登山北アルプス

【北アルプス】唐松岳・五竜岳 小屋泊縦走 ~ 八方尾根から遠見尾根、秋と冬が寄り添う高峰の旅

五竜岳の全体像

2016年10月15-16日

北アルプスの五竜岳ごりゅうだけに行ってきました。標高は2814mです。

五竜岳は後立山連峰の中央部に位置し、豪傑な山容が特徴です。日本百名山の一座に選定されています。唐松岳とセットで登る、定番の1泊2日の縦走コースを歩きました。八方池などの定番ビュースポットを通る人気のコースです。

10月3連休をもって、北アルプスの大体の小屋は小屋仕舞です。気温も低くなるため、テント泊はせず、五竜山荘に宿泊しました。登山口付近では紅葉を見ることが出来ました。

五竜岳を眺める

五竜岳に登るのは2回目になりますが、前回は散々たる結果でした。

鹿島槍ヶ岳から八峰キレットの縦走の末に辿り着き、暴風雨とガスで展望は皆無、非常に悔いが残る登山でした。限界登山コントのような記録を参照して見て下さい。

山頂の一点を踏んだだけでは、登頂を果たしたとは言えないのが現代の登山です。今再びの五竜岳を秋晴れの空の下、旅してきました。

五竜岳について

地図

唐松岳・五竜岳の地図

唐松岳~五竜岳の縦走コースです。五竜山荘で宿泊しています。

1日目は八方尾根から唐松岳を登り、稜線を歩いて五竜山荘、五竜岳の山頂に登っています。2日目は五竜山荘から遠見尾根で下山しています。

  • コース上に水場はなし、山荘で購入します
  • 唐松岳頂上山荘から少し五竜岳方面に進んだ「牛首」が危険個所

コースタイム

1日目
  • 7:39
    八方池山荘
  • 8:35
    八方池
  • 11:06
    唐松岳
  • 13:56
    五龍山荘
  • 15:29
    五竜岳
  • 16:30
    五龍山荘
2日目
  • 7:06
    五竜山荘
  • 9:27
    小遠見山
  • 10:34
    アルプスだいら

行動時間は1日目は8時間51分、2日目は3時間28分です。

五竜岳 登山(1日目)

朝日を浴びる白馬村、ロープウェイで登山開始

白馬村の朝

白馬八方尾根スキー場の太陽が当たり、オレンジ色に山脈を照らしています。首都圏では決して見られない光景ですが、長野県白馬村では従順な一日のはじまりです。

10月中旬の白馬村の早朝の気温は10度弱しかなく、厚手の長袖が必要になります。

八方ゴンドラ

ゲレンデには2度ほど訪れている八方尾根スキー場なので、勝手知ったる道、八方ゴンドラまで迷うことなく到着しました。

八方ゴンドラ営業時間 7:00~16:45
八方ゴンドラ

1550円で八方アルペンライン乗車券を片道で購入します。

面倒ですけど、ゴンドラ×1、リフト×2を乗り継ぎます。

八方ゴンドラ

八方尾根のスキー場は一度滑りに来ていますが、スキーヤー向けで、初心者のボードは厳しかった思い出があります。早朝ですが、どこからともなく登山者がわらわらと集まってきました。

八方ゴンドラ

ゴンドラからリフトへ。

八方ゴンドラ

スキー場隣の樹林帯では紅葉が見ごろを迎えていました。

しかし、リフト乗車中は寒い。スキーの時は服を着込んでいるので、そこまで寒さを感じないのにな。

八方ゴンドラ

八方尾根より右は白馬岳。まるで雪山のように白いです。

秋晴れの白馬

見事な秋晴れだ。

一本目のリフトを降りると展望がグッとよくなり、八方尾根の後ろには妙高山などがある頚城山塊を見ることが出来ました。

頚城山塊

山の難読山名は普段使わない漢字が多いのでよく忘れます。

リフトに乗り換え

次のリフトに乗り換えます。たくさんの登山者が列をなします。

リフトトップへ

10月中旬とは言え、標高が高くなってくると気温は低いです。数日前に山頂付近で初冠雪があったので、登山道状況が心配です。

五竜岳と鹿島槍ヶ岳が見える

左の方角には本日のターゲットである五竜岳が見えてきました。更に奥には鹿島槍ヶ岳

2012年の夏に縦走を試みましたが、暴風雨のキレット越えとなり、危険かつ寒さに震えながらの過酷な登山でした。若かったら乗り越えられたな…。

過去の記事を見返してもろくな写真が残っていない。普通はお蔵入りにするところです。

八方池山荘

八方池山荘(7:39)

30分ほどの乗り継ぎで、八方池山荘に到着しました。

冬の唐松岳に登りに来た際に宿泊した山荘です。山荘でトイレと準備を済ませてスタートします。

八方池山荘

既に森林限界も越えて、白馬岳が良く見える展望台となっています。

ロープウェイに乗ってこれほどまでの景色が見られてしまうのだから、「別に登山なんてしなくてもいいのでは?」と、思ってしまいます。

八方池の定番ビュースポットと逆さ白馬連峰、八方尾根を歩く

唐松岳紅葉登山

1泊2日の登山スタートです。

八方池までは観光客でも行けるように木道が整備されていました。

前回の唐松岳が冬ということもあり、山は2度目だけど、登山の感覚は新規。3シーズンと冬は完全に別物として切り分けています。

八方山ケルン

木道を進んでいくと開けた場所に出ます。八方山ケルンです。

スタートが結構早かったのに登山者が既にたくさんいました。黒菱平の駐車場を利用するとショートカットできるのか。

八方尾根登山

さて、本日の行程は長いので休憩も少なめにハイ松の中を進んでいきます。

八方尾根のトイレ

八方池の手前には公衆トイレがありました。冬来た時には確認できなかったけど、雪の下に埋もれていたのかな。

八方尾根

ゴロゴロと岩がざれている登山道に変わってきました。

大きな岩が階段状に整備されており、登山靴でなくても、観光客や八方池狙いのカメラマンでも一応は歩けます。

八方池に降りる

尾根道をそのまま進むか、八方池に降りるかの分岐があるので、当然ながら八方池に立ち寄ります。

八方池

八方池(8:35)

湖面に反射する白馬連峰、八方池です。

北アルプスのど定番の風景スポットです。駅のポスターや旅行雑誌で見かけたことがある人も多いはず。

八方池

個人的に思う北アルプスの有名な風景スポット第4位です。

ちなみに1位「上高地の河童橋」、2位「室堂からの立山連峰」、3位「白馬大雪渓」。

八方池

八方池は回り込んで、白馬連峰を見れるように整備されています。

風がほとんどなく、ほぼ湖面が揺らいでいませんでした。撮影目的のアマチュアカメラマンがたくさんいましたが、登山者が多いためかマナーは良さそうだった。

八方池

対岸の登山者の切れ間を狙っているようでしたが、対岸にベンチがあったりするので、登山者が全くはけずに苛ついている撮影者もいたり…。

さて、この写真のどこに自分はいるでしょうか?

秋の白馬三山

今回歩く縦走コースでは間違いなく、一番のフォトジェニックスポットです。

秋の白馬三山

白馬岳は悔しいけれど、登山界のスーパースター感があります。八方池は白馬岳の谷筋に残雪があり、緑が茂る初夏にまた来てみたいと思います。

秋の八方尾根

八方池の鑑賞を終えて、本線に戻り、唐松岳を目指します。

秋の八方尾根

初夏には高山植物が咲く、八方尾根だと思いますが、10月中旬ともなると秋を通り越し、既に季節は冬支度。鳥に食べられずに残っている赤い実だけが目に止まりました。

秋の八方尾根

見下ろすと八方池。

八方尾根上にある一つの山だということがわかりました。

秋の八方尾根

五竜岳が徐々に大きく存在感を放ってきました。

今日中にあそこまで行けるのだろうか…。

扇雪渓

扇雪渓と書かれたポイントがありましたが、さすがに晩秋まで雪がないようでした。

秋の八方尾根

固定されていない岩がゴロゴロしている坂道を登っています。上部にはたくさんの登山者がいました。

全員座っていないので、団体が休憩しているわけではなさそうです。妙だなと思い登っていくと…。

八方尾根でドラマ撮影

テレビクルーがロケをしていました。

スタッフの数が多いので、自然ドキュメンタリー番組ではなく、ドラマか映画の撮影をしているようでした。

すれ違いざまに聞こえてきましたが、NHKのドラマ「山女日記」のロケだそうです。レフ板の前にいる赤いウェアが主演の工藤夕貴だったようです。ロケをしているのは何度か目にしたことがありましたが、ドラマの撮影は初めての遭遇でした。

秋の八方尾根

スタッフの食事なのか、100個以上のスニッカーズが袋入りされていたのを見たのが印象的だった。

標高が高くなるにつれて、展望もグッと広がり始めます。

焼山

頚城山塊の焼山やけやまが勢いよく噴煙をあげていました。小規模な噴火を何度も繰り返しいる山です。

登山道にが現れました。

数日以内に初冠雪したものと思われます。油断すると足を滑らせるので注意しながら歩きます。

秋の八方尾根

両サイドの傾斜がある細い尾根道になってきましたが、登山道がしっかりしているので安心です。冬歩いた時に死を覚悟するような場所だったかもしれない…。

秋の八方尾根

白馬連峰の稜線をなぞっていくと日本海の海岸線が見えるようになってきました。新潟県の糸魚川方面です。北は朝日連峰と隣接して、南は北アルプスと隣接する、本当に南北に長い県です。

秋の八方尾根

北アルプスの中でも日帰り難易度の低い唐松岳ではありますが、登山道は崖の斜面に架かる木道を歩くことになり、佳境へと差し掛かります。落石にも注意しなければなりません。

秋の八方尾根

落石の速度に対して、脳から筋肉に電気信号(インパルス)が送られて、狭い足場で適切な位置に避けるという、刹那的動作ができるかっていうと出来ないけど。そんなことが出来たら、登山じゃなくて球技をやっていると思う。

秋の八方尾根

見た目の高度感とは裏腹に、斜面は一定の緩やかさなので、小気味良いペースで歩けます。

唐松岳頂上山荘

唐松岳頂上山荘(10:43)

八方尾根を終えると稜線に出て、唐松岳頂上山荘に到着しました。

立山連峰の絶景、後立山連峰を繋ぐ唐松岳頂上

唐松岳 山頂

稜線に出て「こいつが唐松岳か」と、初めて真実の姿がわかります。

後立山連峰の特徴ですが、東側が断崖になっていて、登山道は緩やかな西側に伸びています。

稜線の向こう側の景色

稜線の向こう側の景色が広がります。

極めて目立つのは剱岳つるぎだけ、そして稜線上から続く立山たてやまです。同じステージ上にありながら、決して相容れず、それぞれ独立したスター性を確立しています。元オアシスのノエルギャラガーとリアムギャラガーのように。

唐松岳の頂上へ

山頂まで大した距離はありませんが、できる限り楽をしたい系登山者なので、山荘の前にザックをデポって、山頂アタックです。

唐松岳の頂上へ

山頂部には雪がリアルガチに積もっていました。

北アルプスの稜線は冬なんです。というか、この唐松岳より標高の高い五竜岳に登るのが心配です…。

唐松岳の頂上

唐松岳山頂(11:06)

唐松岳の山頂に到着しました。

冬山で登り、3年ぶりです。

唐松岳の頂上

秋晴れの3連休ということもあり、広めの山頂ながらたくさんの登山者に埋め尽くされています。

風は穏やかで、上着を一枚はおる程度の防寒で過ごすことができます。立山連峰方面は山荘から見れる景色は同じです。

唐松岳の頂上

山頂からは白馬岳へと続く稜線が展望できます。

白馬三山の一角である鑓ヶ岳と唐松岳の区間は、不帰ノ嶮かえらずのけんと呼ばれるキレットです。「帰らず」という物騒な名前が付いている通りに、断崖絶壁を手探りで辿るような難所ルートです。危険を犯す必要はなく、白馬岳や唐松岳、それぞれの山には登れるので、変わり者しか選ばないルートのようです。

唐松岳の頂上

唐松頂上山荘は山頂まで徒歩15分、展望のある裏山は徒歩5分と立地に優れた山荘です。

唐松岳頂上山荘

混雑する山頂から一旦降りて、山荘のベンチスペースで食事休憩を取りました。

断崖絶壁の稜線歩きを経て、五竜山荘へ

唐松岳頂上山荘

そして、唐松岳から離れて、五竜岳を目指します。

唐松岳〜五竜岳 牛首

唐松岳から五竜岳は一般ルート扱いですが、危険個所があるルートなので慎重にのぞみます。山荘を離れて5分で、道幅がギュッと狭くなりました。

地図上だと牛首と書かれている場所です。

唐松岳〜五竜岳 牛首

登山道がなくなり、岩場へと変わりました。

ストックは片づけて、両手を開けて、慎重に!!!」という看板が立っていました。

唐松岳〜五竜岳 牛首

岩場・鎖場が大の苦手なYMEさんは非常に苦戦し、こんな危険なところだとは思わなかったと、無言の責めを受けました。

唐松岳〜五竜岳 牛首

滑落でもしたら、体内のありとあらゆる内容物が潰れ、真っ赤トマトになってしまうであろう区間を抜け、ホッとする暇もなく…。

唐松岳〜五竜岳 牛首

一難去ってまた一難である。

唐松岳〜五竜岳 牛首

インディージョーンズで見たような岩壁です。命を繋ぎ止めるものは鎖一本で、足を崩さないように慎重に歩きます。

唐松岳〜五竜岳 牛首

終盤は縦に移動したり、想像している以上に難易度は高めでした。自分たちは小屋泊装備でしたが、テント泊装備だと腕力が必要になってきそうです。

唐松岳〜五竜岳

岩稜エリアを抜けるとハイ松帯の稜線に変わり、ひとまず危険は去りました。目指す五竜岳はまだまだ先にあります。

唐松岳〜五竜岳

唐松岳から五竜山荘はコースタイム2時間30分、いくつかのアップダウンを繰り返しながら進んでいきます。目指す五竜山荘は白岳という山の陰にあるので、唐松岳からの稜線上からは見えません。

唐松岳〜五竜岳

景色は相変わらず剱岳が見えていますが、ガラリと風景が変わるわけではないので、少し飽きが来る区間というのは否めない。

唐松岳〜五竜岳
五竜山荘

唐松岳からは全体的に登りの方が多かった感じで、ようやく眼下に五竜山荘が見えてきました。

五竜山荘

五竜山荘(13:56)

五竜山荘に到着。

前回訪れたときは雨でびしょ濡れになって、小屋のストーブからなかなか離れられなかった思い出があります。チェックインを済ませ、寝床を確保。ハイシーズン中は大混雑する小屋で有名ですが、小屋締め直前ということもあり、宿泊客は適度でした。

後立山連峰の盟主、尾根の先にある五竜岳

五竜岳を目指す

行動終了してもいい時間帯でしたが、明日は早い時間帯に帰りたいこともあり、脳が「休もうぜ」と囁くのを拒み、山頂を今日中に山頂を踏んでおくことにしました。

五竜岳を目指す

五竜山荘から五竜岳は1時間ほどの登りですが、既に早朝から歩き通しなので、体力的に厳しい戦いです。

五竜岳を目指す

更に追い打ちをかけるかのようにルート上に雪解けのが出現し、登頂難易度がグイっと上がりました。

五竜岳を目指す

氷を踏まないように慎重に足場を選択して、進んでいきます。アイゼンをつけると岩に引っ掛ける可能性があり、逆に危険そうだったので使用しませんでした。

五竜岳を目指す

振り返ると歩いてきた稜線が見えます。奥は白馬岳。

鹿島槍ヶ岳から縦走してきた時は、雨で体が冷えに冷え切って、一刻も早く五竜山荘に辿り着きたかった。ガスガスだったのでこういう景色が広がってたのね…。

五竜岳を目指す

山頂直下まで来ると足をしっかり上げないと登れない岩場が登場します。疲労が蓄積されて状態で、足を延ばしたので、右足の裏側を吊りかけました。

五竜岳を目指す

登山中に足が吊ると、痛みにもがく姿がすれ違う人に見られることになるので、控えめに言って最悪です。

コースタイム1時間というと登山では短い距離ですが、小屋から山頂までの1時間は、頭で想定している以上に長く感じるから不思議です。

五竜岳を目指す

いよいよ、山頂間近。キレットとの分岐点に差し掛かりました。

五竜岳を目指す

五竜岳の山頂がようやく見えてきました。山頂が主稜線上にはなく、ぴょこんと飛び出してるタイプ。

五竜岳を目指す

最後は細い稜線を50mほど歩きます。

五竜岳の名前の通りに尖った形をしています。他の山から眺めるとずんぐりとした形なので、実際歩く印象はだいぶ違いました。

五竜岳の山頂

五竜岳山頂(15:29)

五竜岳の山頂に到着しました。

到着したときに先行する一人がいましたが、その人がいなくなると貸切の山頂です。

五竜岳の山頂

今まで見えなかった鹿島槍ヶ岳の展望が広がります。

五竜岳から鹿島槍ヶ岳の区間は八峰キレットと呼ばれています。鎖と梯子の連続で縦走しました。中間にあるキレット小屋に宿泊しましたが、酔いつぶれて、ベットで吐き出してるおばさんがいた記憶が強い。

五竜岳の山頂
五竜岳の山頂

鹿島槍ヶ岳は南峰と北峰からなる双耳峰そうじほうです。悪天候ということもあって、北峰から南峰の間で、雷鳥の群れをたくさん見ました。

ガスガスの山頂だったので登ったという個人記録は付けていません。ファールボールみたいなものです。

五竜岳の山頂

後立山連峰の山頂っぽさを強調しない黄色い看板。

表記は旧字体の「」でした。山荘は五「竜」山荘、ふもとのゲレンデも五「竜」なので、山頂の一点は五龍ということかも知れません。ちなみにグーグルマップでも同じ表記です。

五竜岳の山頂

剱岳の方角にはうっすらとかすみが発生していました。

霞で正しいかな?と「霞」をキーワードに画像検索してみたら、アニメのキャラクターしか出て来ません。本来の事柄が情報に埋もれてしまう時代か。

五竜岳の山頂

北アルプスの象徴たる槍ヶ岳やりがたけが見えていました。同じ北アルプスに属してますが、五竜岳からは直線距離で40キロは離れています。東京駅から八王子くらいの距離。

五竜岳の山頂

白馬村は五竜岳の影によって、今にも飲み込まれようとしていました。

五竜山荘は既に影になっています。五竜山荘は夕陽を見るロケーションはあまりよくなさそうです。

五竜岳の山頂

日没が迫っているので、五竜山荘へ帰ります。

五竜山荘の夜、夜景と星空とカレーと

夜の五竜山荘
夜の五竜山荘 カレー

五竜山荘の食事はカレーです。

お替り自由だったので、3杯ほど頂きました。カレーは毎日食べていい位に好きです。

夜の五竜山荘

消灯後に外に出ると信濃大町方面の夜景が見えました。

どこかでポツポツと花火が上がっていましたが、音は聞こえないし、目を凝らさないと見えないしで、山の上から花火を見ても面白くないということがわかりました。

夜の五竜山荘

就寝前に一応、星を撮りに行ってみました。

相変わらず堪え性がないため、星空撮影は一発のみ。満月だったのでほとんど星は出ていませんでした。テント場も就寝を前に準備をしていました。気温は3~4度と冷え込み、震える程に寒かったです。

露光中の数秒、正面の微動だにしていない人がなんだか怖い。

五竜岳 頂上

というわけで、唐松岳と五竜岳を登るハードな1日目は終了です。翌日は下山だけですが、もうしばらくお付き合い下さい。

五竜岳 登山(2日目)

紅葉に染まる遠見尾根、逆さ五竜岳が見れる池塘

五竜山荘の朝日

翌朝、この日も天気は良く御来光を待ちます。

10月中旬の北アルプス北部の稜線上は肌を突き刺すような寒さです。フリースとダウンを着込まないと待っていることなんて不可能です。

五竜山荘の朝日

山頂で日の出を待つ猛者が2人ほど確認できました。暗闇の中でがちがちに凍った斜面をよく登れたものです。我々はホットコーヒーを片手に五竜山荘の正面にあるスペースで待ちます。

山頂で日の出を待つなんて、真夏じゃないと無理だ。真夏でも寒いけど…。

五竜山荘の朝日

朝の澄んだ空気のおかげで遥か遠くの富士山を眺めることが出来ました。

五竜山荘の朝日
五竜山荘の朝日

東の山の陰から、日の出が始まります。

日の出の流れを待てる余裕なんてないので、登る瞬間を確認したら蜘蛛の子を散らすように撤退です。

五竜山荘

天気もいいし、もういっちょ五竜岳を目指すか!!!

五竜山荘

五竜山荘(7:06)

と、思いましたが、下山を開始します。

そういえば、五竜山荘は「酒が好き、山が好き」とプリントされたTシャツが有名ですが、山で酒を飲むと一定の確率でゲボる自分としては買う権利のないアイテムでした。酒好きが集まるせいか、ビール缶のゴミ量が凄い。まぁ、小屋締めの直前からだと思いますが。

遠見尾根で下山する

五竜山荘の裏手にある白岳に登り、そこから遠見尾根の分岐を曲がります。

遠見尾根で下山する

朝もやに包まれる下界を眺めながら、尾根道歩きを開始します。

遠見尾根で下山する

遠見尾根は八方尾根ほど登山者が少なく、危険な箇所も多いようです。

遠見尾根で下山する

スパっと切られたような岩の斜面になり、鎖場がありました。足を滑らせたら危険ですね。八方尾根ほどの登山者がいたら確実に渋滞するような気がします。

五竜岳から下山する

振り返ると宿泊した五竜山荘が見えます。奥には五竜岳。五竜岳も頑張れば日帰りできる山ですが、一泊が妥当な行程です。

そういう若さ溢れる登山は20代前半まで。

10月の五竜岳

稜線上の東側に立つと五竜岳は鶏冠のような険しい山頂をして見えます。また、標高が下がるにつれて少しづつ、赤い紅葉が始まってきました。

西遠見山らしい場所

西遠見山があったらしい場所を通過すると樹林帯に囲まれた湿地帯がありました。

逆さ五竜岳

西遠見山~大遠見山の区間は尾根道の幅が広いので、残雪が夏を過ぎても残るようで、池塘が点在しています。名前がついているかわかりませんが、逆さ五竜岳を見ることができます。

五竜岳

紅葉の残滓。

まだまだ下に降りないと紅葉は見れないようです。

唐松岳と五竜岳

鹿島槍ヶ岳と五竜岳。

稜線の向こう側からやってくる巻層雲(けんそううん)が美しいです。

遠見尾根

歩きやすそうに見えて片側は断崖絶壁。遠見尾根は油断できません。

遠見尾根

低木が徐々に紅葉してきました。

遠見尾根

遠見尾根は全体がフラットな分、八方尾根より後立山連峰の眺めが良いんですね。鹿島槍ヶ岳から白馬岳をパノラマで眺めることができます。

遠見尾根のケルン

ケルンがありました。

前回はここまで来てようやく雨から脱出できたんだっけか…。低体温症の一歩手前だった。

中遠見山

中遠見を通過します。

小遠見山

小遠見山(9:27)

小遠見山に到着しました。

下山時の場合、遠見尾根の終点です。標高2007mの小遠見山はゴンドラ終点から1時間弱で登れるので、この山頂を目指して歩く人が多いです。

小遠見山

というわけで、ここが五竜岳登山口になっているらしい。

小遠見山

ベンチもあって後立山連峰をずらーっと展望できます。一泊かけて縦走してきて何ですが、小遠見山からの眺めがスケール感が群を抜いていた気がします。

自分のスキルで冬はここまで来れるのかなと思いました。

小遠見山からの展望

反対側は白馬村と頚城山塊。

小遠見山

本格的な登山道が終了し、気が緩んで居眠りをこく。

風もなく、本当に登山日和です。

小遠見山

テレキャビンを目指し、下山を開始します。

新潟県の平ヶ岳を彷彿とさせる細い尾根道ですがよく歩き固められています。小遠見山を目指して、登ってくる軽装な人が多かったです。運動靴だと少し難儀しそうです。

小遠見山

ここから紅葉がピークになってきて、赤に染まる樹木と山脈の構図がナイスです。

小遠見山

そして、若干の藪。

小遠見山

今日は登りのない一日ですが、疲労の蓄積された足には厳しかった。ファミリーも4∼5組ほどすれ違いましたが、お父さんはみな疲れ果ててました。

小遠見山

アザミの花が枯れ、たわしのように変化した姿。

小遠見山

今回の縦走では紅葉を期待してなかったけど、最後の最後に盛大なものが見れました。

紅葉の遠見尾根

最後の最後に登り。

紅葉の遠見尾根

不思議な生き物が描かれた鐘。

コ〇ラのマーチ

某チョコレートスナックのキャラクターに似ている気がするけど気のせいだろうか…。

地蔵の頭

沢山の観光客で賑わうケルン周辺。ゴンドラが稼働している音が響いてきて、ゴールは近い。

アルプス平

アルプスだいら(10:34)

全ての花が枯れている高山植物を下りきって、テレキャビンに到着しました。五竜山荘を下り始めて、3時間強掛かりました。

アルプス平ロープウェイ

もう、歩く必要はないのです。ゴンドラに乗り込み、下界へ一気にワープします。

アルプス平ロープウェイ

黄金色の畑がある白馬村が近づいてきます。冬、ここがゲレンデなかったらもう2時間~3時間以上下山が必要と考えるとゾッとします。

白馬五竜スキー場

下界に降りてきました。

先ほどまで雲が出ていたので、天気が崩れる兆候ではと思っていたのですが、相変わらず快晴の空です。

白馬村人気の洋食店、人気のベーコンステーキ定食を食べる

白馬村のグリンデル

温泉にさくっと入って、腹ごしらえです。

夏は登山客、冬はスキー客の胃袋をがっつり掴む、白馬村で人気の洋食店「GRINDELグリンデル」です。この山域に訪れる度、入ってみたい店でしたが、下山後の都合がつかず何度もチャンスを逃していた店です。

白馬村のグリンデル

店内は照明が薄暗く、ペンション風の造りです。カウンターとテーブル席があり、一人でも入りやすい。

夫婦で経営しており、最繁期はアルバイトを雇っているようです。訪れたときは満席状態でしたが、並ばずに入店できました。

白馬村のグリンデル

肉料理から魚料理の定食からデザートまで、メニューの品数はとても豊富。

この店の名物は「自家製ベーコンステーキ定食(1150円)」です。ベーコンをおかずに白飯というのは、日常ではあまりしない食べ方ですが、「名物」という看板に迷わず注文です。

自家製ベーコンステーキ定食(1150円)

ベーコンステーキ定食の登場です。

分厚いベーコンが、2列に並んでいるのが嬉しいところ。燻製の香りが食欲を刺激します。ベーコンは決して主役になることはなく、脇役に徹することが多い。アスパラ巻き、ベーコンエッグ、ミネストローネなど、主役は別に存在します。ベーコンを主役として食べるのはこれが初めてかも知れません。

自家製ベーコンステーキ定食(1150円)

歯ごたえ十分に肉厚で、脂身からドロッと旨味が弾けます。ベーコンの塩味だけで、意外とご飯が進みます。ケチャップやマスタードをつけて単体で食べても美味しい。

登山後のベーコン定食、ありだと思います。

グラタンセット

こちらはグラタンセット。牛乳とチーズが濃厚でこちらも美味しかったです。

平均1000円前後で、定食としてはお高めですが、全体的にボリュームがあるので納得できます。

グリンデル (白馬/洋食)
★★★☆☆3.61 ■予算(夜):¥1,000~¥1,999

営業時間に注意して下さい。

白馬村 North Face

食事後にノースフェイスの路面店をのぞいてみました。

ファッションの中心地である表参道や郊外の大型ショッピングモールの規模の路面店です。長野県の小さな「村」にあることに「この店に客が来るのだろうか?」と少し勘ぐってしまいます。

白馬村 North Face

店内は品ぞろえ豊富で、「せっかく白馬まで来たし、登山でもするか」と思い立ったら、道具一式が揃います。そんな、ブルジョア層がいるのかは不明ですけど。

白馬村店限定のTシャツやKlean Kanteenなどが売っていました。

白馬村 North Face

店内に併設されたカフェでコーヒーで一服。山の麓も午後になると冷え込み、熱いコーヒーが美味しいです。手にもって熱くないための段ボールに書かれた「GRAVITY(重力)」が意味がわからない。

白馬村を後にして、東京への長い長い帰路へ着くのでした。

五竜岳の登山を終えて

八方尾根

見所満載の縦走ルートでした。

五竜岳と唐松岳の二つの山を結ぶ稜線や山頂の展望ではなく、八方尾根と遠見尾根がより歩いていて楽しかったと思います。八方尾根の八方池は絵画をそのまま自然にしたような風景、遠見尾根に点在する池塘は野趣のある風景でした。尾根フェチにはたまらないルートですね。

逆に稜線区間は岩場が厳しく、大変な思いをしました。

紅葉の遠見尾根

「白馬五竜」と一括りにされることもある山域ですが、稜線上のお隣にある白馬連峰とは全く別の印象。遥かなる山の連なりも、歩いてみると個性が大きく違います。

五竜岳や唐松岳というより、八方尾根と遠見尾根を歩く目的で、また訪れようと思います。

五竜岳の集合写真

天候は晴れの場合ですが、行動中は上着がなくても快適でしたが、止まると3分もしないうちに体が冷えます。10月連休に計画しているのであれば、気温は真冬だと思い、防寒のしっかりした格好でお出かけください。

事前に降雪があったかどうかのチェックもお忘れなく。

五竜岳の地図はこちら

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