2013年12月1日
群馬県と新潟県にまたがる谷川岳に行ってきました。標高は1977mです。
谷川岳はロープウェイが通年運行していることもあり、日本有数の豪雪地帯である上越国境上で貴重な冬の登山ができる山です。
今回の登山は、2013年の冬から雪山登山を勢いではじめたSakuさんと共に行ってきました。
前日の三つ峠の登山の疲れを引きずりつつ、地震も2013年の雪山登山シーズンイン。
上越国境の雪山を旅してきました。
谷川岳について
地図
天神平から往復するコースを歩きました。
冬の谷川岳
ロープウェイに乗って、天神平スキー場へ
道中は端折り、谷川岳ロープウェイにやって来ました。
冬の谷川岳にこれから挑もうとしている後ろ姿ですが、「そばうどん」と書かれた幟によって台無し感が出ています。
前日の三つ峠では山頂で気持ち悪くなりゲボしちゃう。帰りが結局22時を回り、出発が明朝4時と睡眠時間がほとんど取れず、久しぶりの雪山登山。
不安要素だらけです。
これが少年漫画の主人公なら逆境を跳ね除けて勝利をおさめるところです。しかし、そんな熱血要素は自分には無に等しい。
さて、谷川岳は2012年の秋に一人で訪れています。
その時は、紅葉の美しさに感動しました。下山時に観光客がつくる渋滞でうんざりしました。
冬に谷川岳を登る人は少ないと思うので、今回の記事はさくっと紹介します。
ロープウェイ乗り場へ行く途中、「ロープウェイのりば←」という看板の隣に絵画が飾ってあるのですが…
これから雪山登山に挑むというのに、なんとも精神を不安にさせる抽象的な絵画です。
Sakuさんは当初、急登でおなじみ西黒尾根からの周回コースを登るつもりでした。
「冬季に初心者が西黒尾根なんか登れない」と言い、諦めさせた。一人で行かせないで正解だった。
ロープウェイから谷川岳と反対の方角に見えるのは白毛門というやつでしょうか?
天神平スキー場。
苗場や菅平と比べると非常にローカル感のあるゲレンデです。12月初旬のシーズン入りしたばかりなので、早朝から滑る人も少な目のようです。登山客ばかりが目立つ。
序盤は登り降りのない、平坦なコースなのでスノーシューを装着してスタート。
しかし、晴れている。
雪山シーズンインから幸先がいい!というのは簡単に打ち砕かれることになるのだが。
雪山登山のメッカということもあり踏み跡はバッチリ。
ゲレンデからのびる踏跡を辿れば、自然に登山道に入ることができます。
これから向かう山頂は分厚い雲に覆われている。
12月初旬なのでまだ雪は少ない模様。
正直スノーシューは必要ないけれど、折角持ってきたのだから使っておこうということでの使用。
道幅が狭く足を取られます。
関東平野方面は晴々しい。
しかし、谷川岳には雲が覆いかぶさっているので、典型的な冬型の気候。
冬まで枯れた花びらが残る紫陽花。
熊穴沢避難小屋を過ぎるとガスの中へ
熊穴沢避難小屋。
スキー場から40分ほどで到着です。
スノーシューは無用の長物となったので、避難小屋内に置いていきます。
避難小屋で登山コースの半分以上。
しかし、ここからは登りがキツくなるので時間は倍以上かかります。
スノーシューとストックからアイゼンとピッケルの雪山登山者スタイルにジョブチェンジです。
案の定、アイゼンの付け方を理解していなかったSakuさん。ピッケルの持ち方がなんかおかしい。人形がぶら下がっている次点ですでにおかしいけど。それは自分も一緒なので。
避難小屋を境にして雲がかかってきました。もはや絶景は期待薄。
12月初日ということもあり、積雪が中途半端なため岩が露出して歩きにくい。
登山者は結構います。
全体的には30人前後は登っていたのではないでしょうか。物好きはいるもんですね。
ニット帽が暑くてザックにしまう。
鋭利な角度をした山がありました。
武尊山(ほたかさん)かな?
ルート上にある天神ザンゲ岩がありました。
銀行が融資したお金を部下に横流しさせ、個人の借金返済にあてていたことを懺悔しました。
「この度は誠にッ….!
「申し訳ございませんでしたァァァァ!!!!」
もう完全に古いネタです。
谷川岳肩の小屋に到着。
営業はしていませんが、中には入れます。入り口にOL傘が掛かっていましたが?
肩の小屋まで来てしまえば山頂はすぐそこ。
とりあえず、ホワイトアウトしちゃってるのでトレースを見失わないように必至。
必至って感じでは全くないけど。
ここからは雪庇があるので、なるべく右の斜面には近づかないように慎重に歩きます。
とりあえず雪を歩くのは楽しい模様のSakuさん。
Sakuさんは寒がりで自分より2枚ぐらい多めに重ね着をしている。たまにインナーにダウンを着ているが、暑くないのかな。
稜線は風に吹かれて雪が少ない。
トマの耳をスルーして、最高峰のオキの耳を目指します。
展望ゼロ、無情なるガスの谷川岳の山頂
谷川岳山頂に到着です。
人の声は奥の方から聞こえるものの誰一人いません。
この冬はこのポージングが流行していた。
自分だけ。
何も見えない。
ということで秋に撮影したものを使い回し。
この稜線に雪化粧した姿が見えるはずだった。
景色も楽しめないし、昼食で山頂を味わいます。
山頂は思ったよりも風が強くないため、その場に座り込んでカップラーメンタイムです。
食後のコーヒーも飲む。
再び戻って、トマの耳(1963m)へ。
以上、谷川岳の細かすぎて伝わらないモノマネ選手権でした。
この後、雪庇の上を滑落していきました(ぇ
少し天候の回復を待ちましたが、晴れる気配が一切ないので下山します。
下山するに連れて増える陽光。
天神平方面は変わらず天気が良いようだ。
紅葉の秋は避難小屋からずっと渋滞でした。冬は当然渋滞にくるしめられることなし。
下山は岩が剥き出しになっている箇所をのぞけばサクッと下れました。
気温はマイナスの世界なんでしょうが日が指すと普通に汗が出てきて暑い。
避難小屋にてスノーシューを回収しました。
朝来るときはスノーシューを使用しましたが、下山ではザックにくくりつける。
うん、全然楽だ。
天神平に到着です。
前日の疲れを引きずりつつもなんとか無事に帰ってこれました。
最後に雪を全身で感じようではありませんか。
つめてええええええ。
「…帰るか。」
無事、文明を利用して下山が完了しました。
折角だからと観光気分で土合駅に立ち寄ってみました。
秋に訪れた時はここをわざわざ登ったっけ。
谷川岳の登山道は土合駅の地下からはじまっているという伝統を受け継ぐために、一度は経験しておくべき階段です。この日は一段とも降りる気はしないが。
水上温泉郷はどの日帰り温泉がいいのかわからず、結構離れたところにある温泉にやってきました。
月夜野をイメージした月の玄関でしょうか。
綺麗な設備でしたけど、露天風呂が4人でいっぱいになるという狭さでした。
水上IC近くの「道の駅水紀行館」で遅いご飯を食べました。
売店の横にちょっとした軽食コーナーが併設しています。
Sakuさんはダムカレーを注文していました。
ダム決壊!
自分はもつ煮定食を注文。苦手なものが入っていたので大失敗。
この後は、安定の関越渋滞に巻き込まれての帰京。2日連続の登山ということで助手席で大いびきをかいていたらしく、運転をしていたSakuさんに睡魔を伝播させていたようです。
18時30分に池袋にて重要な案件を抱えたSakuさんは、渋滞で遅刻なるかという瀬戸際。自分と共に道路交通網の穴を探し、無事に集合時間に到着できたようです。
谷川岳の登山を終えて
冬の谷川岳。
アイゼンの履き方とピッケルの持ち方をわかっていれば、悪天でない限り登れる山だと思います晴天になることが稀ですけど。
今回は視界こそ悪かったものの風が弱かったので、問題なく登頂できました。
次に訪れるときは是非晴れ間を狙って登りたいと思います。
コメント
いつも楽しくブログを読ませていただいてます。
以前から登山には興味があったのですが、なかなか踏み出せずにいたのこのブログをきっかけに最近、登山を始めました。
>tomo23さん
はじめまして!
コメントありがとうございます。
本ブログから登山者が生まれたのはたいへん光栄なことです。日本各地の山に羽ばたいて下さい。
わからないことがあれば、相談にのります・x・b
はじめまして。
My Roadshow好きでいつも拝見させていただいてます。
このブログみてると「うおぉ~登山してぇ~!」ってなります。
いつか自分も登ってみたいっす。
>takuさん
コメントありがとうございます!
登山をしていない方からこのようなコメントをいただくと、ブログを書いてよかったと思えます。
登山は敷居が高いので、高原ハイキングあたりから初めてみるのは如何でしょうか。
お久しぶりです!
本当に久しぶりにブログ拝見させていただきました。
谷川岳、去年行きました!10月くらいで土合駅から西黒尾根を経由して山頂へ…人人人人だらけだった印象が残ってます。
雪山ではまた印象が全然違うんでしょうね。
冬山登山グッズはアイゼンくらいしか持ってないので、今年は少し揃えようかなと思ってます。
今夏の目標は、富士山を4ルートすべて制覇することです。吉田ルート・須走ルートは先週まででクリアしました。次は御殿場ルートあたりで…。
今後も参考にさせていただきます。
>えふさん
コメントありがとうございます。
お久しぶりです。
夏山シーズンと紅葉シーズンの谷川岳に比べると、グッと登る人は少ないです。
土合駅から西黒尾根へ行くとは通ですね。あの階段はやっぱり登っておきたいところです。
富士山の全ルート制覇ですか@x@
凄いですね。
人によっては海岸線から登るという人もいるらしいですね。
今後もよろしくお願いします。