2013年8月7日
山形県にある出羽三山の一つ羽黒山(はぐろやま)に登ってきました。標高414mあります。
出羽三山は、月山(がっさん)、湯殿山(ゆどのやま)、そして羽黒山からなります。東北の山岳信仰、俳人の松尾芭蕉が訪れた地として有名です。出羽三山の中で羽黒山は、市街地に近く参拝客が一番多いです。
山岳信仰の地ということで、普通の神社とは違いとても長い階段が待っていました。
2013年真夏の東北旅の2日目スタートです。
羽黒山(出羽神社)参拝
プロローグ
漫画家は連載当初の絵とだいぶ違う場合がほとんどです。
どんな人気漫画家でも連載を重ねるごと絵が成長し、安定へと向かっていきます。多くの場合、輪郭が筆圧が濃い太いラインから、無駄のないシンプルで細いラインに変っていきます。例を挙げるとキリがないので割愛。
それと同じく文章の書き方もだいぶ変わりますね。ブログを開始して3年経った今、それを感じています。3年前の登山記事の文章を読み返すと「ひどい文章だな…」と思います。中学生の頃にノートの隅に書いた、オリジナルキャラクターの設定資料くらいに恥ずかしいです。
インターネット上に公開している以上、金曜日の夜に駅のホームにある吐瀉物のような文章を放置するわけには行かず、暇を見てはこっそりと書き直しています。
きっと、今書いている文章も3年後、5年後には「なんだこれは…」と思っているんでしょうね。
羽黒山に行った前日は、庄内平野の北に位置し秋田県との境界にある鳥海山(ちょうかいさん)に登りました。

もし、登山にも興味のある方はご覧ください。
宿坊で迎える朝
爆睡。
前日の東京からの深夜移動と鳥海山の登山の疲れで、夜10時前には消灯しました。
お盆に田舎のおじいちゃんとおばあちゃんに親戚一同が介する家のように見えますがちゃんとした宿です。
宿坊と呼ばれる参拝者のための宿泊施設です。宿坊と呼ばれるところには初めて泊まりましたが、民宿と限りなく一緒。
山形の山沿いは、真夏にもかかわらず朝からとても涼しいです。
朝は精進料理でした。おかずが多いので、ご飯がすすみました。
参拝者向けの道具を販売していました。
修行者が着る白装束が非常に欲しいところでしたが、予算オーバー気味だったので泣く泣く我慢です。
夕食抜きで、5000円(?)でした。
ただ、部屋同士の防音はレオパレス以上に全くないので、色々と気をつけてくださいね!
朝食を食べ終えて出発。
宿で飼っている柴犬に挨拶されました。(吠えられる)
宿に車を置かせてもらい、歩いて数十秒で羽黒山の入口があります。
ちなみに出羽三山の歴史は、出羽三山神社のページやウィキペディアでも参考にしてください。全然、わかっていないもので!
羽黒山参拝へ
出羽三山は月山を一番上位として見ているのですね。
門をくぐるとそこは遥か遠く月山まで神域です。
いざ入山です。
登ると思いきや最初はくだり。
足腰の弱い高齢者はちょっと最初からきつい階段ですね。
ちなみに山頂にある神社まで車で行くことが可能です。
くだりきった場所には祓川(はらいがわ)と須賀(すが)の滝があります。
川のせせらぎが心地よく、高い杉がはえていることで光りが差し込まないため苔がむしています。
そのため、ちょっと滑りやすい箇所も。
天然記念物の爺杉。
他の杉と比べて幹が太いです。
てくてく。
羽黒山といえばこの国宝である五重塔。
東北仏教を象徴する建造物です。
杉林のなかに建立しており、その姿は信者でなくても神聖に感じるほど。
五重塔を過ぎると山頂までの長い登り階段がはじまります。
先が見えないほど階段が伸びています…。
一の坂、二の坂、三の坂と試練が続きます。
真夏の低山の登り。
言うまでもなく、すぐに汗だくです。
とは言え山形の山間部なので、都内よりは断然涼しいです。
だけど暑い!暑い!
杉の間から景色が見渡せ、海岸線がはっきり見えました。
二の坂の途中には売店があり、あまりにも汗が滴り落ちるので、うさぎ柄のガーゼ手ぬぐいを購入しました。
従業員のおばちゃんが冷たいお茶を出してくれたので、喉も生き返りました。
試練は続く。
山頂鳥居までようやく辿り着きました。
なかには月山でも登っているのかと思うほどの登山スタイルで登っている人もいました。また、トレランをやっている人も。
羽黒山頂上の出羽神社(いではじんじゃ)に到着。半分改修工事中…。
出羽は「でわ」と「いでは」の二つの読み方があるようですね。
灯篭の穴が三日月形をしていて可愛らしい。
威厳のある出羽神社の狛犬。
月山神社、湯殿山神社、出羽神社の3つの表示がされています。
やはり月山神社は3つの中で上位なのですね。
雷様が睨みつけてきて怖い…。
ちなみに月山は2011年の8月に登っているので、興味あればご覧になってください。
記事:【東北】月山 日帰り登山 ~ 8月の終わりに大遠征、日本の美しき月面の旅
記念撮影。
真冬、月山や湯殿山は豪雪で参拝は到底不可能で、この羽黒山はできるようです。
それでも、敷地のほとんどが雪に埋もれてしまうようです…。
モンスターボールに見えた。
松尾芭蕉の像がありました。
この羽黒山では「涼しさや ほの三か月の 羽黒山」と言う句を残しています。
「俳聖芭蕉」と書かれているこの像、ぱっと見たとき「桃(もも)聖芭蕉」と読んでしまった…。
最上川をどんぶらこどんぶらこ…。
参拝を終えて、同じ道でくだります。
地元の小学生がたくさん登ってきます。
時間的に観光客が押し寄せる時間なので、どんどん登ってきます。
下山時に何人かに「後どれくらいかかりますか?」と尋ねられ、その人達は決まって疲労困憊状態でした。運動不足の人だと片道コースタイム1時間かかる階段は厳しいでしょう。
庄内柿のかき氷
下山完了です。
ほどよく疲れたので、入口付近にある店で休憩しました。
なんか色々そそられる。
売店と食事スペースが併設していて、観光地によくある店構え。
看板猫がお出迎えをしてくれました。
見知らぬ汗だくな客が来ても逃げません。
おさわりもオーケー。
潤い。
庄内柿がこの地方の名産品らしく、その柿を使ったジェラートとカキ氷を頂きました。
ジェラートは濃厚な柿のシロップ、カキ氷はふんだんに柿のスライスが乗っていて美味しかったです。
氷菓子と柿の組み合わせは滅多に見かけないですね。
店で日帰り温泉を紹介してもらい市街地方面へ移動。
途中に出羽三山の大きな鳥居がありました。
鶴岡市の「やまぶし温泉 ゆぽか」です。
これまたお安い400円という入浴料。露天風呂が広く、気持ちよかったです。
日本海を見たくなり少しドライブしながら海岸線に行ってみようということになりました。
駐車場に車を停めて記念撮影でもしようと思ったのですが、そんなことできる状態にないくらいに混雑していました。
海岸の向こうには大きくそびえる鳥海山。雪の残る季節にこの角度からの写真をよく見かけます。
海水浴客でごった返していました。
きっと、月山と鳥海山の登山者の10倍以上の数ですね。
というわけで、1泊2日の山形県(ちょっと秋田県)の登山ツアーは終了で、宇都宮へ向けて帰ります。
山形自動車道の寒河江サービスエリアは必ず立ち寄りたい場所のひとつです。
名物はさくらんぼのソフトクリームとたまこんにゃく。
ここのからしは書いてある通りに強烈な辛さで目が覚めるんですよ。
今秋、月山に再訪したのですが、このたまこんにゃくを食べています。
からしをつけ過ぎ、それが器官に入り込み、嗚咽するほど苦しんだのは少し未来のお話。
たちとは宇都宮駅で別れ、そのまま電車で東京へと帰りました。
本当は1日有休をとって、栃木でゆっくりしたかったのですけど…。
羽黒山(出羽神社)の参拝を終えて
月山は東北を代表する山の一つで、日本の古くからの信仰の歴史に欠かせない山です。
登山としても観光としても一度は行っておきたい場所です。
出羽三山のうち湯殿山はまた訪れたことがないので、湯殿山から月山に登る修験道ルートをいつかは訪れたいです。
鳥海山そして羽黒山。
東北は山形県の1泊2日遠征はたいへん素晴らしいものになりました。東北の山は来る度に色を変えた感動を与えてくれます。
何度でも登りたくなるし、来る度に登りたくなる山が増えます。
さて、次はどこへ旅にでかけましょう。
コメント
過去記事を読ませていただいているうちに、この記事にはコメントが付いていないことに気付いてコメントしています。旅行記事として面白いと思うのですが、ガッツリ登山の方が人気あるんですかね。写真も、斜めにカメラを構えて背の高い被写体を画面いっぱいに入れているものが多くて面白いと思います。
そして、今頃のご挨拶になって恐縮ですが、リンクを張っていただきありがとうございます。私は、週末に天狗岳に登頂を果たしました。今期の雪山の目標達成です。強風が厄介でしたが。Veryblueさんの雪山記事に期待しております。
>icyfireさん
コメントない記事にコメント頂きありがとうございます!
観光記事を充実させて、山ばかりでないことをアピールする作戦が失敗に終わっているようです。
月山を登るのであれば出羽三山神社は欠かせませんからね。
天狗岳の登頂おめでとうございます!
自分も来年には縞枯山~白駒池~天狗岳といった具合に縦走したいです。
今年は12本爪を使ったのは結局12月の谷川岳だけで、あまり活躍しておりません…。
どちらかと言うとスノーシューメインの登山が多かったです。来年はちゃんと使いたいです。