2012年6月10日
山梨県の滝子山に行ってきました。標高は1620mです。
中央線沿いに位置していて、大菩薩嶺の南部に位置しています。また、秀麗富嶽十二景に選定されていて富士山が綺麗に見える山です。
周りの皆は、登山ハイシーズンの夏に向けて着々と始動しているようです。テントを購入したとか、ザックを新調して70リットルを買ったとか、今年は北アルプスに何泊するとか言う声が聞こえてきます。
……かく言う自分は、全く計画を立てていません(ドンッ!!!)
このまま何も予定も立たないまま、夏は引き篭もることになってしまうのか。
そして、今回この山で偉大な記録に挑戦して来ました。
滝子山 登山
2012年6月10日日曜日、日本時間16時---
登山史における、新しい記録が生まれた瞬間である……
時間をこの日の早朝に戻します。
新宿駅バスターミナルから滝子山へ
日本全国梅雨に突入しました。
登山の最大の天気はやはり天候。ここ最近の週末は、悪天候に見舞われています。この週末は日曜日は何とか天候が回復しそうな予報が出ました。
日曜日は夜に予定があったので、短時間で帰って来れそうな山を単身登ることを決定。まぁ、決めたのは朝起きてからなんですが・・・。
そして、以前から練っていた壮大な計画を実行することにしました……。
その計画とは、自宅の玄関を基点に完全縦走!
……いやこれ結構難しいんですよ?全く違う道で自宅まで帰ってくるのが、そもそも不可能な人多いだろうし。
世の中には、無酸素エベレスト登頂や8000m峰単独制覇など凄まじい記録と比べると霞むのは当然ですがね。
6時40分 新宿駅西口
小市民的な記録ですが言ったもの勝ちなんですよ。
東横線と山手線を乗り継ぎ新宿へ。朝出かける前に高速バスの予約を済ませておいたので、列に並ばずスムーズにチケットを購入。
7時発の甲府行きに乗り込みます。
高速バスで登山しに行くこと自体がすごく久しぶりです。
ジョニ・ミッチェルの「Both Side Now」(邦題:青春の光と影)を聴きながら、車窓から景色を眺めます。
憂鬱な曇り空の天気にぴったりの曲です。
幾重になびく天使の髪、アイスクリームのお城が浮かんでいる、羽の渓谷があちこちにあって
私はそんな風に雲を見ていた
でも今は太陽を雲が遮って誰の上にも雨を降らせ、雪を降らせている
私はいろんなことをするつもりだったけど雲に行く手を邪魔された
物事の持つ2面性を捉えた内容で、アコースティックのとても優しい曲です。
8時20分 中央道笹子高速バス停留所
高速バスBS「中央道笹子」で下車します。
当然、こんなド田舎の周囲に何もない停留所に降りるのは自分ひとり。
滝子山登山口は、JRの駅から歩くより高速バスの停留所で降りたほうが30分くらい短縮できるようです。
ちなみにお値段1450円で、新宿発の電車より300円くらい安いです。
中央道の真上にかかる高架の上で、山崎パンの名作チーズケーキ蒸しパンを朝食代わりに頬張ります。
山頂付近には雲が掛かっていて、やっぱり曇りの予報どおり期待できそうにない天気です。
あまり縁がなかった中央線沿線沿いの登山。
1月の高川山以来になります。
滝が繰り返される登山道は新緑が爽やか
しばし舗装道を歩くと登山口に到着しました。
既に暑くて参ります。
滝子山の名前の通り、大小様々な滝が存在するようです。
なので水量も豊富。しばらくは沢伝いに登っていく事になります。
木漏れ日の陽だまりが照らす、心地よい林道を歩いていきます。
前日降った雨が、新緑の葉っぱに水滴のアクセサリ。
気温は6月なので蒸し暑いのですが、沢沿いなので川の流れの音と涼しい風を送ってきてくれるので、あまり気になりません。
水辺で少し休憩すると涼しさで汗も乾きます。
三丈の滝。
赤い山つつじが咲いてます。
バスで着たためか誰ともすれ違いません。
一人静かな道を楽しみます。
大きな一枚岩を流れる滝がありました。こういう場所なら沢登りも楽しそうだと思ったり。
中腹に差し掛かってくると植生が変わり、ぶなの木が綺麗な場所に出ました。
この滝子山は平坦な登りがずっと続きますね。
縦より横にずっと移動してる感覚で、本当に山頂につくか疑問になるレベル。
登山道の脇には、砂地を流れる川が流れてます。
手ぬぐいを洗って汗を拭きます。
手ぬぐいは水はけがよくて、汗拭き、防寒、日除け、登山後の温泉に使える登山の万能アイテムで、自分には欠かせない必需品です。
陽だまりと新芽。
またまた、コース様相が変わって広い草原がある出ました。グリーングリーンしてるいいコースです。
うつぼみたいな花。
名前が出てこない・・・・。
小さい神社がなんの前触れもなく登場。
山頂へ続く最後の分岐に到着です。ここから山頂までは目と鼻の先。
一気に登ります。
滝子山の山頂に到着です。
先客は、老夫婦2名と単独の中年女性1名。そして着くと同時に雨が降り始める・・・。
か、勘違いしないでよねッ!
秀麗富嶽だからって富士山の景色を期待してたわけじゃないだからッ!
山頂は紫と赤のつつじが咲き乱れていました。
雨も降ってきたのでセブンイレブンで買った、サンジの特性ピラフおにぎり(漫画ワンピースのキャラクター)で簡単に昼食を取りました。
初狩駅方面へ下山を開始します。
どうやら山頂だけ雨が降っていたようで、歩いて数分でご覧のように陽がさしてました・・・。
しばらく歩くと檜平(ひのきだいら)に出ました。
遠くの山々も雲に覆われてるので全然景色わからない。もう、さっさと帰りたい。
大鹿林道方面へ。
台風が通過したんじゃないかってくらいに道が荒れていました。
このくだりの道は特に特筆するべき箇所もなく、急な坂がずっと続きました。
退屈で途中で幻聴が聞こえたくらい。
後ろの方から、親子ずれの声が聞こえてきたので振り返ると誰もいなくて・・・・怖い思いをした・p・
そして、ようやく舗装道に出ました。
この辺の地図は持っていないためガイドブックを持ち歩いてます・・・。
重いんだなこれが。
山から下りて、文明象徴アスファルトに到着。
ここから初狩駅まで3.5キロと結構距離を歩きます。
あ…。
電車が行ってしまった…。
初狩駅に到着したのは13時30分。
ちょうど東京行きの電車が出てしまったので、40分ほど待つ羽目に・・・。
駅ホームの休憩所でこっそりアンダーウェア類を脱いでお着替え。温泉入れないのはこの時期辛いです。
14時ちょっとすぎに高尾行き電車が到着しました。
その後は、新宿は経由せず立川から南武線で自宅まで帰りました。無論、朝に乗った駅ではなく、その隣駅で降りて完全縦走を達成したわけです。
新たな伝説を生んでしまった…。
最後の最後で、自宅の塀を乗り越えなければならなかったのが最難関箇所でした。ただでさえ、高橋容疑者逃亡中で警官が多いのに。
帰りに溝の口でラーメンを食べて帰ろうと思い探していると、千駄木店で並んだ記憶のあるTETSUがあったので寄りました。
味が全然違った気がします。
おまけ – 鎌倉散歩編
これは登山前日の雨の土曜日。
こんな天候の日はしけた山になんて行かないで海に限ります。と言うわけで自称湘南ボーイの僕はいざ鎌倉へ。
この時期はあじさいが見頃なので毎年行ってます。
都内から1時間でアクセスできる鎌倉はいつまでたっても人気の観光スポット。
雨だと言うのに人が多いこと。
雨がしとしと降る中、まずは鶴岡八幡宮へ。
鎌倉時代といえばいい国(1192年)作ろう鎌倉幕府で習いましたが、今は違うんですね。1185年に誕生したのが有力だとか・・・。
雨の日にコンバースはいてきたのは失敗だった。水が入り込んでグチャグチャ。
雨の八幡宮も乙なもんですね。
巫女さんの赤い袴に、赤い傘が素敵すぎる。
鼻緒も赤だし、髪留めも赤だ・・・。
中央では神前結婚式が挙げられてました。
鎌倉には手ぬぐいやがあって、もうたまりません。
手ぬぐいカフェなるものがあるらしいので今度行ってみたい。
お昼を食べに江ノ電に乗って海沿いの町、腰越まで移動。
いつものしらすやです。
12時ちょうどに到着しましたが、40分くらい待たされました。相変わらず人気の店。
海も近いので少しブラブラしながら待てます。
店内は、貝で創作されたインテリアやランプがあってこだわってますね。
シラスづくし定食1700円。ご飯お替り自由。
これでもかってくらいシラスが入ってます。味噌汁の具もシラス。
女性一人じゃ食べきれない量かと。
生シラス美味しいよ美味しいよ。
生姜がなくても全然生臭くないんですよこれが。
腹苦しい・・・・。
また江ノ電に乗って鎌倉方面へ戻ります。そんで、極楽寺で降りました。
鎌倉はほんとに絵になる街ですね。
鎌倉を舞台にしたドラマや漫画が多いのもうなずける。こんな街で青春が送れた人は幸せですね。
鎌倉観光の案内で大抵使われている、あじさいの咲く階段の向こうに由比ヶ浜。成就院からの眺めです。
休日なので凄い人です。夏休みの富士山じゃないんだから・・・。
あじさいのピークは6月下旬なので、満開ではないですがそれでもこんなに咲いてる時期に来たのは初めて。
傘がぶつかって大変です。
いつもお土産にこのお店の力餅を買っていきます。
赤福が好きな人にはオススメですね。
コーヒー屋で一服して江ノ電で帰ります。
江ノ電って何回乗ってもワクワクする電車です。この電車に乗るともっと色んな電車に乗ってみたくなるんだよなぁ。
滝子山の登山を終えて
山のブログのはずなのに海の記事も混ぜ込むとフリーダムっぷりですが、陰鬱であるはずの梅雨期を満喫している感を出してみたかったからです。
6月は梅雨の天候の影響で登山のしにくい時期です。そんな雨の日には登山を取り止めて、ふらっと雨の街を散策してみるのも楽しいですね。
下山時に見つけたコイツ。
また、今年も本格的な夏がはじまりますね。
夏に向けて動き出さなきゃな……。
コメント
こんばんわ。
梅雨ですね。 レインウェアに当たる雨音が私は好きです。
VERY BLUEさんは、いつものどういうふうに山を決めるんですか??
直感? それとも本を適当に開いて、そのページの山とか?
ちょっと気になって。
私も1年半前くらいから山登りにはまりはじめました。
VERY BLUEさんの周りには、山仲間がいるんですね~ うらやましい!!!
私は、まだまだ経験不足だから無謀な単独山行は危険。と禁欲し、
「登山教室」で人生の先輩の方々にまじり、山習得中です。
23日は、買ったばかりのアイゼン背負って乗鞍岳に行ってきます!
VERY BLUEさんのコレ見て、山欲刺激されてしまいます。
うずうずずうずうずずずう・・・・・・・・・・・
次回の山行も楽しみに待ってます♪ やまねこより。
> やまねこさん
こんばんはー。
レインウェアの雨音とは感受性豊かですね。
僕はカメラぶら下げてるので、雨が降ってくると必死でそれどころではありませんがががッ。
一人で行くような山はあらかじめ、心の登山リストにストックしています。一人で行くような山は少しマイナーだったり、距離が長めのところだったりします。後はもう直感ですね。
登山教室なるものがあるんですねェ。
お仲間をお探しでしたら、SNSのコミュニティや登山ショップのツアーに参加するのもありですね。
乗鞍岳に行かれるのですね!
なぜかこのブログの1番人気記事は乗鞍岳で、なんでこんなに来るのか疑問です…。
天気は何とかよくなる見込みなので、晴れるとイイですね。
頑張ってください。
はじめまして(^.^)
たのしく読ませていただいております
わたしは
山梨県の八ヶ岳のふもとに暮らしております
清里の駅からクルマで20分ほど南下したところです
いつも八ヶ岳や甲斐駒や..ふじさんを眺め
‘美しいなあ’‘美しいなあ’と感動しながら暮らしています
やま。。。
行きたい..行きたい..
と思ってばかりで..
なかなかまだ勇気を出せないでいます(^_-)
ガンバルゾヽ(^o^)丿
これからもブログを楽しみにさせていただきます
どうぞよろしくお願いします
> ちらきさん
はじめまして!コメントありがとうございます。
八ヶ岳の麓に暮らしてるんですね。清里と言えば西欧風の木造のロッジが立ち並んでいて、いい街ですね。
是非、自分の登山拠点に・・・げほっげほ。
登山靴と大きいザックを背負って体力の限り登るのが登山ではないので、まずはハイキング気分でいける山に行ってみてはいかがでしょうか。
行ったことがあるかもしれませんが、八ヶ岳だと霧ヶ峰、美ヶ原、ピラタスロープウェイでハイキングなんかイイですね。
山を眺めるのは美しいですが、山を登った後に見る景色も格別です。
では、今後もよろしくお願いします。
ありがとうございます(*^_^*)
ちょっとはじめてみます☆
これからもどうぞよろしくお願いします(*^_^*)
>ちらきさん
どうも…。
ちょっとはじめるかぐらいがちょうどいいかもしれませんね登山は。
VERYBLUEさん、こんにちは。
滝子山に登る計画をたてている時にこの記事を見つけて、笹子バス停まで高速バスを使ってみました。便利ですね、高速バス。いい情報教えていただきました。
暖かくなる前に仏果山にも登る予定なのですが、そちらは安全登山を心がけようと思ってます。
VERYBLUEさん最近はイベントの企画はしていらっしゃらないのですか?いつも楽しそうなので、私も参加してみたい!と思いながらブログ読んでいます。
これからもブログの更新を楽しみにしています。
>ayaさん
こんにちは。
滝子山は高速バスを利用すると駅から歩く部分をショートカットできるので楽ですね。
富士山周辺の山に行くのも便利です。
仏果山については、スタンダードなルートを歩くのをお勧めします!
どちらの山も随分前のことなので、久しぶりに歩いてみようかなと思っています。
イベントの企画は去年実績だと2回しかしてませんね。
これからの時期にやってみようかなと思っています。
御殿場へ行く時も高速バスを使っています。高速バスって予約しておけば確実に座席があって空間を確保できるので好きです。
仏果山は無茶しないようくれぐれも気を付けます〜。
いつかveryblueさんの企画に参加したいです!って募集かかってることわからないですね。楽しいイベント記事待ってます。
>ayaさん
再び、コメントありがとうございます。
夜行バスも利用し始めると活動の限界がもっともっと広がりますよ。意外と日本は2~3回乗り継げばたいていの山は登れます。
企画は稀にFacebookのページで募集しているのとメールをいただいた方としている感じです。よろしければ。