2014年3月16日
神奈川県の丹沢にある高松山に行ってきました。標高は801mです。
西丹沢エリアのJR御殿場線に沿った位置にある山で、電車及びバスのアクセスが良く、程よいコースタイムです。山頂の展望は抜群で、富士山を眼前に見られます。
今回は、2月下旬に見頃を迎える河津桜で有名な松田山に縦走するコースを歩きました。
ある日、たまたまツイッターの投稿で松田山で河津桜祭りをやっているという情報を得ました。
丹沢エリアの地図を眺めつつ、高松山の登山と紐付けることに着地し、一足早い花見登山の旅をしてきました。
高松山・松田山について
地図
小田急線の新松田駅からバスに乗り「高松山入口」バス停で下車、高松山山頂から西明寺史跡公園を通過し、再び新松田駅に降りるルートです。
高松山ハイキング
新松田駅からバスで高松山登山口へ
新松田駅にかかる跨線橋の格子窓ガラスから富士山を眺めると、箱根また西丹沢に来たという気持ちになる朝。気持ち良い春の陽気を感じる晴天となりました。
駅構内には、「まつだ桜まつり」の案内が表示されています。
小田急線の車内において、大半の登山客は秦野や伊勢原で降り、ふるいにかけらえるように登山客は目減りしていきます。箱根の金時山と西丹沢の拠点である新松田駅はそれなりの登山客で賑わいます。
富士急湘南バスに乗り、高松山登山口を目指します。週末しか運行していません。
系統は「松75」
この写真を撮ったのが7時26分だったので、それくらいです。テキトウで申し訳ございません。
2年前に一度会社の登山イベントで来たことがある高松山。その時は御殿場線の下北駅から歩きました。バスで行くほうが少し舗装道を歩く時間を短縮できるので、こちらを利用したほうがいいでしょう。
下車は自分だけでした。このバスで大野山に行くこともできます。
そして、そうです「ぼっち登山」です。武甲山の記事で作った造語なのですが、時折FacebookやTwitterなどでこの言葉を見かけるので驚いております。自分より先に提唱している人がいたら申し訳ないですけど。
ご丁寧に看板があるのでそれに従って登山口を目指しましょう。
ちなみに「ぼっち登山」とは、単独登山という高尚な呼び方は似つかわしくなく、一緒に登ってくれる友人知人がいないから仕方なしに一人で登山に出かけるという意です。
なんか悲しくなってきたな。
高松山まで2時間5分だそうです。登山口までまだあるというにこの親切設計。
住宅街を抜けて、登山口を目指します。
それにしてもバスで誰も下車しなかったのが想定外でした。高松山の不人気っぷりが伺えます。
春うららかな田舎道
開花前の蕾があり、春の感じが出てまいりました。
東名高速の下をくぐります。確かこの高架下あたりで、左へと川を渡ります。
この足柄ではみかんの栽培がされているわけですが、川にみかんが流れている光景は、都内の川では見ることができない。
さて、登山口に到着です。
こんな立派なトイレがあるんだから、都内ハイカーは注目するべきである。高松山のステマに貢献するには自分の筆にかかっているわけです。
高松山ハイキングコースの案内。
登り2時間なので、ハイキング以上登山未満なちょうどいいコースです。
登山口には椿が咲いていました。
この花も早春を彩る一つの花。
そして、足元には至る所に菜の花が咲いています。
東名高速の側道が登山口とはこれいかに。
2月関東が2度に渡る大雪、豪雪地帯の樹氷とイエローフォールの旅、北横岳の雪山登山と続き、冬をこれ以上なく体感したからこそ、春のありがたみを感じる風景です。
コンクリートは車両通行止めのガードレールと共に終わり山道に変わります。
高松山の登山道は結構地味
登山道というよりは私有地の山道という感じです。
まずはビリ堂を目指します。
みかんが大量に焼かれているのは、放置しているとカラスが寄ってくるからでしょうか。
東名高速が結構下になるまで歩いてきました。
雪をかぶった山をいいですが、やはり彩りある春の山が歩いていて楽しいというのは年を食った証拠なんでしょうか。
全身で山を体感するというより、目で見て楽しむ方へ比重が偏り始めている気がする。
徐々に傾斜がきつくなってきます。
なんの実だろう。
ビリ堂が意外と遠いんだなこれが。
切り株にいい感じについた苔とさるのこしかけ。
8時44分ビリ堂に到着。
小さなスペースに観音像が祀られていました。
さて、ビリ堂からは杉の樹林帯で展望なんてありゃしない。そして、なりより誰一人として歩いていないので、愚痴をボロボロこぼしはじめる時間帯。
「ちっ、富士山の展望なんて全然ないんじゃないか」
「さっきまでの春の雰囲気はどこいっちまったんだ」
「ぐだぐだと同じような坂道が続きやがって」
これじゃ一緒に誰も歩いてくれないわけです。
階段地獄。
そして、階段を登り終えると平坦になってきて、山頂まで5分の標識がありました。
大雪の面影が少しだけ残っていました。
そして、高松山の山頂が遂に顔を出しました。
高松山は広く、富士山の大展望
9時19分標高801mの高松山の山頂に到着です。
そして…
富士山ドーン。
春霞のせいで、雪が浮いているように見えます。この角度から見える富士山はちょっと雪の付き方がダサい。
さて、お昼ごはんです。といってもまだ9時台ですが。
桜餅を食べることで、後半に控えている桜まつりの前哨戦という位置づけ(?)
富士山のドアップ。
この時期に登っている人はいるのでしょうか。
高松山の山頂からは奥丹沢方面が眺められないだけで、市街地と富士山の眺めは格別。
海の方はかすんでいますが、相模湾が見えます。
山頂は草原になっていてとても広いです。フリスビーとか遊戯がしたい。
これだけ広いので山頂に大学生らしき男二人と単独のおっさん一人という現状。もっと来ればいいのに。
山頂どまんなかにある4人がけベンチで大学生らしき男二人の距離が近すぎるのは気のせいだろうか。
標高801mということで、やおい的な。
絶景な山頂なので、晴れた日に来る価値は十分にあると思います。
山頂にある木は初夏に花が咲くらしい。
虫沢古道から下山し、松田山へ縦走する
さて、虫沢古道を通り下山します。
尺里峠に到着。
ここから登山口(山北駅)に戻ることもできますが、西明寺史跡公園を目指すのが良いでしょう。
というわけで、西明寺史跡公園を経由して松田山を目指します。
ここからは道は平坦になり、里歩きです。
富士山の展望もチラホラあります。
乗り捨てられた車が自然に飲み込まれている。
オオイヌノフグリとか子供の頃には非常に身近だったはずの花。
たまに番犬に吠えられながら、緩やかなくだりのトレッキングです。
この時間帯にこれから高松山に登るであろう登山客数組とすれ違いました。自分は美味しいものは最後に残すタイプなので。
西明寺史跡公園に到着です。
人里はなれた場所にあったお寺の史跡で、鎌倉時代に建立されたとか。
河津桜が咲いているではありませんか。
どでかいタイヤが置いてあったので遊んでみる。
ちなみに御手洗いもあります。
さて、松田山に向けて再出発です。
ちなみに松田山という行き先を書いた看板はなく「ハーブガーデン」の表示を目指していくのが良いかと。
道中、松田山から登ってくるグループがたくさんいました。松田山と西明寺史跡公園でハイキングする人が多いのでしょうか。
コンクリの坂道を下って行くとみかん畑の入り口がありました。鹿よけなのでしょうか。
トラップ。
再び春めいてきました。
みかん畑の中を歩きます。
ミカン狩りをしたいところですが、小さいザックで来ているので1キロも持って帰ることは不可能。
みかん畑ごしの富士山はこのエリアの象徴的な眺めである。
松田山の桜祭り
2月下旬から見頃にピンクが濃い満開の河津桜
そして、みかん畑を抜けると松田山の桜まつり会場。
みかん畑に続くあぜ道を抜けると突如走ってくる路面電車。まさにここは観光地である。
桜はちょうど満開を迎えていました。
みかん直売所がたくさん。
調子に乗って2個くらい食べた上に買わないという愚行。
観光地ですな。
気分的には奥穂高岳や槍ヶ岳を登ってきて、観光客でごった返す上高地に降りてきたというのが登山者にわかりやすい例えだろうか。
しかし、まぁ春である。
3月上旬の週末は雪だらけの場所にいたので、桜の鮮やかさが目に染みる程です。
桜まつり会場の有料エリアを散策します。
いくらだったかな…?
山の斜面に菜の花と桜が満開に咲いています。
桜が咲いております。
春と男の一人旅が日本のシリーズ映画の代表作「男はつらいよ」みたいではないですか。山マドンナとの出会いはありませんでしたけど?
黄色とピンク。
冬の山にはなかった色です。忘れていた色を思い出した感じです。
東名高速からは松田山の一画だけピンク色になって見えるので、気になっているドライバーも多いとかなんとか。
いい感じの場所に陣取って撮影を続けているおじさんがいて、イライラが募っていたところなので、調度良かったです。
三脚を通り道に置くんじゃないと。
3月中旬、溢れんばかりの春である。
桜の鑑賞を終えて、松田山ハーブガーデンへやってきました。
出店がたくさん出ていました。
そんなわけで、お好み焼きと小田原牛の串焼きで本日の2回目の昼食です。
ソースにはサイダーが合うという持論から三ツ矢サイダーも購入。
足柄=金太郎ということで、かまぼこに金太郎が。カッパにも見えなくもない。
ハーブガーデン周辺にもたくさんの河津桜が咲いています。
河津桜越しの富士山。
午後になって霞が増え、僅かばかりにしか見えませんが。
一人花見を終えて、新松田駅へ歩いて行きます。駅までのバスを使わないのは、登山者として意地というか15分ちょっとだし。
麓の商店街も桜まつり一色でした。
新松田駅に戻ってきました。
7時に到着して、13時半。6時間半の周回でした。
13時の電車に乗り、まだ陽が刺す時間に家路に着きました。
シャワーを浴び、一眠り着いて、夜どこかに出かけたような気がしましたが、それはもう忘れました。
高松山・松田山のハイキングを終えて
宝登山の冬の蝋梅に次ぎ、松田山の早春の河津桜。
季節に咲く花の便りを指針に山を登るというのは今年2014年のテーマです。日本には数多くの山がありますが、見頃を迎える山というフィルタに掛ければ、選択肢は狭まります。春の花咲く1~2周間と紅葉の1~2周間は、その山の一番旬ですから。
高松山という丹沢の一つの里山は、それだけで立派な名山です。
箱根の矢倉岳、同じ西丹沢の大野山と同じように広い山頂がありながら、人も少なく俗にいう穴場の山でしょう。この二つの山は新松田から登れるので、こちらを登山してからでも鑑賞できます。
特に自分が歩いた季節とルートに合わせて、早春に咲く河津桜を楽しんでみては如何でしょうか。
自分はまた同じ時期に同じルートを歩きたいです。
コメント
こんばんわ、またおじゃましました。関東地方の山に登るとほとんどの山から富士山が見えて、羨ましいですね。桜もきれいで、ひこにゃんも嬉しそうです。ぼっち登山すると家に帰った頃には、頬の筋肉が固まってませんか
>やま子さん
コメントありがとうございます。
関東地方は冬になると市街地からでも富士山が見えますからね。自分の通勤経路では見えませんが。
河津桜は早春の風物詩なので毎年抑えたいところですね。
ぼっち登山はなるべくしない方向で!
松田の河津桜、よく名前を聞くのですがまだ見たことありません。
1月~2月ならもうすぐ見頃でしょうか。
家から近いですし、母を連れて行ってみようと思います。
ぼっち登山を好まないとは
集団生活が苦ではないのですね。
立派な大人ですね。
>Emiさん
コメントありがとうございます。
松田山は3月なので、河津の桜よりは遅いはずです。
是非、お母様をお連れしてお花見をしてください。後、みかんをお土産によろしくお願いします。
家では孤独です。
先日 湯河原の幕山ブログを拝見しメールしました。 今回 松田山の検索していましたら 又してもこちらがヒットしてお邪魔させて頂いています。いつも本当に参考になります。幕山の梅祭りもおかげさまで すごく癒されてきましたよ。今回もぼっち松田山に行ってこよう♪これからも師匠のブログを参考に山に出かけていきます。ところで 山ビルの被害にあった事はありますか(*_*;
>不二子さん
再びコメントありがとうございます。
松田山はニュースで見ましたが、今がまさに見頃のようですね。来週に行く予定でいます。
幕山の梅祭りはまた行きたいですねー。あまり梅の写真を撮っていなかったので@@;
山ビルの被害はいまだにありません。
出没する6月中旬以降に丹沢に足を踏み入れていませんから。蛭だけには絶対あいたくないです!
初めまして。
高松山に一昨日行ってまいりました。こちらを参考にさせて頂きました。ありがとうございました!
天気は曇りでしたが、ストレス発散の丘(笑)にも足を運べました。あっ、私もぼっち登山でした。
>みっちーさん
はじめまして。
参考にしていただき大変ありがとうございます!
一昨日ということは3月14日ですね@@;実は自分もそのとき高松山に再度登っていました。
山頂で鍋をしていたのですが、途中雪が降ってきました。
もしかしたらすれ違っていたかもしれませんね。
はじめまして!
来週の26日に高松山へ行こうと思っています。
どなたかの参考になるブログはないかと探していましたら、こちらがヒットしました。
とても参考になりました。
桜がまだ咲いているといいのですが・・・。
またお邪魔させていただきます。
>CONNYさん
はじめまして!
コメントありがとうございます。また、本記事を参考にしていただきありがとうございます。
先週、14日に行きました。
河津桜はちょうど見頃でしたので、来週は厳しいかもしれません…。
ただ、麓の桜が咲き出す頃ではないでしょうか。
また、よろしくお願いします。
こんにちは。いつも楽しくブログを読ませて頂いています。
昨日、こちらのブログと同じ行程で高松山〜松田山ハーブガーデンに行ってきました。
この時期は花粉がツライですが、富士山、
さくら、菜の花と春を一気に楽しめる素敵な山ですよね!私は帰りにみかんやらキウイやら沢山買って帰りました^ ^
また色々と参考にさせて頂きます
>mahaloさん
再びコメントありがとうございます。
参考にして頂き、ありがとうございます。自分も先々週に行ってきました。
春を前にして、春を満喫できる充実したコースですよね!
また、よろしくお願いします。