登山東海・北陸

【静岡】満観峰 日帰り登山 ~ 花沢の里から周回、東海道の面影と焼津漁港の旅

満観峰

2026年5月2日

静岡県の満観峰(まんかんほう)に行ってきました。標高は471mです。

津市と静岡市の境界に位置し、富士山と駿河湾をぐるりと見渡せます。また、静岡市街を一望する大パノラマです。隣接する高草山、花沢山と合わせて「焼津アルプス」と呼ばれて、静岡の中でも人気の山の一つです。

満観峰から焼津港

満観峰はSNSなどで写真を見かけることが多く、数年前から気になっていました。これまで静岡では南アルプスや伊豆の山を歩く機会が多かったため、静岡の里山の魅力を知るべく訪れてみました。

今回は焼津港の海鮮や東海道の歴史も楽しみながら旅をしてきました。ただ、腰を痛め…。

満観峰について

コースタイム

  • 9:23
    花沢の里駐車場
  • 10:15
    鞍掛峠
  • 10:58〜11:32
    満観峰
  • 12:22
    日本坂峠
  • 13:05
    花沢の里駐車場

行動時間は3時間33分です。

満観峰 日帰り登山

旧東海道の名残を感じる「花沢の里」にある登山口

富士川SA

御殿場をはじめとする富士山周辺や伊豆方面はゴールデンウィーク絶対に混雑するが、静岡市の周辺はまぁ混まないだろうということで、一泊二日で旅をしてきました。

ようこそ花沢の里への案内板

満観峰にはバリエーション豊かな登山ルートがありますが、今回は最も一般的な「花沢の里」を登山口とするルートを選択しました。

焼津から静岡方面への縦走も考えていましたが、その後に襲われる腰痛を思うと、この選択は正解でした。

花沢の里の駐車場

GW初日は快晴の登山日和、駐車場は9時20分には満車間近でした。

とは言え、過去GWに高尾山、筑波山、塔ノ岳、金時山などの超メジャーに行きましたが、それらの山のような激烈な混雑はなさそうです。

花沢の里へ向かう道

5月上旬の里山はフレッシュな緑が目が癒されます。そして、焼津港が数キロ以内にあるとは思えない風景です。

花沢の里の街並み

登山口に向かっている途中、古い町並みが出現します。

花沢の里は、山の谷地にある30戸ほどの山村集落です。石垣と板張りの建物と山林など周辺の自然環境とが一体となって独自の歴史的景観を作り出しています。静岡県初の国の重要伝統的建造物群保存地区(2014年)。

焼津市観光協会より

東海道の一つだそうですが、奈良~平安時代に利用されていたらしいです。

花沢の里の街並み
花沢の里の街並み

公民館が解放されていて、中に入ることが出来ます。障子とか紐が垂れ下がってる電灯が懐かしい⋯。

花沢の里の街並み

花沢の里の家々は、斜面に築かれた石垣の上に建てられているのが特徴。板張りの外壁や瓦屋根が連なり、山林と調和しています。ちなみに、みかんやお茶の栽培をしているそうです。

花沢の里の街並み

家と家の間に水路があり、山の沢水を有効活用しています。

水車小屋

水車小屋がありました。水車は回っていましたが、内部は連動していないので、現在はお飾りのエンタメ水車のようです。

ハイキングコースへ

この土地に長い年月をかけて人々の暮らしと歴史が、この町並みに刻まれているのを感じます。

花沢の里の無人販売
レモンケーキ

そんな街の一角に、マフィンやケーキなどの洋菓子の無人販売所がありました。レモンが入ったお菓子があると何か買ってしまうので、レモンケーキを買いました。

歩きやすいルート、鞍掛峠からは平坦な道のり

満観峰の登山口

わかりやすすぎる看板が立っていました。ここが、満観峰の登山口です。

満観峰登山道

しばらくは人里の舗装された道が続きます。

満観峰登山道

沢に沿って、コースが整備されてます。山の水流をコントロールして、里で有効活用してるんですね。

満観峰登山道

常緑樹の茂る木漏れ日で顔を洗いながら、登っていきます。人気の山だけあって、とっても歩きやすいです。

この辺りから、ピンと背中を張ると、「うッ」と腰に痛みが走るようになりました。

満観峰の鞍掛峠

鞍掛峠(くらかけとうげ)」に到着しました。

「馬返し」など登山道に馬に関する言葉が残っている場合、江戸時代以前には馬をつないで休ませた場所の可能性があります。

満観峰の鞍掛峠

鞍掛峠に着くと勾配はぐっと緩やかになり、歩きやすい道が続きます。

満観峰の平坦な道

植生が変わり、植林された杉の中をテクテクと進んでいきます。

腰に対する負担がないので、まだ安心して歩ける⋯。

ちょっと険しい

木の根っこを登る箇所も。

足を上げると腰に響き、ノミで叩かれたような痛みが走ります。

ベンチ

休憩用の長いベンチが設置されていました。

見上げ桜ベンチ」と看板があったので、山桜が作みたいです。

鯉のぼり
日付をカウントしている

切り株に「5/2」と日付が書かれていました。毎日誰かが更新しているのかな?「12/2X」だと、面積的に厳しそう。

満観峰の山頂付近

腰の痛みに耐えながら、キビしぃ階段を登っていきます。

丸子の出合

丸子の出合」に到着しました。頂上まで300mです。読みは「まるこ」?「まりこ」?

ちびまる子ちゃんランド

おそらく、丸子は「ちびまる子ちゃん」のことです。静岡が舞台の作品なので、間違いありません。

満観峰まで後少し

杉林から再び常緑樹に変わり、山頂のバイブスが高まってきます。

山頂直前の分岐

看板がなく、道が二手に分かれています。

他の山を登ってきた経験として、左は山頂への直登、右は迂回路だろうと予想。まず、見所重視で右の道を進みます。

みなとテラス

みなとテラス」と書かれたベンチ群がありました。

焼津港の展望

焼津港(やいづこう)」を見渡すことができます。マグロ・カツオの漁獲量が日本トップクラスで、遠洋漁業が盛んな港です。

焼津港の地図

焼津港は少し窪んだ地形ですが、外洋(駿河湾)に面しているため以下の大規模な工事・対策が行われています。

  • 防波堤の整備: 外洋からの強い波を防ぎ、船が安全に出入りできるようにするため。

  • 瀬戸川の切り離し: かつての河口に土砂(砂州)が溜まって港が塞がるのを防ぐため。

普段食べているマグロは、自然の荒波との戦いや、それを支える港の歴史の結晶なのですね。

焼津港のバッチ

と、港ウンチクは良いとして、静岡市との境界である満観峰ですが、この手作り看板からは「焼津魂」を感じます。

富士山と駿河湾の大開放ビュー、満観峰山頂

満観峰の山頂

10時58分、満観峰山頂に到着です。

花沢の里駐車場から1時間35分でした。腰を痛めたけど頑張りました…。

満観峰の山頂

山頂一帯はキャンプ場みたいな芝生で、とても広々としています。

静岡の街並みと富士山

正面には富士山、そして県庁所在地である静岡市の町が広がります。静岡市は東に海で、それ以外の三方向は山に囲まれて、意外と土地が少ないように見えます。

満観峰の山頂

富士山を向くようにテーブル・ベンチが設置されています。

満観峰の山頂

満観峰の山頂をピザとすると、焼津市の取り分は6等分した1ピースです。ですが、焼津市の満観峰に対するアピールは強めです。

無人販売所で購入したレモンケーキを食べます。酸っぱくて美味しいですが、口の水分が持っていかれるので、ヒカキンが作ったで話題の「ONICHA(オニチャ)」で潤します。

満観峰の本当の山頂

山頂の一部は木に覆われているのですが、小さい祠がありました。麓の神社のものかな?

満観峰YAMAP

YAMAPをやってないのでわからないんですが、看板があるんですね。チェーン店みたいに登頂ポイントでも溜まるんですか?

アルプス方面

満観峰より北側は山だらけで、茶畑以外に何があるかわかりません。

紫の花

薄紫の花が咲いていました。「マツバウンラン」でしょうか。外来種で、急速に範囲を広げているようです。

満観峰の山頂
満観峰から駿河湾

富士山に目を奪われがちですが、駿河湾とその奥に見える伊豆半島が爽快な景色です。

同じ静岡県内では浜石岳(はまいしだけ)と似た風景を楽しめますが、より広範囲を見渡せるという点では満観峰のほうが優れていると思います。

MANKANHO

「M・A・N・K⋯」

あぁ、ドッキリした…。

家康ベンチの絶景ビューと日本坂峠から下山

花沢山方面

それでは、下山します。帰りは日本平峠経由の周回コースで降りるため、花沢山方面に下ります。

(腰の痛みを忘れていて、この選択は大間違いでした)

花沢山方面

満観峰~花沢山は焼津アルプスの稜線区間なので、細かいアップダウンが連続します。

登りより下りのほうが腰が痛い!さっそく、失敗に気づきました…。

ツツジ

登山道脇には赤いツツジが咲いていて、コースを彩っていました。

富士山の展望

しかし、道中は山頂より構図として展望が良い気がします。

花沢山方面

いくつもいくつもアップダウンが続きます。登山者が極端に減ったので、日常的に登っている人は往復で降りているのかも…。

日本一の展望地 家康ベンチ

日本一の展望地 家康ベンチ」がありました。凄いネーミングだ。

日本一の展望地 家康ベンチ

直近の3月に登った群馬県富岡市の「神成山ハイキングコース」は「日本一きれいなハイキングコース」だったし、里山界隈では「日本一」はよく使われるフリー素材です。

日本一の展望地 家康ベンチ

でも、谷沿いの高速道路、交差する川、市街地と森、そして背後にそびえる富士山が一枚に収まり、奥行き感のある美しい構図です。

静岡のビューだ

静岡市は山間の狭い土地にギュッとしてることがわかります。聞いた話ですが、浜松市やその他地方都市のように郊外型ではなく、「駅前・中心市街地型」の特色が強いようです。

沼津とか駅周辺しか人がいなくて、少し離れた商店街とかガラガラだもんな…。

花沢山方面

腰が痛い。さっさと下山したい。なぜ、登りと同じ時間がかかるルートを選んでしまったのか…。

日本坂峠

ようやく「日本坂峠」(標高309m)に到着しました。ここから、花沢の里へ下ることが出来ます。奈良~平安時代までは、ここが東海道の要所でした。

東名高速道路の最長トンネル「日本坂トンネル」はこの真下にあります。

焼津辺展望台

下山途中「焼津辺展望台(やきつべてんぼうだい)」がありました。

焼津の街並みと御前崎

焼津方面は特に目立つものが無し。うっすら、台風中継でおなじみの御前崎(おまえざき)が見えました。

日本坂峠から下る
観音

お墓の横に出てると、「法華寺」が見えてきました。

乳観音

参道に「乳観音」がありました。由来は読みませんでしたが、おそらく江戸時代に貧に悩む女性が…だと思います。

今は腰観音が必要です。

花沢の里に戻ってきた

腰痛に苦しみながら無事に花沢の里まで戻ってきました。ギックリ腰レベルの痛みだったら、通報していた可能性があると思うと怖い…。

花沢の里駐車場に戻ってきた

13時5分、3時間半ぶりに駐車場に戻ってきました。

個人的にハードモードでしたが、ちょうどいいハイキングです。

焼津港で食べる舟盛り、新鮮なマグロ・カツオ

GW焼津港はおやすみ

駐車場から10分ちょっと移動して、焼津港にやって来ました。ゴールデンウィークは船が出ていないのか、漁港自体は静かです。

食事処やまちゃん

お目当ての店は受付終了していましたが、「大漁 やまちゃん」に最後の客として入店できました。

店前で激痛に襲われ、3分くらい硬直している時間がありました…。

食事処やまちゃんの舟盛り定食(上)

人気No1と書かれた舟盛り定食(上)を注文しました。

食事処やまちゃんの舟盛り定食(上)

海が近い山のお楽しみです。ヨーソロー「Osashimi of the Ship」の登場です。

食事処やまちゃんの舟盛り定食(上)

新鮮なマグロ赤身・中トロ、甘エビ、ホタテ、カツオ、生しらす、アジ、etc…が並びます。完食に向かって舵を取ります。やはり、マグロとカツオは格別の美味しさです。

かき揚げ

やはり、静岡といえばの桜エビ!かき揚げを注文しました。殻が香ばしく、桜エビの甘みを感じ、米が進みます。

食事処やまちゃんの舟盛り定食(上)

焼津の人は、毎日こんなにおいしいマグロやカツオを食べられるなんてうらやましいです。いつか移住したいです。

「宇津ノ谷」で江戸・明治の東海道の面影を感じ、お茶と安倍川もち

宇津ノ谷の集落

満観峰などの山間にある宇津ノ谷(うつのたに)の集落を観光しました。

静岡市駿河区にある歴史的な集落で、東海道の丸子宿(まりこしゅく)と岡部宿の間に位置する「間の宿(あいのしゅく)」として栄えた。静岡市を代表する歴史景観の一つ。

石畳と古民家が並び、タイムスリップした感覚が味わえる場所です。現在でも、軒先には屋号の看板が掲げられています。

宇津ノ谷の集落の古地図

明治宇津ノ谷隧道

また、集落から上部にある明治宇津ノ谷隧道の見学をしました。

東海道の難所であった宇津ノ谷峠に、日本初の有料トンネルとして開通。明治9年(1876年)に開通したため、「明治のトンネル」と呼ばれている。現在は、明治37年に再建したもの。

昭和5年(1930年)に新トンネルが開通するまでの約54年間、東海道の交通を支える重要な道路でした。

坑内のレンガ壁とぼんやりと灯りを灯すランプが見どころです。

通行料は当時でも安価だったらしいです。開通によって、峠越えからどれくらいの時間短縮になったのかな…。

宇津ノ谷の集落

宇津ノ谷は写真で見て以来、ずっと訪れてみたいと思っていた場所でした。実際に山道を走っていると、突然周囲の雰囲気が一変し、まるで別世界に迷い込んだような感覚でした。たぶん、霧が出ていたりすると、ゾワッと恐怖するくらい。

宇津ノ谷の集落
うつのたのしゅうらく

なお、登山で発生した腰の痛みがここでピークを迎えて、満足に歩けませんでした…。

安倍川もち

東海道の面影を更に感じるため、静岡市内へ足を延ばし、安倍川沿いにある安倍川もちの老舗「石部屋」を訪れました。創業は文化元年(1803年)です。

かつて安倍川には橋がなく、旅人は船や川越人足を利用して川を渡っていました。

その待ち時間に川沿いの茶屋で静岡茶や安倍川もちを味わい、宇津ノ谷の難所へ向かう前の腹ごしらえや、難所を越えた後の楽しみとして食べていたのでしょう。

丸七製茶

さて、この日は静岡市内にホテルを取ったので、現代の抹茶スイーツを「丸七製茶」に食べに来ました。山伏・大谷嶺の帰りに訪れて依頼、2回目です。

なぜか韓国人が多かったのですが、静岡旅行が流行ってるんでしょうか…。

丸七製茶のジェラート

抹茶が世界で人気過ぎる影響で、供給不足というのはニュースでよく見ます。

実際、最近訪れたヨーロッパや東南アジアでも、カフェでは抹茶メニューが大きく推されていました。ただ緑色をしただけの「ニセ抹茶」も多いけど。

丸七製茶の濃厚抹茶ジェラート

新茶アイスとほうじ茶アイスがとても濃厚で美味しかったです。

静岡の方は、毎日こんなおいしいお茶とお餅が食べられてうらやましいです。いつか移住したいです。

三保の松原

この日は静岡市内で宿泊で本当に助かった。翌日も日本平、三保の松原など定番スポットを巡る予定でしたが、腰の痛みにより、あまり楽しめず…。静岡市はまた別の機会に旅行しようと思います。

ちなみに、ゴールデンウィークの「さわやかハンバーグ」の待ち時間は常軌を逸してました。

登山を終えて

20260502-mankanho-07739.jpg

全国的な知名度はそれほど高くないものの、よく名前を見かける満観峰。実際に歩いてみると、手軽に登れる一方で登山道は本格的で、コースもほどよい距離でした。さらに、山頂から望む富士山と駿河湾の絶景が素晴らしく、多くのファンを持つ山である理由がよく分かりました。

今回は立ち寄りませんでしたが、焼津には温泉があり、何より漁港が近いため、登山とあわせて旅の楽しみも豊富です。

満観峰の集合写真

今回は鞍掛峠から満観峰、日本坂峠を巡る短めの周回コースでしたが、焼津アルプスの縦走や焼津から静岡方面への縦走、東海自然歩道の散策など、この満観峰エリアにはさまざまなコースがあります。

あと4〜5回は、新鮮な気持ちで登山を楽しめそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました