス焼きをお替りしたのは言うまでもない。
おっと、忘れてはならないのがキャベツともやし。これを上段で湯がく。羊の脂で焼かないことによって、胃に負担がかからないのがいい。もちろん、焼いてもよいが。
満腹になってお会計。ジンギス焼きがメインだったので、一人3千円も行かなかったんじゃないだろうか。ちなみに、お土産の冷凍ジンギスも売っている。山で焼いてもいいな…。
嬉しいことに会計が終わったら、ソフトクリームのサービスがある。羊の脂でギトギトになった口の中をさっぱりした甘さが染み渡る。申し訳ないくらい嬉しいサービスだ。
山ではなく、東山職を目的地に設定してもいいくらいの店だった。実際、上の写真の青のボーダーは、ブログに良く出てくるSaku兄なのだが、ひと月後に再訪しているようだった。
散々、長野県に出向いていたが、この店がノーマークだったのが不思議でならない。またいつか、北アルプスか中央アルプスかはわからないが、この店を訪れようと思う。
翌日歩いた常念岳の日帰り登山の記事です。併せてご覧下さい。
コメント
面白い形状の鍋ですねー。
確かに取り合いにはならないけど、、、こう…なんて言うか…豪快さに欠ける気が。。
コメントありがとうございます。
見たこと無いので特注なんでしょうかね…。大丈夫です、味は豪快ですよ。