登山三浦・房総

【神奈川】ビートルズトレイル ~ 港南台駅から鎌倉駅へ、横浜の丘陵地帯を歩く旅

住宅街と富士山

2022年1月4日

神奈川県のビートルズトレイルに行ってきました。標高は横浜市最高峰の大丸山で156mです。

ビートルズトレイルは横浜市の円海山周辺の一部のコースです。港南台駅から大丸山と天園を経由して、鎌倉駅へ縦走するのが定番になっているようです。東京湾と富士山を眺めながら、高低差がなく、横浜とは思えない自然深さを味わえるトレイルです。

ビートルズトレイル

お正月は2年ぶりに実家に帰り、”僕はセイウチ”になったように怠惰な休日を過ごしていました。2022年の一発目は、年末に行った六国見山に引き続き、鎌倉トレイルに出かけ、運動不足の”デイトリッパー”になって横浜から鎌倉を旅をしてきました。

ビートルズトレイルについて

地図

ビートルズトレイルの地図

ビートルズトレイルは横浜市が提供している「円海山周辺マップ」に記載されています。

コースタイム

  • 11:24
    港南台駅

    10分くらい迷う

  • 11:54
    瀬上市民の森入口
  • 12:15
    いっしんどう広場
  • 13:01
    大丸山
  • 13:49
    天園休憩所
  • 14:10
    獅子舞谷入口

    とんかつ屋で食事

  • 15:37
    鎌倉駅

行動時間は4時間13分でした。

結構ダラダラ歩いていたので、実際に港南台駅から鎌倉駅までは2時間弱くらいではないでしょうか。

ビートルズトレイルの由来

The Beetles Trail

ビートルズトレイルは、カブトムシ(甲虫類)の道と言う意味で、イギリスのロックバンド「ビートルズ」とは無関係です。バンドのビートルズは「Beat(拍子)」と「Beetle(カブトムシ)」を掛け合わせた造語の「Beatles」。カブトムシの複数系が「Beetles」なので、英語表記にすると違うことがわかります。

ビートルズトレイル

港南台駅からビートルズトレイルの入口「いっしんどう広場」へ

港南台駅

ビートルズトレイルの最寄り駅はJR根岸線の港南台駅です。

根岸線は横浜中華街で降りることはありますが、それより先まで乗るのは初めて。横浜のベットタウンとして存在する街なので、日常生活では無縁の駅です。

横浜から港南台までの“山の乗車券”代は308円でした。

港南消防署港南台出張所

駅からビートルズトレイルの入口へは、20分そこそこ歩く必要があります。トレイル入口がデカデカと案内されているわけじゃないので、「横浜市消防局 港南消防署港南台消防出張所」にナビしていくのが確実です。

正式には「ひよどり団地入口」がスタート地点らしいですが、序盤の眺めが良いのが消防署の方です。

ポッドキャストで年末に開催していたM-1関連のラジオを聴きながらぼーっと歩いていたら、普通に迷いました。”昨日”、プランを立てて全然調べてませんでしたからねぇ…。

消防出張所の脇にある坂道を登るとハイキングコースを示す看板があります。ここを左に曲がっていくと、ビートルズトレイルへと進入していきます。

港南台から見える富士山

2022年の初富士。

振り返ると冬らしい綺麗な富士山が見えました。2022年は雪に恵まれて、数年ぶりの好条件な雪山シーズンと噂されていますね。そんな中、自分は老朽化のため装備をポイポイと捨ててしまったので、雪山に行けませんけども。

ビートルズトレイルへ

しばらくは舗装道を歩いていきます。立入禁止を大げさに強調する畑があったり、ボロボロの秘密基地のようなものがあったり、”マジカルミステリー”な道でした。

円海山の山並み

これから歩く山並みが見えます。フラットで歩きやすそうです。

この周辺は円海山えんかいざんと呼ばれる丘陵地帯で、横浜市民にとっては馴染みある場所らしいです。遠足とかで訪れるのでしょうか。円海山は私有地なので、立ち入りできないらしいですけども。

冬の富士山

緩やかに坂道を登るにつれて、先ほどは電線越しに見えていた富士山が、クリアに見えてきました。

ビートルズトレイルの看板がありました。ビートルズトレイルの表記はないけど、色分けがされているます。ビートルズトレイルはA1からA12まであり、緑色が設定されています。

ビートルズトレイル

まずは、いっしんどう広場を目指すのですが…。

いっしんどう広場

ものの数分で到着しました。森の中に作られた静かな広場でした。

円海山のビートルズトレイルは自然豊かなトレイル

円海山周辺の市民の森 案内板

A2を示す案内図がありました。現在地が表記されているのはありがたいです。

円海山周辺の市民の森 案内板

AからHまで、トレイル1、ハイキングコース1、ルート6の8つの道が整備されています。これを全部を歩くのは大変なので、ルートは無視して、次は「六国峠ハイキングコース」を歩いてみよう。

関東冨士見百景

この場所から見える富士山は、「関東の富士見百景」に選定されているようです。看板から200m戻った場所らしいので、入口付近で見た風景です。

ビートルズトレイル

いっしんどう広場から、いよいよトレイルコースへと入って行きます。ほとんど平坦で、歩きやすいコースです。

ビートルズトレイル

セミの一生を知っていますか?

ちょっと悲しくなる”In Semi Life”を説明する看板がありました。学習要素のある看板があるってことは、横浜市内の児童が遠足で歩くのかな?

個人的にはセミよりも、赤に色づくモミジが、年を越していることに驚きました。山の中で、1月に紅葉を見るのは初めてです。

武蔵と相模の国境

円海山の尾根道は、かつて武蔵と相模の国境だったようです。今でこそ気軽なハイキングコースですが、昔の人は国をまたぐ交易に使っていたんですねぇ。と、歴史に思いを馳せながら、歩いてみるのも面白い。

ビートルズトレイル

尾根道の両端には住宅街があるとは思えないくらい自然が濃いトレイルです。そして、サッカーボールをドリブルしながらでも走れるんじゃないかと思うくらいに平坦。

円海山周辺の森

かながわの美林50選

まるで、”ノルウェイの森”くらいに美しい森ってことなのだろうか。確か真鶴半島をハイキングした時にも見かけた気がする。結構な数を歩いているが、視界に入らないのかな…。

歩きやすい割には、人があまり歩いていません。登山口まで距離があるのがネックなのか…。

住宅街と富士山

整然と並ぶ住宅と、丘の向こうに富士山がドーン。

小さい山の上に立つ鉄塔が気になります。立入できるかはわかりませんが、小学生だったら絶対あそこで遊ぶだろう。

住宅街と富士山

一軒家、団地、一軒家。いろんな山頂から富士山を見てきましたが、”富士山こそ全て”と言いたくなる、これまた日本的な風景です

夕日の時間とか、夜に見に来ると綺麗な写真が撮れるかも。

横浜市の最高峰、大丸山からは横須賀方面の展望

大丸山の分岐

横浜市最高峰を示す大丸山の看板がありました。

大丸山に続く階段

大丸山への登り階段。

短いですが心臓破りの傾斜で、トレイルで唯一、息が乱れるポイントです。

大丸山の山頂

正月明けの訛った体に、この急な階段は効果は抜群なようで、脳内では”助けて!”と叫びながら登り切りました。

横浜市最高峰 大丸山

横浜市最高峰の大丸山に到着しました。標高156mです。

中心地にあるランドマークタワー(高さ296m)より低いんですけど。そして、横浜市の最高地点は鎌倉最高峰の太平山から少し下った場所、実に中途半端な位置にあります。

大丸山の展望

横浜市最高峰ではあるけど、横浜方面の展望は開けていない皮肉。

南側の横須賀方面の展望が優れています。横須賀ってアメリカ文化が濃いし、リヴァプール感あるよな。奥には、千葉県房総半島の鋸山富山が見えていました。千葉の山登りたいけど、意外と遠いんだよな…。

大丸山の展望

三角形の屋根の建物は、シーパラダイスがあるあたり。子供の頃、3~4回行ったなぁ。バイキングに乗ってゲロ吐きそうになった思い出があります。

大丸山の山頂広場

この日はやたら、家族連れが多く、小さい子供が走り回っていました。

こんなところで、写真なんか撮っていようものなら、「あの人に近づいちゃいけません」と、”丘の上にいるばか者”とさかねないので、山頂から退散します。

ビートルズトレイル

”バック・イン・ザ・ビートルズトレイル”に合流し、先へと進みます。

天園に近づくと切通しのようなロックな道に変わる

横浜自然観察の森の分岐

横浜自然観察の森の分岐と合流。ビートルズトレイルは自然観察の森でゴールですが、天園方向へ進んでいきます。なので、ビートルズトレイルはここで終了です。

関谷奥見晴台を通過。大丸山とほぼ変わらない風景でした。

天園へ

天園に近づくにつれて、岩を削った道、切通しのような道へと変化してきました。こっちの方がロックなので、ビートルズトレイルっぽさはある。

地面もまた土から岩へと変わります。

天園へ

”太陽の明かりがやってきた”ので、岩にこびりついた苔が輝いて、遺跡っぽさを演出してくれます。

墓地

進行方向右手に展望があり横浜霊園のビューイング

天園までは緩やかな登りが続き、気が付けば天園休憩所への分岐まで到着しました。

天園休憩所

鎌倉ハイキングでは何度となく訪れている天園休憩所。オジサン達が目の前で酒盛りしていましたが、立入禁止になってました。おでんでも食べようと思っていた”自分を悲しませないでくれよ”。

天園休憩所の先にある岩の上から富士山の見納めです。

天園分岐

鎌倉へ下山。

瑞泉寺方面は、現時点では立入禁止になっているので、獅子舞経由で下山します。歩き足りなかったら、天園ハイキングコースに進み、北鎌倉駅を目指してもいいかも。

獅子岩

獅子舞の名前の由来になっている獅子岩。

この周辺は紅葉の名所になっており、半月前に訪れていました。

獅子舞谷

12月中旬の紅葉ピークから年をまたぎ、さすがに全ての葉が散っていましたが、沢の下流に一本だけ紅葉するモミジがありました。

獅子舞谷の紅葉

トレイル上でも一本だけ紅葉してましたが、年越し紅葉が見れて、少し得した気分です。

獅子舞谷コースの入口

獅子舞谷を下山し、山歩きは終了です。ここからは、鎌倉駅方面へと20分程度歩いていきます。

鎌倉駅前のかつ亭「あら珠」で、ジューシーなトンカツ定食

鶴岡八幡宮

鶴岡八幡宮を見てみたら、さすがお正月、参拝客で賑わっていました。

出店で買い食いしたい気持ちがありましたが、今日はどうしても豚カツが食べたい気分だったので、我慢しました。

鎌倉 あら珠

本日の鎌倉グルメは鎌倉駅前一等地にある「鎌倉かつ亭 あら珠」です。相場よりお高い店ですが、GoToEatかながわクーポン(※既に完売)の後ろ盾により、入店する決意が出来ました。

鎌倉 あら珠

御替わり自由のキャベツが嬉しい。

ブラッドオレンジのドレッシングが絶妙で、無限に食べられる。そして、自分でするタイプの胡麻が提供されるのも良い。

鎌倉 あら珠
きなこ豚のロースカツ定食(1980円)

奮発して注文した宮崎県ブランドのきなこ豚のロースカツ定食。お正月はサッパリしたものが続いていたので、脂っこいジューシーなものが食べたかったんですよ…。

この豚が高いだけで、他の定食は1200円前後なので、鎌倉一等地の立地を考えれば高くないかも。

鎌倉 あら珠

“ヘイ・ジューシー”と思わずこぼれる脂身が最高に旨い。摺りたての胡麻とソースで、ご飯が進みます。

ついうっかり辛子を大量に食べてしまい、罰ゲームで辛子シューを食べた芸人くらいにえずいてしまい、店員さんが何も言わずに水をそっと出してくれたのは良い思い出です。

鎌倉 あら珠

正月でたまった肉欲を発散することが出来ました。2022年の上げて(揚げて)いきましょう。

鎌倉駅

本日の旅も”ジ・エンド”。

鎌倉駅にも見慣れてきたなと思いつつ、横須賀線に乗って帰りました。小出しに歩くより、色んなコースを接続させて歩いてみようかな。

ビートルズトレイルを終えて

獅子舞に残っていた紅葉

ビートルズトレイルは高低差こそないものの、12キロ以上を歩く、意外と”長く曲がりくねった道”でした。なので、正月三が日の運動不足を解消するのにちょうど良いトレイルで、リフレッシュすることができました。

住宅街と富士山

難点を上げるとすれば、駅からトレイル入口が、始まりと終わりでそれぞれ徒歩20分以上かかるダルさはあります。ただ、横浜市内にありながら自然に囲まれえて、とても良い”人生の一日”を過ごせました。

ビートルズトレイルで聴いていた音楽プレイリスト

この記事、ところどころで無理やり感がありごめんなさい。

おまけで、こちらがトレイル中に流していたプレイリストになります。

鎌倉ハイキングのまとめ

鎌倉&三浦半島の地図はこちら

コメント

  1. このルートを知った経緯を教えて欲しいぐらいマニアックですねー。
    こういうの、けっこう好きです。

    • コメントありがとうございます。
      朝起きたら、このルートが降りてきていました。
      というのは冗談で、天園ハイキングコース(鎌倉アルプス)を歩いていた時に看板に表示があったので気になっていました。
      ハイキングコースは熱くなる前までにいろいろ歩く予定です。

  2. 港南台で生まれ育ちました。なんとなくハイキングコースがあるのは知ってましたが行ったことがなかったです、こんなにイイ感じだったんですね。小学校の校歌に円海山が入っていたのもあって懐かしくてコメントしちゃいました。たまには港南台に帰って地元を歩いてみようと思いました。

    • コメントありがとうございます。
      港南台の出身なのですね。内陸県出身の自分としては、海が近い環境が羨ましいです。
      円海山って校歌になるほど、有名な山なんですね。

      自分はお気に入りのコースで、3回歩いています。ぜひ、歩いてみてください。

  3. […] コースは以下を参考にさせて頂きました。 https://my-roadshow.com/mountaineering/beetles-trail/ […]

  4. […] コースは以下を参考にさせて頂きました。 https://my-roadshow.com/mountaineering/beetles-trail/ […]

タイトルとURLをコピーしました