登山北アルプス

【北アルプス】GWの槍ヶ岳 ~ 上高地ピストン、山荘で過ごす標高3000mの残雪期の旅

2018年4月29日,30日

北アルプスの槍ヶ岳やりがたけに行ってきました。標高3180mです。

北アルプスの象徴的存在で、日本で5番目に高い山です。ゴールデンウィークに開山する北アルプス、営業開始した槍ヶ岳山荘に宿泊し、上高地から往復するコースを歩きました。シーズン期間中は山頂に登る行列ができますが、残雪期は静かな山頂に立つことができます。

ゴールデンウィークの北アルプスは、毎年のように滑落死亡事故が発生するので、自分には無理な領域と思い込んでいました。2018年は積雪期に八ヶ岳の赤岳、西穂高岳の独標に登り、挑戦的な山々の場数を踏みました。

そして、満を持してゴールデンウィークの残雪期。自身初となる槍ヶ岳、標高3000mの北アルプスを旅してきました。

槍ヶ岳について

地図

上高地と槍ヶ岳の往復コースを歩きました。

コースタイム

1日目
  • 5:42
    上高地バスターミナル
  • 8:02
    横尾
  • 9:55
    槍沢ロッヂ
  • 11:06
    槍沢キャンプ地
  • 15:30
    槍ヶ岳山荘

上高地からピストンするコースを歩き、槍ヶ岳山荘で一泊しています。1日目の行動時間は9時間48分でした。後半の雪渓登りで雪崩リスクはあるものの、危険箇所は特に有りませんでした。山荘から山頂に至る、岩登りが怖かったです。

槍ヶ岳 登山(1日目)

沢渡駐車場からタクシーで上高地、猛者しかいないGWの北アルプス

沢渡さわんどの駐車場に停めて、タクシーで上高地に入ります。バスも運行していますが、今回の3人であれば一人当たり400~500円増しくらいです。

ゴールデンウィークであれば、タクシーは常にいる感じらしい。

沢渡~上高地バスターミナル/大人片道1,300円・往復2,300円

沢渡地区~上高地バスターミナル間/【普通車】4,600円

普通車:1日700円 バイク:1日350円

上高地に入るだけでも3000円~4000円も掛かる。北アルプスはお金が掛かりますな。

「ほら、写真撮りなよ。」

タクシーの運転手さんが一時停車してくれて、大正池に映る残雪の穂高連峰を鑑賞できました。ちらほら、カメラマンがベストポイントを探して徘徊していました。

上高地のバスターミナルに到着。早朝は観光客はおらず登山者のみ。

ガチャガチャと音を立てながら、各自の装備を点検整理しています。毎回ここに来る度、全国大会の会場控室、大舞台の楽屋のような刺々しい雰囲気がある。

河童橋まで移動し、定番の梓川と穂高連峰の風景。木々の緑はまだこれからで、新緑シーズンは2~3週間後くらいかな?

反対側には焼岳。

ゴールデンウィークの上高地は、日の当たらない時間帯は真冬の寒さです。

片道11キロの登山道、上高地から横尾まで

上高地から横尾まで、距離11キロ、約3時間の移動が始まる。

初訪問から数回は新鮮で、梓川の美しさや迫力の穂高連峰に感動するが、それ以降は作業道路と化すでおなじみ。

まぁ、涸沢に紅葉見に行った時が初めてなので、5年ぶり2回目。

道端にふきのとうがピョコピョコ生えています。天ぷらにして食べたい。

夜通し移動した重い瞼を起こしてくれるエメラルドグリーンの梓川。

明神館を通過。

明神エリアは神域であるため、上高地ではなく神高地になる。尖がっている山が明神岳、一般登山者が行ける山ではないようです。

まだ冬毛でもこもこした猿がそこらじゅうを闊歩して歩いています。猿サイドは「人間が多くなる時期が来たか」と思っているのだろうか。

明神付近では新芽があり春を感じたが、そこを過ぎると季節は冬です。

徳澤に到着。

日中になればハイキング客、キャンパーで賑わっているが、この時間はガランとしてます。

昭和ロマンを感じる宿は、一度泊まってみたいものです。山に登るには、微妙な位置にあるので、前泊か後泊で利用するのかな。

徳澤から横尾は多少の登り下りがあります。登山道と比べると大したことないが、疲弊しながら下山してきた時にかなり応える区間。

単調さに負けたSaku兄は睡魔に襲われ、酩酊した時の千鳥足状態で歩いていました。

体のエンジンがさび付いたまま横尾に到着。

環境問題ガン無視の時代がもうちょっと長かったら、ここまでバスが通っていただろうか…。

横尾からは雪山になるため、登山者は再度、装備のリセットしています。涸沢、槍ヶ岳、蝶が岳の3方向に分岐しているが、7~8割は涸沢方面に行く人だと思う。

「老いたせいで、オールナイトからの登山は無理」と、ベンチに横になり、数秒で入眠するSaku兄。

15分くらいの昼寝を経て、登山再開。

横尾大橋で記念撮影したが、槍ヶ岳に行くので、この橋を渡ることはない。

横尾から槍沢ロッヂから残雪の登山道、槍ヶ岳がチラ見え

横尾から槍ヶ岳方面へと進み、まずは槍沢ロッヂを目指します。涸沢に行く人が過半数なので、一気に登山者の数が減りました。

しばらくは林道が続き、次第に道が雪に覆われます。土と雪が混じるので、アイゼンはつけないまま進みます。

北アルプスのメインストリートなので、踏み跡はしっかり、迷いなく歩けます。

轟々と雪解け水の流れる梓川、ではなく、ワサビ沢へと名前がチェンジ。名前の通り、天然のわさびが採れるのだろうか。

槍見河原と名がつけられたポイントがあり、上高地から歩いて、はじめて槍ヶ岳の山頂がチラ見できます。

まだまだ遠い事実を突きつけられる。

大きめの沢には立派な橋が架けられています。上高地で吸い上げたお金を、山奥の登山道整備に還元されているわけですな(?)

一ノ俣に到着。

常念岳の一ノ俣谷から流れる沢の合流地点になっているようです。常念岳への登山ルートはないようですが、沢登りをする人はいるようです。

一ノ俣を過ぎるとようやく槍ヶ岳の方角に向かって歩くことになります。ようやく、登山道らしくなってきました。

沢と沢の中間にある島のような場所もあり、歩いていて楽しい。

二ノ俣に到着。

こちらは大天井岳から流れる二ノ俣谷との合流地点。

上高地を出発してから、ずっと緩やかでしたが、ここからが本番という感じで傾斜が上がります。

オープンワールドな登山道(※雪が積もって夏道が消え、どこでも歩ける状態)になりつつも道は明瞭。

沢の名称は槍沢へと変わり、風景も春から冬へと逆戻り。風景とは逆に気温が上がり、半袖一枚でも熱くなってきました。

ピンクのものと言えばという問いに、一般的な回答は桃、桜、豚、ハートなどが挙がるだろうが、登山者は「登山道が枯れ葉や雪で不明瞭な場合、木の幹や枝、設置した棒に巻き、登山道の目印となるテープ」と回答する。

ほぼほぼ、雪道をノーアイゼンで進むこと建物が見えてきました。

槍ヶ岳の中間地点、槍沢ロッヂで牛丼を食べる

槍沢ロッヂに到着。

上高地を出発して、4時間10分が経過しています。

上高地から槍ヶ岳の直線距離的には10分の8くらい進んでいるが、コースタイム的には2分の1をちょっと過ぎたくらい。つまりここから、急斜面が始まることを意味する。

売店が10時に営業開始します。9時55分に到着したのでジャストタイミング。メニューは1000円均一。

一番パワーがつきそうな牛丼を全員がチョイスしました。槍沢の流れる音が響く中で食べる食事は美味なり。

今年作られたスタンプがあると言うことでバージンを頂いてしまいました。

「槍が見えるよ」

三脚付属の双眼鏡が設置されていました。樹林帯の方角を向いていますが、木々の隙間からわずかばかり見えました。

Nikonの望遠鏡だった。

ここからが後半戦で、雪山登山が開始される。アイゼンを装着し、槍沢ロッヂを出発。

30分ちょっと先にあるキャンプ場を目指します。夏の登山道は完全に埋もれているので、踏み後を辿って歩きます。

槍ヶ岳がまた見えてきました。が、角度が変わるとすぐ消えてしまう。

槍沢キャンプ地に到着。

時間が早いのかテント3,4張ほどでした。お隣にある涸沢がキャパ500で、こちらは30しかない。小屋から離れているので利便は悪そう。

トイレは掘り起こされていて利用可能でした。

水場は確認してませんが、テント利用でなければ、槍沢ロッヂで汲んでおく方が良いかと。

歩けど歩けど進まない、槍沢の雪渓歩き

キャンプ場から先は、槍沢の雪渓歩きがスタートする。冬の降雪量にもよるが、ゴールデンウィークだと槍ヶ岳山荘まで雪の上を歩くことになる。

今回、ピッケルは持ってきていたが、必要性をまるで感じなかった。

傾斜はそこまでキツイわけではないので、ダブルストックで登る。

木曽駒ヶ岳の千畳敷カールから稜線に出る八丁坂と比べると傾斜は緩い。しかし、その長さを3倍にした感じだ。また、7月の白馬の大雪渓の1.5倍くらいの長さに感じる。

進んでも進んでも、進んでいない、時間が経と後退している感覚。

見通しの良い雪山を歩いていると、そういう減少に陥る。後半カオスになるアニメで出現しがちな虚数空間とは、このことかもしれない。全然、槍ヶ岳は見えない。

大曲というポイント(キャンプ場から進んで左に曲がるあたり)を過ぎたところは、東鎌尾根の斜面から雪崩の跡が見られました。

多少は緊張感ありつつ、ぐいぐいと登っていきます。東鎌尾根の西岳?が見えてきました。

稜線に近い斜面は雪崩の巣状態。

太陽が照りすぎて暑い暑い。夏だと9時過ぎには雲が湧きあがるが、5月はずっと雲が出ない。その上、雪の照り返しがあるぶん、真夏より暑い

天狗原分岐(らしき場所)に到着し、小休止。ここからは斜面が緩やかになるが、アプローチの長さと想定外の暑さに疲労が蓄積されてきた。

天狗原からはゴールの槍ヶ岳のトンガリが見えた。

「後、ちょっとだ頑張ろう」と、気持ちを奮い立たせ行動再開。しかし、ここからが長かった。結果、天狗原から山荘までは2時間も要する。

落ちたアイスクリームに群がる蟻のように、点々と歩く登山者がずっと見えている。

歩けど、歩けど、槍ヶ岳との距離が一向に縮まらない。巨大な槍ヶ岳が錯覚を起こしているのだろうか…。精神崩壊を起こしそうだ。

殺生ヒュッテの位置まで到達。公式にはここから槍ヶ岳の山頂は40分となっているが、ここから足が全然動かなくなる。

最後の登りだけ急斜面。

「ぜぇぜぇ…。」と息が切れて、胸の動悸が激しくなる。

10歩進んで、立ち止まり、10歩進んで、立ち止まりのループ状態になりました。高山病の症状かはわかりませんが…。

体力に乏しい自分だけではなく、メンバ3人共全員がそうだった。文字通りの牛歩となった。

それでも着実に標高を上げていった。苦行から開放されて、楽になりたい。その一心でした。

そして、ようやく稜線、槍ヶ岳山荘に到着。心が折れかけるキツさは久々だったかもしれない。

残雪の標高3000mにビビっていましたが、コースを振り返ると、ピッケルが必要と思った箇所はなく、チェーンスパイクでも十分登れる印象でした。装備・技術より体力ですね。

おお、何度も写真で見たことある風景だ。

間近で見る槍ヶ岳に感動しました。7年間「ガマン槍ヶ岳」を続けていたので、募る思いは人一番強いと思う。

とりあえず、槍ヶ岳山荘にチェックイン。

稜線という環境下にあるので、無駄のないシンプルな山小屋です。

布団は一人一枚きちんと割り当てられて、ベットのスペースは十分でした。運良く下段だったのも嬉しい。山小屋で二段目だとスペースないし、上り下り辛いし、損ですよね。

思ったより疲労していた我々は、本日の槍ヶ岳登頂は断念する決断を下す。もう、限りなくダラダラしたい。

館内放送が入り、17時になり食堂で夕食の時間。

テーブルが全部埋まってなかったので、ゴールデンウィーク期間中も満員にはならないみたい。雪山人口はごく少数か。

夕食はハンバーグで、ご飯と味噌汁はお替わり自由。疲労のせいで食欲がイマイチ、お替わりできずでした。お茶やお湯はテイクアウトできました。

梅干しもお替わり自由でした。こういう時、酸っぱいものは心強い。

槍ヶ岳の売店を物色。オリジナルグッツ的なのは、あまり惹かれるものが無かった。登山バッジだけ購入しました。

夕日の時間になり外へ。

珍しく自分だけが元気があり、Saku兄は睡魔、ゆうちゃんは疲労でグッタリ。寂しく一人で外に出ていました。

小屋から東には常念岳が見えています。表銀座のルートも見えていて、「いつかは歩いてみたい」という気持ちにさせてくれます。ただ、キツイんだろうな…。

夕日の落ちる西側は、雲の平周辺の山々が見えています。

この日は霞があり、白山等の遠くの山々まで見渡せる空気では無かった。

西の空に落ちる夕日。標高3000mで夕日を見るのは、なかなかできない経験です。

夕日を浴びて、ドラマチックに燃える槍ヶ岳が…全然、赤く焼けない…。

ちょっとだけオレンジに染まる槍ヶ岳。思ってたのと違う…、雲ひとつない天気では焼けないのかな。

槍ヶ岳の山頂で夕日を見ていた登山者4人くらいが、暗くならないうちに下っていました。翌日、あそこを登るのか…。

西の空に落ちていく夕日。

山頂に立ちませんでしたが、長い長い一日が終わりました。

深夜に外に出てみました。

The満月の夜だったので、まぁ明るい明るい。星空は肉眼でちらっと見える程度でした。

久しぶりにライトアートで遊ぶ。

微風とは言え、4月下旬の標高3000mの夜は激寒。

それになりに時間がかかるので弾数が打てず、思考も回らないので、雑な仕上がりになった。プラスで本当にしょうもない下品な写真を撮影したが、山を愛する人は閲覧しないで戴きたい。

そんなこんなで夜も更け、ぐっすり眠りにつくのでした。

槍ヶ岳 登山(2日目)

足を滑らせたら一巻の終わり、槍ヶ岳の山頂を目指す

早朝5時ちょうど、槍ヶ岳の右手から御来光。

日の出でも槍ヶ岳は焼けず、「思ったんとちゃうな…。」だった。山岳写真を撮りに来ているわけじゃないので、まぁどうでもいいですがね。

小屋で朝食の代わりの御弁当を頂きました。内容はちまきで、ぎっちりもち米が詰まっていました。

さて、槍ヶ岳の山頂を目指します。

シーズン中の週末ともなれば、話題のラーメン店のように1時間~2時間待ちの行列が発生しますが、この時期、しかも早朝はガラガラです。

槍ヶ岳の穂先は、ほとんど雪がない。

ストック、ピッケルは邪魔になるだけで不要、アイゼンを履くかが問題だった。岩場のためアイゼン履いていると逆に危険だろうと判断した。

案の定、雪はほとんどなく、凍っている箇所もありません。慎重にゆっくりと登っていきます。

振り返ると、かなりの高度感がある。岩場がしっかりしているので、落ちることはないと思うが…。ハイシーズン中、ここで人が行き交うのは信じられない。

上まで登ってくると、7〜8歩分の距離だけ雪を踏む「The危険箇所」があった。

ツルッと足を滑らせたら、200〜300mは落下。この場所は、2年以上経った今でも恐怖が蘇る。ここだけ、チェーンスパイクを装着するのが正解だったかもしれない。

(帰りがどうなるかわからんが)難所を通過し、山頂に至る梯子を登ります。写真だと伝わらないが、一歩足を踏み外そうものなら、天国行きです。

「俺の槍ヶ岳がキュンとして高尾山だ」

現場では最低のジョークを言いあっていたが、高所恐怖症ではない自分でもかなり怖かったです。

見渡す限りの銀嶺、北アルプスのシンボル槍ヶ岳の山頂

梯子を登り、槍ヶ岳の山頂に到着です。

山頂が尖がっているだけあり、見た目通り、想像通りの狭さ。いや、これが幾度となく眺めていた槍ヶ岳の山頂か。

登山を初めて8年でようやく辿り着くことができた槍ヶ岳の山頂。

1828年に播隆ばんりゅう上人によって開山しているので、2018年は190周年の年でした。播隆上人は誰でも登れるように危険箇所に縄を設置したり、重い鉄の鎖を設置したり、尽力したそうです。山頂にはこじんまりとした祠が建っていました。

槍ヶ岳の山頂はぎりぎり大人3人が横に並べるくらいで、周りは絶壁です。

この瞬間、北アルプスにいる100人くらい登山者(そんなにいるか?)の注目を浴びているんだろうな…。

槍ヶ岳から北〜西側は日本海により近いので雪の量が多い。笠ヶ岳、双六岳、鷲羽岳はよく見えましたが、立山や白馬岳などは薄っすらと見える程度でした。

槍ヶ岳から見た穂高連峰。

南岳を経て、北穂高岳は大キレットと呼ばれる一般ルートの日本最難関の区間。雪がある時期に通過できるのは超エキスパートな人たち。穂高連峰の奥には焼岳、乗鞍岳が見えました。

槍ヶ岳の山頂を動画ご覧ください。定員10人くらいの狭さじゃないでしょうか。シーズン中だと記念撮影一発撮ってすぐ退散って感じなのかな?

登山仲間のくまちゃんの結婚祝いムービーを撮ったりしてました。

30分くらい自分たちだけ独占し、槍ヶ岳の山頂を満喫しました。こんなことができるのもゴールデンウィーク期間中、山荘に宿泊した者の特権だろう。

下山を開始します。梯子を降りるときが一番怖い。

安全圏まで戻ってきて一安心。太陽も登り、体が温まってきました。

槍ヶ岳から降りた後のペプシは痺れる。

山荘内にデポっておいた荷物を回収し、外のベンチでくつろいでいました。

静かな山頂だったが、登山者が続々と登ってきます。時間的に槍沢ロッヂ泊か、テント泊だった人達だろうか。みな最後の登りで苦悶の表情をしています。

8時過ぎになり、下山を開始しました。

大幅にカットしますが、槍ヶ岳山荘から上高地バスターミナルは、5時間弱で下山できました。

ゾンビ状態で歩いた雪渓は、下りはスイスイ。尻セードで遊んだりして、登りの3分の1も掛かりません。

横尾〜上高地は最後の方はバテバテになり、徳沢でソフトクリームをチャージしたりしながら、無事に槍ヶ岳から下山することができました。

失った脂を倍返し、極上のソースかつ丼を食べる

下山後の温泉は駐車場から少し移動し、「竜島温泉せせらぎの湯」に入りました。広い温泉施設ではないが、内湯と外湯があり、値段520円と安いです。

1泊2日を雪山で過ごし、並大抵の食事では、体が欲する肉欲を満たすことができない。しかし、上高地〜松本間にはあまり唆られる食事処がない。

国道158号線からはだいぶ離れているが「ソースカツ丼 我山がざん」に辿り着きました。

特製ソースカツ丼は1800円と高く、提供に20分かかるが、ロース肉300gの暴力的なボリューム。名産の駒ヶ根ソースカツ丼にも引けを取らない味です。

ぶりんぶりんの厚い脂だけど、しくこさも感じずに胃袋へと落ちていきました。上高地の帰りに、常下山食事処にしてもいいかもと思う店でした。

槍ヶ岳の登山を終えて

一点だけ物足りなさを感じるとすれば、「槍ヶ岳に登ると槍ヶ岳が見えない」ってことで、北アルプスの山に登ったら、山頂から槍ヶ岳を探すのはルーティーンなわけです。そう考えると槍ヶ岳は、富士山と同じように「眺める存在」であるのかもしれない。

初めて北アルプスを訪れたのが2011年の焼岳で、それ以降は日本最後の秘境とも呼べる雲ノ平を歩き、最難関の言われる剱岳をも登り、北アルプスの名だたる山を数々登りました。それぞれの山頂で、槍ヶ岳をずっと目にしていながら、7年の月日が経っていました。

1泊2日の上高地ピストンと超効率的に登頂しましたが、月日を掛けたおかげで、達成感は他の山々とは比べられないものでした。

ちなみに焼岳の記事には「近いうちに攻略したいと思っています」と書いてあり、だいぶイキっていたようです。

槍ヶ岳は限られたスペースしかないけど、ゴールデンウィークは限られた人数しか登れないので、じっくり山頂を味わうことができます。30分の時間を掛けて、槍ヶ岳から見渡した雪景色の北アルプスの風景は、忘れられない思い出です。今回は体力的には相当バテバテでしたが、GWでも吹雪いたりする北アルプスで、イージーな条件の元で登ることができました。

次に槍ヶ岳を登るときは、燕岳〜大天井岳〜槍ヶ岳の表銀座を縦走して登りたいです。

槍ヶ岳の地図はこちら

コメント

  1. very blueさん
    今日は山の日ですね。そんな日なのでブログを読み漁ってました(笑)
    やっぱり槍ヶ岳の山行は読み応えありますね。私も去年の9月末に台風の動向見ながら行ってきました。
    上高地からババ平で一泊、ババ平から槍ヶ岳登って天狗池で景色堪能しました。
    台風一過のおかげで二日目以降終始晴れてくれて素晴らしい山旅でした。
    ただ大きく驚いたのはグリーンバンド入ってここから右向いたら槍がドーンだなって所、勢いつけて右向いたらガス!見事に槍を覆うガス!あいや〜って思って進んでいったら徐々にガスが晴れて御大登場。この演出には宮本亜門もびっくりなくらいでした(多分…)。

    槍ヶ岳に限らずどの山も常に敬意と畏怖もって登らないとですね。

    次回槍ヶ岳いったら同じく槍○○やってやると心に誓いました。

    • ウタロウさん
      コメントありがとうございます。返信遅れて申し訳ないです。

      槍ヶ岳いいですよねー。
      自分は記事の通り、雪のある時期しか行ったことが無いので、夏または秋に行ってみたいです。
      天狗池って確か逆さ槍ヶ岳が見れるスポットですよね?羨ましいです。

      キャリアは10年越えましたが、穂高岳~槍ヶ岳の山域は、単発でしか登山していないので、じっくり歩いてみたいです。それこそ、違いの分かる男になりたいです。
      ギンギンに気持ちを高めて、槍ヶ岳に挑戦しましょう。

      またのコメントお待ちしております。

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