登山丹沢

【丹沢】シダンゴ山・寄ロウバイ園 〜 透明な黄色が彩る、真冬の花の旅

寄ロウバイ祭り

2025年2月10日

神奈川県・丹沢山地の南部にあるシダンゴ山に行ってきました。標高は758mです。

ユニークな名前が特徴のこの山は、丹沢の主峰というわけではありませんが、根強いファンのいる山です。今回は例年2月に見頃を迎えるロウバイが目的で、登山はおまけ、いわば“バーター登山”です。

シダンゴ山山頂

シダンゴ山の存在は10年以上前から知っていたものの、これまで訪れる機会はありませんでした。そんな中、12月頃から「寄ロウバイ園」のポスターを目にするようになり、地図で調べてみるとシダンゴ山が近くにあることがわかり旅してきました。

シダンゴ山ハイキングコース

新松田駅からバスに乗って田代向バス停

新松田駅

シダンゴ山に行く場合、最寄りは小田急新松田駅またはJR松田駅です。

新松田駅

富士急湘南バス「寄(やどりき)」行きのバスに乗ります。

新松田駅から出るバスは乗車時間が長く、花が咲く混雑期は登山客が溢れるから、なるべく来たくないエリア…。この日、行きは満車でした。

田代向バス停

シダンゴ山を登山する場合、「田代向バス停」で下車します。一本道付近で車が詰まって、予定より10分遅れました。

田代向バス停

虫沢古道の看板に沿って住宅街を歩きます。シダンゴ山も同じ方面です。

興味深いのは、この地域が四方を山に囲まれ、山道をたどらなければならないほど孤立していることです。当然、コンビニはありません。

宮地山ハイキングコース
宮地山ハイキングコース

看板の文字が渋滞してますが、宮地山・シダンゴ山の方面に進んでいきます。

お茶畑

山の斜面には茶畑が広がっていました。神奈川では足柄茶が有名ですが、この場所も足柄に近いため、お茶の栽培が盛んなのでしょう。ちょうど、緑茶が切れていたので、買って帰りたい。

山頂と言うか雑木林、宮地山ハイキングコース

宮地山・シダンゴ山ハイキングコース

しばらく、車道を登っていくと、登山口がありました。

宮地山・シダンゴ山ハイキングコース案内図

所要時間の記載があり、山頂経由でトータル2時間50分です。この辺も、暖かくなるとヤマビルが出るみたい…。ちなみに、松田町のページにある公式通りのコースを歩きます。

宮地山・シダンゴ山ハイキングコース

とりあえず、所要時間20分の宮地山(みやじやま)を目指し登り始めます。

雑木林のようなハイキングコース

昔、近所にあった雑木林のようです。

宮地山山頂

宮地山の山頂がありましたが、山頂かどうかも怪しい、雑木林の空間に山頂看板がありました。

宮地山山頂

進行方向には道がなく、折り返すと登山道が伸びています。

宮地山からの下り

シダンゴ山へは少しだけ降って、登り返します。

宮地山・シダンゴ山ハイキングコース
宮地山・シダンゴ山ハイキングコース

何も記憶に残らない登りです。新緑の季節だと気持ちいい…かもしれない。

タコチバ山を経て何も無い樹林帯を登る

タコチバ山

ヒノキから杉の樹林帯に変わり、平坦な場所に出ました。看板をよく見てみると…。

タコチバ山

タコチバ山 588m」とありました。見落としてしまうところでしたが、見落としたところで、どってことはないです。きっと、千葉県に恨みがある人が付けたのでしょう。

シダンゴ山へ

シダンゴ山ってなんだ?と思いながら登ります。頭の中にイメージするお団子って三つだけど、幻の四つ目のことなのだろうか。

シダンゴ山へ

車道と合流しました。今のところ見どころはゼロです。

シダンゴ山へ

車道から再び登山道になります。

シダンゴ山へ

均等に配置された杉林を進みます。絶賛、花粉を撒き散らしております。

シダンゴ山 男坂・女坂

山頂直下にありがちな男坂・女坂です。セオリーで険しいが短縮になる男坂をチョイス。

男坂

【令和最新版】人間工学に基づかない階段を登って行きます。ツラい。

シダンゴ山へ

突然、杉林が途切れて、馬酔木(アセビ)の低木に変わりました。

馬酔木

時期的には2週間後に花が咲きそうです。ロウバイと時期が一致すれば完璧なんですけど。

シダンゴ山へ

山頂に賑わいが見えてきました。

アセビの低木に囲まれたシダンゴ山の山頂

シダンゴ山山頂

標高758m、シダンゴ山の山頂に到着しました。バス停から1時間50分でした。

シダンゴ山から見える相模湾

山頂は背が低いアセビの木しかないので、展望は意外と良いです。相模湾の海岸線が見え、江ノ島や三浦半島が見えます。煙が立ち上ってたけど、何だっただろう…。

シダンゴ山山頂から見える富士山
富士山が見えた

逆アンパンマン状態で、富士山の頭がほんの少しだけ見えます。ここまでチラ見えの山頂も珍しいかもしれない。

シダンゴ山の山頂は広い

山頂は広々していますが、明らかに人の手が入ってる感じです。

ピンク色になった馬酔木

山頂の日当たりの良い場所ではアセビの花がもうすぐ咲きそうで、赤く色づいた蕾が目を引きました。

シダンゴ山の由来

山頂にはシダンゴ山の由来が書いてありました。こういう石碑って非常に読みにくいので、AI要約します。

「ジダンゴ山」という地名の由来や歴史について書かれた碑文です。「ジダンゴ」はかつて中国の僧「弾誓上人」が修行したことにちなみ、「壇誓(だんせい)」がなまったものとされています。
この山は霊山とされ、弥勒信仰や虚空蔵菩薩信仰の対象でした。また、石仏や供養塔などが過去に存在し、現在でもその跡や石塔が確認されています。地元では、今もこの場所に参拝する風習が残っています。

だそうです。団子は無関係でした。漢字で書くと「震旦郷山」だそうです。

シダンゴで団子

何万人もの登山者がこすったネタであろう「シダンゴ山」で団子を食べるです。ザックの中でグチャグチャになってしまい誠に遺憾です。

シダンゴ山から下山する

グチャグチャになった団子を食べ終えて、シダンゴ山を下山します。

シダンゴ山から下山する

写真もろくに残していませんが、獣よけの扉がありました。

シダンゴ山から下山する

特に何もないまま麓まで降りてきました。

シダンゴ山から下山する
シダンゴ山から下山する

山頂から40分で下山し、麓の街に到着しました。

ロウバイ祭りの期間中は観光客が多く訪れるため、小学校の敷地も臨時駐車場として開放され、受け入れ体制が拡充されていました。

2万株の透明の黄色い、花松田町ロウバイまつり

寄ロウバイ祭り

バス停のある場所から、坂道を登り、ロウバイまつりの会場へ向かいます。

寄ロウバイ祭り

開花状況は満開、入場料500円を支払って入場します。

ロウバイ弁当

入り口付近はお店が出ていて、鮎の塩焼きやお弁当などが販売されています。

寄ロウバイ祭り

2万株のロウバイが咲く、寄ロウバイ園です。ちなみに、「寄(やどりぎ)」と読みます。ずっと、「よろうばいえん」と読んでました。

寄ロウバイ祭り

半透明の黄色い花を咲かせ、甘い香りを漂わせています。

授業参観日に母親たちの化粧と香水の匂いが教室中に充満している感じ、それの匂いを上品にした感じですが。

寄ロウバイ祭り

ロウバイの群生地としては、埼玉県秩父の宝登山(ほどさん)が登山者の間で有名ですが、こちらはそれを上回る規模です。

寄ロウバイ祭り
寄ロウバイ祭り

2月の空に薄黄色の花が映えます。

寄ロウバイ祭り
寄ロウバイ祭り
寄ロウバイ祭り

観光客がたくさんいますが、園内が広いので混雑は感じません。

寄ロウバイ祭り

ロウバイの規模は圧巻ですが、写真映えという点では背景に少し物足りない。もし富士山が見えたら完璧なんですが、シダンゴ山とその奥の山々がちょっと邪魔と言わざるを得ない…。

メジロエリア

園内はエリアを区分けする謎のオブジェが飾られていました。

寄ロウバイ祭り
寄ロウバイ祭り

帰りのバスが出るまで、1時間のロウバイ鑑賞でした。

寄ロウバイ祭り

ロウバイは実をつけますが、梅と違って有毒なため、観賞用です。これほどの規模で群生地を整備し、開拓に携わった人の執念を感じました。

寄バス停

寄バス停まで戻ってくると長蛇の列が出来ていました。まさか、ここまで混むとは…。帰りはバス2台になり、それでも満員で立ち客多数でした。幸い座れたから良かったけど…。

焼きカツ丼 雫 〜しずく〜

新松田駅まで降りてきて、やってきたのは「焼きカツ丼 雫~しずく~」です。

最近できたのかな?女性がワンオペ営業していました。

焼きカツ丼

焼きカツ丼という謎ジャンルの招待は、卵で溶じないカツ丼のようです。卵の上に分厚いカツが乗っていて、意味をなさない蓋はもはや演出要素。

焼きカツ丼

低温調理されているのか、分厚いのに肉が柔らかいです。卓上の塩、わさびで味変しながらいただけます。カツ丼のニュースタンダードになるかも。

新松田駅

それでは、新松田駅から帰ります。なんやかんや混雑するバスに悪態つきつつも、この駅には今後もお世話になるかもしれません。

登山を終えて

寄ロウバイ祭り

シダンゴ山から寄ロウバイ園へのルートは、花見遊山系登山者に人気の定番コースです。今回、ようやく歩くことができました。バスの混雑さえ我慢すれば、コースタイムも適度で、真冬のハイキングにぴったりのコースでした。寄ロウバイ園は思いの外、規模が大きかったのもマル。

シダンゴ山の集合写真

シタンゴ山だけを目的に登るなら、アセビの花が咲く時期を狙うのが良さそうです。山頂の木々が白く輝くその瞬間は、きっと見応えがあると思います。

桃太郎のように団子を携えて、是非登ってみて下さい。

地図はこちら

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