皇海山登山を計画されている方へ重要なお知らせ(令和2年3月3日)
登山口までの栗原川林道につきましては、度重なる台風や大雨による路肩崩落等の被害、年月の経過に伴う岩盤の脆弱化による落石の増加等により、安全な通行の確保が図れないことから、今後通行することができません。
そのため、皇海橋の登山口からの入山はできませんのでご注意ください。
沼田市のホームページより(現在記事は削除されています)
「な、なんだってー!!!」
これによって、皇海山の群馬県側からの登山は不可能となり、栃木県側からしか入山できなくなりました。歩行距離にしてざっと4倍、登頂難易度は日本百名山で一気にトップクラスになりました。
日本百名山の登頂にこだわる登山者にとっては悲報です。
栃木県側から登る皇海山のクラシックルートの過酷さ
皇海山のクラシックルートの感想で、2015年の5月に登りました。
当時は登山イケイケで「俺たちならチョロい」と息巻いて登りましたが、見事ボロボロにリンチされました。自分史上最もきつかった登山の一つです。
遭難と滑落、どっちも発生しやすい登山ルートです。
日本百名山の登頂難易度で言うと、平ヶ岳を抜いてトップではないでしょうか…。色んな条件によってどれがキツイかは変わりますが、山小屋は序盤にしかなく、山頂まで休まるポイントは全くありません。
皇海山登山の難易度を少し下げる方法
コースの序盤ですが、宿泊可能な庚申山荘があります。前泊して体力に余裕を持たせ、早朝に出発しましょう。布団は備え付けがあるらしく、また、宿泊装備だけ置いていくことが可能です。
庚申山→鋸山→皇海山と順番に登りますが、コースタイムが膨らむので、庚申山のお山巡りコースはスルーしましょう。庚申山は単体で訪れるべきだと思います。この山にしか咲かない食虫植物「コウシンソウ」を目当てにするもの良いです。
少し肌寒いくらいの季節がいいです。コース上に水場は皆無で、夏は水分をたくさん持たなければなりません。また、藪の多いコースなので、秋になると踏み固められて、歩きやすくなっていると思います。
5月下旬に行きましたが、笹藪が濃すぎて道がわからず、何度も迷いました。残雪も厄介です。
栃木県側から登る場合、皇海山はどうしても厳しい道のりです。松木渓谷から登るルートもありますが、さらにエキスパート向けの登山道らしいです。
皇海山のアクセスは、マイカーの場合、アクセスは奥日光に行くより近く、何ならわたらせ渓谷鉄道と言う秘境路線で行くことが可能です。
栃木県が皇海山の登山道整備をするかも?
本年度11月末までの日光署管内の山岳遭難事故は15件、4人死亡。4人のうち3人が足尾地域の皇海山、庚申山で亡くなっている。 田中宏充観光経済部長は「県内でも難易度が最上位の山。来年度以降、分岐点の草刈り、道標整備などを重点的に進める」と述べた。多言語対応している市のホームページに登山道の情報も掲載していく。
下野新聞より
2019年12月の下野新聞で、上記の記事を見つけました。
もしかすると皇海山の登山道の整備事業が、2020年から進められるのかもしれません…。少しだけ朗報です。
皇海山の登山記事をチェック
皇海山の登山記事です。
意気揚々と旅だった若者たちが、皇海山にやられ、徐々に壊れ始めていく姿をご覧ください。
群馬県側からの短縮コースも登ってみたかったので大変残念に思います。栗原川林道は悪評名高い、超ダートな道が1時間以上続く林道。体験してみたかったです。
山頂の展望はゼロ。日本百名山という看板が無かったらとっくに荒廃している山かも知れません。栃木出身の自分としては、窮地に立たされた皇海山を忖度していこうと思います。
祖父が足尾銅山で働いていたこともあり、足尾という町、また皇海山は思い入れがある山です。
最新情報をこのような形で発信させてもらいました。
コメント
RVとかに乗り換えたら噂の林道を通って登りに行きたいと思っていましたが…まさか廃道になってしまうとは。。
需要見合いで廃道になるところ、今後は増えて行きそうですね。。
>コメントありがとうございます。
非常に残念です。
登山口まで伸ばす道路計画があったとしたら、「もっと予算使うべきところがあるだろ」となりそうですよね…
2015年の貴殿のブログを読んで昨日皇海山に行ってきました
ブログの内容が大変参考になりました。特に六林班峠から先のルートはシビレましたね。山荘が消えた、とか タイムループしてるんじゃ、とか言いながら「おかーさーん」と言ってた隊員の方を思い出しました。強く共感しました。
コメントありがとうございます。
少し古い内容ですが、参考になり良かったです。
現在は背丈まである笹は刈払われていると聞きました。
峠からのルートは本当にきつかったのを覚えています。